インタビュー
ROLANDさんが認める“本物の男(ホスト)”たちの物語とは? 「ファビュラスナイト」インタビュー
「ファビュラスナイト」は,きらびやかなイメージのある“ホスト”が描かれるだけでなく,光の裏にある闇や,設定のリアルさをとことん追求した作品となっている。
今回4Gamerでは,本作のファビュラスアンバサダーであるROLANDさんと,“神”を自称するホスト,ギルガメッシュを演じる大塚剛央さん,プロデューサーを務めるマーベラスの小浜 匠氏,イラストレーション統括のRejetの前田浩孝氏に話を聞く機会を得た。プロジェクト発足の経緯をはじめ,世界観やストーリー,キャラクターの魅力などたっぷり聞けたので,本稿にてお届けしよう。
なお,ROLANDさんと大塚さんのサイン入り小冊子を読者プレゼントとしていただいたので,6月13日に掲載するWeekly4Gamerをチェックしてもらいたい。
“本物感”を持つROLANDさんが認める
「ファビュラスナイト」
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まずは「ファビュラスナイト」におけるみなさんの役割をお聞かせください。
マーベラス・小浜 匠プロデューサー(以下,小浜氏):
マーベラスの小浜です。プロジェクト全体のプロデューサーをしております。本作はRejetさんとの協業ですが,チームには音楽プロデューサーと専属プロデューサーがいて,一緒に進めていくなかで全体をまとめる立場を担っています。
Rejet・前田浩孝氏(以下,前田氏):
イラストレーターの前田です。「ファビュラスナイト」は,より理想のイラストを求めるためにチームでの制作を行っているのですが,それを統括する役目を担っています。弊社岩崎や企画,グラフィックチームのさまざまな意見やイラストを取りまとめて,完成させていく役目となります。
公式ファビュラスアンバサダー・ROLANDさん:
作品に出演しているわけではないのですが,ファビュラスアンバサダーとして,インフルエンスする立場で関わらせていただいています。
ギルガメッシュ役・大塚剛央さん(以下,大塚さん):
大塚剛央です。CLUB「クロノスタシス」に所属するギルガメッシュの声を担当しております。
4Gamer:
ありがとうございます。キャラクターについては後ほど詳しく伺いますので,まずはプロジェクト開始のきっかけをお聞かせください。
小浜氏:
最初にRejetの岩崎大介社長からお話をいただき,企画書を見せてもらいました。ぶっ飛んだ世界観のなかにも細かい設定があって,これはいろいろな展開ができるな,と思い一緒にやらせていただくことに。
4Gamer:
「現代ホスト界の帝王」と称されるROLANDさんを起用されたのはインパクトがありました。最初にお話を受けられたときはどう思われましたか?
ROLANDさん:
正直に言うと,「このポジションは絶対にROLANDしかいない」と思いました。ディレクションとまではいかなくても,ホストを扱う作品にこうして携われるのは,非常にうれしいし光栄だなと。ホストという職業の認知度も上がればいいなと思っているので,とてもありがたいと思いましたね。
4Gamer:
ROLANDさんはもともとゲームやアニメなどもお好きなんですよね。
ROLANDさん:
はい。アニメはかなり好きでいろいろ観ていますし,そういう意味では“好き”と“好き”のコラボという感じでしたね。断る理由がありませんでした。
小浜氏:
ホストをモチーフにした作品を作るときに,いわゆる「ホストってこういうのでしょ」といった浅い理解で,記号的な要素だけ散りばめたものにはしたくありませんでした。設定やビジュアルに至るまで,キャラクターの“本物感”を大事にしたかったんですね。
ご本人もおっしゃいましたけど,今「ホスト」と言われて日本中の人が最初に連想するのはROLANDさんだと思います。僕自身も,この方はそういう意味での“本物感”もお持ちの方なんだろうと思っていたので,ぜひお力を貸していただければと。ご本人を目の前にしてこういうことを言うのは恥ずかしいのですが(笑)。
ROLANDさん:
いや,うれしいです。ありがとうございます。
4Gamer:
大塚さんは,最初にお話を聞いたときどんな印象を受けましたか?
大塚さん:
オーディションのお話をいただいた当初は,どんな作品かまったく想像できませんでした。資料を拝見すると,「神」とか「人間国家予算」みたいなぶっ飛んだキーワードが多く,とても面白いなと。
大塚剛央さん |
大塚剛央さん演じるギルガメッシュ |
ファビュラスな世界観で繰り広げられる男たちの物語
都内で最もBuzzる街を輝かせるのは、極上のホスソンを披露する、最高のホスト達。
同じ星、同じ年代に生まれたのは、神か悪魔の悪戯か?
