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  • 1047 Games
  • 発売日:2019/05/24
  • 価格:基本プレイ無料
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ハイスピードアリーナシューター「Splitgate」プレイレポート。爽快感と戦術性をあわせ持つFPS
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印刷2021/08/24 13:00

プレイレポート

ハイスピードアリーナシューター「Splitgate」プレイレポート。爽快感と戦術性をあわせ持つFPS

 1047 Gamesが開発する基本無料のマルチプレイFPS「Splitgate」PC / PS5 / Xbox Series X / PS4 / Xbox One)は,PC版が2019年にβリリースされ,度重なるアップデートを経て,今ではカジュアルながら奥深い戦術性をあわせ持っている。現在はPC版に留まらず,2021年7月13日からPS5,Xbox Series X,PS4,Xbox Oneを対象としたクロスプレイ対応のオープンβテストが海外で行われており,世界中でプレイヤーが増えている(原稿執筆時点で日本国内のPS Storeでの配信は行われていない)。

 その勢いは凄まじく,公式TwitterによるとXboxプラットフォームのフリーゲーム部門1位に輝いたほか,PlayStationプラットフォーム,Steamそれぞれのトレンドでも1位を獲得。クロスプレイが公開されて2週間,総ダウンロード数は1000万を突破したという。PC版のリリースから約2年の歳月を経てヒットに至ったFPSの今をレポートする。


PortalとFPSの融合


 本作は俗にいうアリーナシューターに属するタイトルで,ステージ内を高速で移動しながら交戦を行うスタイルのFPSだ。武器はFPSとして一般的なものは一通り用意されており,キャラクターの機動力は高く移動スピードはかなり速い。また,空中を短時間飛行できるジェットパックもある。当たり判定は大きめだが,標準武器の威力が低めに設定されていることもあり,キルタイムはやや長めだ。

 キャラクターごとの固有スキルなどはなく,ラウンド開始時のロードアウトは一部のモードを除いて全プレイヤー共通だ。初期ロードアウトと異なる武器を使用したい場合は,一定時間ごとにマップ内にある決まった場所にスポーンする武器を拾いに行くか,倒した敵がドロップした武器を回収することになる。スポーン武器は意図的に性能が高くされているようで,強力な武器やマップと相性の良い武器がスポーンする場所はランドマークと化すこともある。

武器はステージ各エリアに固定スポーンする。人気武器は敵味方問わず争奪戦になることも少なくない
画像集#001のサムネイル/ハイスピードアリーナシューター「Splitgate」プレイレポート。爽快感と戦術性をあわせ持つFPS

 対戦を意識した調整が行われているのも特徴た。たとえば,さまざまなキャラクタースキン(アーマー)が用意されているものの,マッチ中,敵プレイヤーのキャラクターモデルは元の色に関係なく真っ赤にハイライトされるのだ。黒やグレーなどステージの背景に溶け込みやすいカラーのスキンを使用していても,マッチ中の相手側には「ただの赤いキャラクター」と表示される。そのため,使用するスキンが迷彩効果を発揮してしまう「視認性問題」がほぼ解消されているわけだ。
 ただ,試合前と後にはマッチしたプレイヤー同士が集合し,各々が使用しているスキンの「ボディビル大会」が行われるので,見せびらかしたい人も安心してほしい。ちなみに,本作は課金要素ありの基本無料プレイのゲームだが,筆者がプレイした中では課金で有利になる要素はまったくなかった。

 本作最大の特徴は,ポータルガンと呼ばれるアイテムの存在だろう。これは地点AとBを作り出すデバイスで,ポータルのAからBに攻撃できるようにしたり,ワープが行えるようになったりする。こういった奇襲やステージ反対側へ一気に撤退するといったトリッキーな戦術をとれるのが魅力といえるだろう。とはいえ,ポータルは敵も使用できるので諸刃の剣でもある。

カスタム要素は最近のFPSとして一通り揃っている。だが課金で有利になる要素はほぼない
画像集#002のサムネイル/ハイスピードアリーナシューター「Splitgate」プレイレポート。爽快感と戦術性をあわせ持つFPS

マッチ中,敵キャラクターはこのようにハイライトされる。やや判別しにくく申し訳ないが,左手の味方はオレンジ系そのままのスキンで,中央の敵のみ赤くハイライトされている
画像集#003のサムネイル/ハイスピードアリーナシューター「Splitgate」プレイレポート。爽快感と戦術性をあわせ持つFPS

 ゲームモードはカジュアルとランクから選択でき,とくにカジュアルマッチはチームデスマッチ(TDM)やドミネーション(エリア確保)などの定番モノから,ボールを確保し敵から逃げ回る「オッドボール」,キルした敵の死体付近で屈伸を行わないとスコアにならない「ティーバッグ確定」とユーモア溢れるモノまでさまざまなものが用意されている。
 高速かつスピーディーな戦闘を誰でも楽しめ,機種をまたいだクロスプレイも可能なので友人とも遊びやすい。敵の虚をつく戦術で戦局を覆したときの喜びを味わってしまうとヤみつきになることは間違いなしだ。


単純明快なシステム。シンプルだからこその奥深さ


 ゲームモードを選択してマッチを開始すればゲームはすぐに始まる。操作自体は単純で,プレイヤーができることは,移動,ジャンプ,射撃,照準(一部武器),しゃがみ,グレネードの投擲,そしてポータル製作/消去だ。メインウェポンとサブウェポンを装備できるが,同一の武器を同時に装備することは不可能となっている。カジュアルマッチでは特に指定のない限り,単発銃のカービンと連射が可能なアサルトライフルを装備してスタートする。扱いやすく基本を学べるこの2種は初心者にもオススメだ。