売上記録を次々と更新し続け、夢を魅せ続ける彼等の中で、
だれが歴代No.1になるのか?
この男(ホスト)たち、ファビュラスすぎる。
4Gamer:
「ファビュラスナイト」の世界観やキャラクターについて教えてください。
小浜氏:
世界観を分かりやすくいうと,香港とかマカオみたいな,独立行政区のような特殊な成り立ちをしている混沌としたエリアです。ファンタジーなので設定はぶっ飛んでいるけれど,新しく海外の資本が入ってきて……など,現実の延長にあるイメージも感じさせたいなと思いました。
4Gamer:
キャラクターの設定もリアル感を大事にされていますよね。前田さんはイラストの統括を担当されていかがですか。
前田氏:
そのリアル感を出すために,絵やファッションの方向性,そしてホストという要素をどう入れていくのか。そこをとにかくこだわっています。このメインビジュアルになっているイラストの完成までに1年以上かけているのですが,本作はキャラクターが15名と多く,かつ衣装の方向性もさまざまですし,衣装デザインも相当な数になります。それを実現するためのチーム制ですが,いろいろなスタッフのアイディアをまとめるのは簡単ではありませんが,個人では達成できないものを目指したいと考えています。
4Gamer:
キャラクターの設定も拝見しましたが,好きな時計,ファッションのブランドや車のメーカーなど,表に出せないものも含めてかなり細かいですよね。
ROLANDさん:
たしかに,ホストって時計や車にこだわりが強い人は多いんですよ。作り込みがすごいなと思いました。
小浜氏:
先ほども言ったとおり,設定が浅いものにはしたくなかったので,ファッションはとくにこだわっていますね。
4Gamer:
前田さんご自身も,ハイブランドがお好きだとお聞きしています。
前田氏:
私は2005年から2008年くらいに,デザイナーがエディ・スリマンのころの「ディオール・オム」にドハマリしていました。20代半ばくらいだったのですが,収入のほぼすべてを注ぎ込む勢いで(笑)。着たいジャケットのために50キロ台まで体重を落としたりしたのですが,残念ながら骨格がそもそも合わず,その服は入らなかったんですが(苦笑)。
ROLANDさん:
細いですもんね,かなり。
前田氏:
はい,本当に……。ただ,服に捧げた経験はその後の仕事で本当に助けられています。今は当時のような無茶はしないですが,ファッションはずっと好きです。本作のディレクションでも,シルエットの微妙な加減や丈感などは細かく見させていただいています。
小浜氏:
ファッションに詳しい方が関わっているな,というのは絵を見て伝わるんじゃないかと思います。
4Gamer:
そうですね。前田さんはイラストを描く際,いわゆる女性向けや一般向けで違いを意識されたりするのでしょうか。
前田氏:
一般向けに描く場合は,多少重厚感を出すような意識はしています,そういうテイストを求められることがほとんどなので。女性向けに関しては,私のみが関わるタイトルは,私の絵の個性だと色気は控えめにしたほうがいいかなと思っています。衣装もこだわって色気もダダ漏れで……となると画面としてうるさくなるので,バランスを見て色気やポージングなどあえて抑えて描いています。ですが,「ファビュラスナイト」に関しては,その制限をとっぱらっていますね。ファビュラスナイトでしか実現できないイラストを目指しています。
小浜 匠プロデューサー |
前田浩孝氏 |
光だけではない,しっかりしたバックグラウンドのキャラクター描写
4Gamer:
「ファビュラスナイト」には五つのホストクラブが登場しますが,大塚さん演じるギルガメッシュが所属する「クロノスタシス」について教えてください。
小浜氏:
一番王道のお店ですね。初めての人も安心だし,ホストクラブに通い慣れた人は「やっぱりここなんだよ」と足を向けるところです。非常にキラキラしていて,圧倒的なナンバーワン感がある。そこに自称“神”のギルガメッシュがいます。注目してほしいのは,4人のトップホストたちの関係ですね。とくにギルガメッシュとアルジャーノンには濃い関係性があるので,そのあたりを感じてもらえるような仕掛けも考えています。
ROLANDさん:
実際にも,やっぱり他グループに負けたくないよねっていう団結はありつつ,店の中でも勝ちたいという競争心もあるんですよね。僕も王道の店やファッションで戦っていたので,邪道な店には負けたくないなと思っていました。
4Gamer:
なるほど。大塚さんご自身は,競争心はあるタイプですか。
大塚さん:
負けず嫌いではありますね。声優もオーディションを勝ち抜かないと生きていけないので……。誰が相手でもそうなのですが,普段仲良くしている仲間でも負ければ悔しいですし。言ってしまえば全員ライバルではあるので。
4Gamer:
作品の世界観と少し通じるところがあるかもしれませんね。ちなみにギルガメッシュはオーディションだったのでしょうか?
大塚さん:
はい。最初,オーディションのときにPVでも流れているようなセリフを演じたのですが,手応えがないというか「この演技で何か正解なのか」が全然分からなかったんです。
小浜氏:
僕はわりともう「ぜひ大塚さんで!」と思いましたね。もちろん僕一人の意見だけではないのですが。個人的には,役に声が合っているかは2番目か3番目の要素で,演じる方がいかにナチュラルに自分のなかから感情を出せているかに興味があります。ギルガメッシュは,下手すると嫌味になる可能性のある役なんですよ。「俺は神だから」を,ナチュラルに言ってほしかったんです。
大塚さん:
ありがとうございます。
4Gamer:
ボイスドラマでも,まさに生まれながらの神で,嫌な感じの上から目線をあまり感じませんでした。
大塚さん:
人を見下すのではなく,自分に絶対の自信がある人。そういうイメージでまずは作っていった感じですね。
小浜氏:
ギルガメッシュは,自分がいるのはどういう世界であるかは認識しているけれど,「俺が一番を歩いているよ」というキャラクターなんですね。役者さんもホストさんも,人間としての魅力や器の大きさで勝負されていると思うのですが,そういう意味でギルガメッシュはすごく自信を持っているし,それがないといけない,と自分を追い込んでいる人です。
4Gamer:
そこはROLANDさんにも似たイメージを感じます。
ROLANDさん:
僕は自分のホスト人生を振り返ると,そんなに才能があるホストではなかったと思っています。どちらかといえば後天的に,努力を重ねて何とか勝てたんだと。ギルガメッシュのような才能あるホストには,むしろコンプレックスを抱いていたかもしれません(笑)。
小浜氏:
ROLANDさんはこういう,サラッとおっしゃることに説得力があるんですよね。今,同時進行でいろいろと「ファビュラスナイト」のストーリーを作っていますが,ギルガメッシュも最初から自信があったわけではない,挫折も知っている人なんです。
大塚さん:
まだお話しできないこともあるのですが,彼は「自分に絶対の自信がある人」の印象だけではないバックグラウンドがあります。自分のことを「神か……」って嘲笑するというか,自分の立場に思うところがある描写もいずれ出てくると思います。最初は彼になかなか親近感がわかなかったのですが,そういう部分を知り,演じていくうちになじんでいきました。
ROLANDさん:
より共感できますね,そうなると。
4Gamer:
人間性に深みを感じますね。キャラクターデザインについてはいかがですか。
これもやっぱり奇をてらわず,王道のシルエットであるべきだと思いましたね。服に関してもオーダーメイド前提ですし,他のキャラクターよりも確実にシルエットや丈感,ヒールの高さなどにこだわるだろうと。ROLANDさんもそうだと思うのですが,この人は意思を持ってこの服装をしているというイメージです。
4Gamer:
ROLANDさんご自身のファッションのこだわりはどんなところですか。
ROLANDさん:
昔は派手な装いもしていたんですが,今はシンプルであることが一番だと思っています。いかに引き算をするか,というところですね。先ほど前田さんがファッションのこだわりをお話しになっていましたが,いろいろ聞いていると,ギルガメッシュのことをかなり好きなんじゃないかな? と思っています(笑)。
前田氏:
たしかに,昔自分が憧れたのはあぁいう体型の人ですね(笑)。
4Gamer:
ちなみに,大塚さんにもこだわりはありますか?
大塚さん:
イベントとかこうして人前に出るとき,毎回すごく迷います(笑)。どう自分を見せたらいいのだろうと。
ROLANDさん:
でも,何でも似合いそう。今日はシンプルめ?
大塚さん:
そうですね。僕もシンプルなファッションが好きなので,シンプルな服装が多いかも知れません。
ROLANDさん:
僕は自分に自信がある人ほどシンプルな装いをする傾向があると思っているので,実は大塚さんも心の中に自信があるんじゃないのかな(笑)。
大塚さん:
いやいや……!