ポータルを使用した様子。ポータル地点それぞれが入口と出口の役割を果たしている
画像集#004のサムネイル/ハイスピードアリーナシューター「Splitgate」プレイレポート。爽快感と戦術性をあわせ持つFPS 画像集#005のサムネイル/ハイスピードアリーナシューター「Splitgate」プレイレポート。爽快感と戦術性をあわせ持つFPS

 またキャラクターはジェットパックを装備しており,短時間だが飛行できる。常に空中を飛び回れるわけではないが,高低差を利用した奇襲や角からの飛び出し,空中浮遊時間の増加など,さまざま用途に使用可能だ。燃料の回復はかなり高速で,全体的なスピード感と低重力での飛行の爽快感は格別である。
 そしてこのゲームの特徴を決定づけているのがポータルガンだ。発射ボタンを押すと通常の武器と同じく画面中央へと弾が発射され,着弾した場所にポータルが発生する。射程距離はほぼ無限だが,ポータルを作成できる地点は決められており,ステージ内の青いパネルのようなエリアに着弾した場合のみ生成される。使用回数に制限はなく,AとBのポータルを作り出すと,以前に作り出したそれぞれのポータル地点は消えてしまう。また,新しいポータルを作らなければ自身がキルされるまでは最後に作り出したポータルは消えないという特徴がある。これを利用して自陣側に地点Aを設定しておき,前線で危うくなったら地点Bを作成して逃げ込んだり,激戦区を監視できるエリアに地点Aを設置して自陣にBを設置,Bから監視して美味しいところだけいただいたりと(仕様上,逆に狩られることも多いが),使い方はプレイヤーの数だけあると言っていい。特に逃げる際に使用した場合は後を追って敵が乗り込んでくることもあり,自身が使用したポータルの消去は熟練プレイヤーにとっては重要なテクニックになる。

 また,本作のグレネードは敵にダメージを与えられない代わりに,爆発すると範囲内の敵ポータルを強制的に消去する効果を持っている。敵が“置いている”ポータルに対して使用したり,突然目の前に現れた敵ポータルに投げつけたりと,使用用途は多い。2個までしか装備できないが,キルしたプレイヤーが所持武器と共にドロップするので補充は難しくなくガンガン使っていける。キルタイムはやや長いと先述したが,負ったダメージがかなり高速で回復するのも本作の特徴になっている。無論,不用意に体を晒せばキルされてしまうが,掠ったぐらいでは即回復するので,ステージ内をかなり自由に動き回ることが可能だ。

左の写真では,黄色側の出口から覗いているように見えるが,実際は紫側から覗き込んでいる。右側の写真のようにほかのプレイヤーが作成したポータルは暗闇となっており向こう側を見ることはできない。なお,敵側が設置したポータルは赤くハイライトされる
画像集#006のサムネイル/ハイスピードアリーナシューター「Splitgate」プレイレポート。爽快感と戦術性をあわせ持つFPS 画像集#007のサムネイル/ハイスピードアリーナシューター「Splitgate」プレイレポート。爽快感と戦術性をあわせ持つFPS

 上級者は1対1の遭遇戦を繰り返して行うことが可能で,初心者でもチラ見しただけで即死亡というケースはほぼないので,ビギナーにも優しい仕様なのは特筆すべき点だろう。遊んでいて楽しいのは,やはりポータルを使った新感覚のFPS戦闘体験である。実際の戦闘では状況に応じて目的は使い分けることになるが,自分の意図した通りに“ハマった”ときの快感は凄まじい。反面,設置した場所を忘れて敵集団に飛び込んで蜂の巣にされてしまったり,飛び込もうとした瞬間に出口側が消されて壁に激突してしまったりと泣けることも多々ある。

 また,開発陣の遊び心がゲーム内でうかがえるのも楽しい。前述した「ティーバッグ確定」モードであったり,回数制限はあるものの殴り一撃でキルをし,しかも若干のホーミングすら掛かる近接最強武器が「バット」であったりと,笑える要素がゲーム内に散りばめられている。

 敢えてスポーン武器を強く設定し,標準武器は弱めに設定することで「リスクの中で拾わなければ使えない」という仕様で武器格差の解消を図ったり,前述したスキンの仕様であったりとプレイヤー間の公平さを意識しているのも好印象だ。カスタムサーバーを立てることも可能で,ゲーム内の各種ステータスをいじってフレンドとプレイすることもできる。超高速移動でバットで殴りあったり,まるで月面での銃撃戦をしているようなスタイルで遊んだりと,こちらも非常に楽しいので試してほしい。

 まだβ版ということで,ステージ問題(すでに人気のないマップが出始めている)や動作の安定性,サーバー問題など,粗削りな部分もあるが,FPSとして根本的な部分の完成度は極めて高い。今,主流となっているバトルロイヤルに代わる新たな選択肢として,カジュアルでもガチでも遊べる「Splitgate」はぜひ一度遊んでほしい。

ポータルを使用した戦闘では,マップや操作の把握は重要な要素になる。操作を学べるチュートリアル,マップ把握に役立つレースモードなど,初心者だけでなく上級者のためにもなるトレーニング要素も充実している
画像集#008のサムネイル/ハイスピードアリーナシューター「Splitgate」プレイレポート。爽快感と戦術性をあわせ持つFPS

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