そのほかのお店やキャラクターも魅力的ですが,注目してほしいのは?
小浜氏:
絶対的な地位にあった「ドン・カンパネラ」という人物の名前がちらほら出てくるのですが,彼とギルガメッシュは特殊な関係にあるので,そのあたりを注目していてほしいです。
また,2人だけのクラブ「トワイライト」がありまして,メジャーグループに属さないインディペンデントなんですが,その2人にも深い設定があります。彼らの住むミセランドには,職業としてホストが一番という価値観があるんです。ブラジルでのサッカー選手のような。トワイライトの2人は,貧しいスタートからそこに駆け上がっていく,キラキラしたギルガメッシュや彼の所属する「クロノスタシス」とは真逆の,アンチテーゼ的な存在ですね。どういうぶつかり方をするのかは,自分でも楽しみにしています。
必聴のシャンパンコールや楽曲にはこだわりが満載!
4Gamer:
そして,5月26日には「クロノスタシス」と,ライバル店の「ヴェンデッタ」の歌とドラマが収録されたCDが発売されます。
小浜氏:
はい。お店のホストが全員で歌うクラブ曲と,ナンバーワンがソロで歌う楽曲があります。あと,ドラマとシャンパンコールですね。
4Gamer:
各店のシャンパンコールはインパクトがありました。
小浜氏:
シャンパンコールは各クラブの楽曲の音源を使って,替え歌のような形で作っているんです。そのため,それぞれのカラーが分かりやすいものになっていると思います。収録はめちゃくちゃ楽しかったですね。僕らも調整室でゲラゲラ笑いながら作りました。一生懸命歌っていただいたキャストのみなさんには申し訳ないのですが(笑)。
4Gamer:
すごく楽しいですよね。ここに音源がありますので,みなさんで一緒に聴いてみたいと思います。
ROLANDさん:
あー,いい! これ,普通にいいお店のシャンパンコールですよ(笑)。
4Gamer:
これってギルガメッシュも歌っているんですか……?
大塚さん:
はい。
小浜氏:
これをギルガメッシュがどういう気持ちと表情で歌うかって,一番難しかったと思いますよ(笑)。たぶんものすごく真面目な顔で,全力で歌っていると思います。
大塚さん:
収録中も悩みましたね……。
4Gamer:
では,ライバル店のヴェンデッタのシャンパンコールです。
ROLANDさん:
あ,もう全然ノリが違うんですね。どっちもいいけど,僕はやっぱりクロノ派だなあ(笑)。
4Gamer:
ちなみに,実際のお店でのシャンパンコールはどのように作られるのでしょうか。
ROLANDさん:
それぞれのお店で伝統的なものがありますが,スタッフ同士で「こういうのがいいんじゃない?」と話し合って作りますね。こういう曲が流行っているから,合いの手を入れるならこうだよねとか。実際にシャンパンコールを作る会議みたいなものもあるので,この作品の制作過程と似た段取りだと思います。でも本当に,このシャンパンコールはかなり再現性も高いですし,声優さんなので声がいいですよね。現場のものよりクオリティが高いくらいです!
小浜氏:
ぜひ,ホストさんたちにも使ってほしいですね。
ROLANDさん:
うちでもぜひやりたいです(笑)。
小浜氏:
では,音源をお送りしますね!
4Gamer:
夢のコラボが生まれそうですね。続いて,楽曲についてお聞かせください。シャンパンコールもそうですが,クロノスタシスとヴェンデッタではかなり曲調が異なります。
小浜氏:
いわゆる“アニソン”や“キャラソン”ぽい感じにしないようにしようと,アーティストさんに提供するような曲の作り方をしています。まったく違うタイプのアーティストが5組デビューする感覚ですね。ジャニーズがいればLDHもいる,スターダストや韓国系もいる……みたいな。すべてに“ダンスミュージック”といったゆるい統一感を持たせつつ,毛色はまったく違うものにしています。
4Gamer:
クロノスタシスの楽曲のイメージはどのようなものでしたか。
小浜氏:
最初の楽曲になるので,EDMのなかに,ちょっと曖昧ですが今っぽい雰囲気を入れた感じですね。
前田氏:
「アニソンっぽくない」が適切かは分からないですが,こうくるんだ! と思いました。歌とイラストのフィックスが同じくらいの時期だったんですよね。
小浜氏:
僕はイラストからすごくヒントをいただきました。ビジュアルがこういう感じでくるなら,どこかで聞いたような文脈で作ってはダメだなと。
4Gamer:
これも適切かは分かりませんが,「普通にかっこいいな!」と思いました。メディアミックスの枠を超えたクオリティですよね。
小浜氏:
そう思っていただけるとうれしいです。勇気がいるんですよね,ありがちな作り方のほうが分かりやすいし,数字も取れると思うんですが……。みんな同じようなコンテンツになるのは避けたいし,そこは頑張ろうと。
4Gamer:
大塚さんは歌ってみていかがでしたか?
大塚さん:
一言で表現するなら難しかったです。ギルガメッシュにはゴージャスなイメージがあるので,最初はそういうイメージで歌っていました。ですが,せつない雰囲気やオラついたイメージ,歌のなかでもいろいろな表情が出せたらいいなと,ディスカッションをしながら作っていきました。「神」という印象を抱いている方には,こんな表情もあるんだと感じていただきたいです。
4Gamer:
ところで,ROLANDさんは歌はお好きなんですか?
ROLANDさん:
カラオケに行ったりはしますが,正直そこまでうまくはないです。なので,もしROLANDというキャラクターに声を当てていただけるなら,ぜひ諏訪部(順一)さんをキャスティングしてほしいです(笑)。
小浜氏:
PVではROLANDさんに少しだけセリフを読んでいただいていて,お上手だったのですが,お話ししたら「諏訪部さんがいい」とご指名を(笑)。
ROLANDさん:
そうなったらいいなあと勝手に思っています。
走り続けるホストの世界。終わらない“本物”の物語
4Gamer:
まずはCDリリースが控えていますが,今後の展開などお聞かせください。
小浜氏:
イベントのほか,ゲームやアニメなどもできたらいいなと思っていますね。今,いろいろと準備を進めているところです。ストーリーは,これって何の物語なの? と考えたとき,自分の体一つで世の中と渡り合う,極論を言えば「青春ストーリー」だと思っているんですね。彼らがいずれどこにたどり着いて,どんな風景を観るのか,成長するのかを考えながら作っていっています。
4Gamer:
何でもそうかもしれませんが,ホストという職業にも“終わり”はないですよね。
ROLANDさん:
ホスト業界に入ったら,まずはナンバーワンになる。次にナンバーワンを維持して,そこから独立する。常に走り続けるのは,ホストの定めであり宿命だなと思います。
4Gamer:
では,みなさんからあらためて本作へのコメントをいただけますか。
ROLANDさん:
「ファビュラスナイト」は非常に純度高くホスト業界を再現していると思います。再現性が高いのでリアルですし,いちホストとして「本物」だなと。あと,キャラクターに関しては,僕はギルガメッシュ推しなんです(笑)。彼は神なので,推すというより崇めるイメージが近い人もいるかもしれませんが,バックグラウンドや彼の弱さが見えたとき,崇める対象から推しに変わる瞬間が,みなさんにもくるんじゃないかなと思います。ほかのキャラクターもギャップがありますし,知れば知るほど作品にのめり込めると思うので,表も裏も,ぜひ注目してほしいですね。
大塚さん:
ROLANDさんの言葉に身が引き締まる思いです(笑)。この世界には五つのクラブがあって,それぞれにホストがいて,もちろんギルガメッシュにも注目してほしいんですが,彼らみんなに歴史があって,広がりしかない作品です。シャンパンコールや歌なども,みなさんと一緒に楽しめると思いますので,応援してくださる方と一緒に,これからも盛り上げていきたいと思います。
前田氏:
これからが始まりのコンテンツです。今,この厳しい世の中の状況が明けたとき,みなさんとリアルイベントでシャンパンコールをしたいですね(笑)。そうなれるよう,これから自分も頑張っていきたいです。今後もぜひ,みなさんに応援していただければうれしいです。
小浜氏:
キャラクターの胸のうちにある想い,リアルさや奥行きを感じさせるシリアスな要素と,「おいおい!」とツッコみたくなる要素のバランスを大事にしています。そのハイブリッド感を楽しんでいただけたらと。このたびリリースするCDでは,ドラマでキャラクターたちの関係性を知っていただきつつ,命である楽曲やシャンパンコールにもぜひ触れてみていただけたら幸いです。ぜひ,末永くお付き合いください!
4Gamer:
本日はありがとうございました!
――2021年5月21日収録
「ファビュラスナイト(メディアミックスプロジェクト)」公式サイト
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ファビュラスナイト(メディアミックスプロジェクト)
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