“絶対アイドル”を目指す，新コンテンツ「シャインポスト」発表会をレポート。キャスト陣の生ライブも披露

　コナミデジタルエンタテインメントは2021年10月26日，新アイドルコンテンツ「シャインポスト（SHINEPOST）」（iOS / Android）の重大発表イベントを，東京・タワーレコード新宿店にて開催した。


　本プロジェクトは“絶対アイドル”を目指す少女たち5人を主役とした，複数メーカーが参画するメディアミックス作品だ。

　プロジェクトの展開については，駱駝氏＆ブリキ氏による電撃文庫発行の小説「シャインポスト」（既刊1巻）を皮切りに，ストレイキャッツによる音楽制作，2022年夏にスタジオKAI制作のTVアニメ放送，同期にキャスト陣によるライブイベントの開催，さらにコナミデジタルエンタテインメント主導のモバイルゲームも開発中である。

　重大発表イベントと題された会場には，ファン40名が抽選で招待され，メインキャストを務める声優5名が登壇し，これらプロジェクト概要の紹介からはじまり，ライブイベントの披露なども行われた。

ゲーム「シャインポスト（仮）」ティザーサイト

「シャインポスト」プロジェクト公式サイト

「シャインポスト」公式Twitter

「シャインポスト」公式YouTube

小説，ゲーム，アニメ，音楽
ここからはじまる「シャインポスト」

　会場では最初に，メインキャラクターのキャストである鈴代紗弓さん，蟹沢萌子さん，夏吉ゆうこさん，長谷川里桃さん，中川梨花さんが登壇し，それぞれの自己紹介が行われていった。

左から長谷川里桃さん，蟹沢萌子さん，鈴代紗弓さん，夏吉ゆうこさん，中川梨花さん
（C）Konami Digital Entertainment,Straight Edge Inc./シャインポスト製作委員会

　鈴代さんと夏吉さんを除く3人は，声優初挑戦の蟹沢さんがアイドルグループ「≠ME（ノットイコールミー）」のメンバーとして，長谷川さんが舞台俳優として，中川さんが女優・タレントといった具合に，普段はおのおの異なるフィールドで活動している者たちだ。

　みな声優経験が少ないこともあり，声優初挑戦の蟹沢さんはもちろん，芝居経験が豊富な長谷川さんにせよ，声の演技では気をつけることが違っていて，芝居の幅広さと奥深さをあらためて感じたと話した。

　そんな3人は毎週，声優としての演技レッスンに取り組んでおり，その先生を努めるのはベテラン声優の岩男潤子さんだという。
　中川さんによると岩男さんは褒めて伸ばすタイプだといい，それもあって前向きな気持ちでレッスンに励めていると笑顔で口にした。

　そうした自己紹介のあと，シャインポストでそれぞれが演じるキャラクターについて，担当ごとに解説されていった。

■青天国 春（なばため はる）／鈴代 紗弓

　芸能事務所「ブライテスト」所属のアイドルユニット「TiNgS（ティングス）」のメンバー。普段は三編み＆メガネの落ち着いた姿。

「メンバー想いで，どんなときもみんなに寄り添う，元気で明るい仲間思いの女の子です（鈴代）」

■玉城 杏夏（たまき きょうか）／蟹沢 萌子（≠ME）

　春と同じく，TiNgSのメンバー。ハーフツインの髪型がチャームポイントで，可愛らしいルックスにも注目。

「アイドルとして安定感のあるパフォーマンスをし，性格も冷静でしっかり者なんですけど，おちゃめな一面もあったり，とある悩みを抱えていたりと，知れば知るほど愛さずには居られない子です（蟹沢）」

■聖舞 理王（せいぶ りお）／夏吉 ゆうこ

　TiNgSのメンバー。特技はないが，なぜか絶対の自信を持つお調子者。素直すぎる性格のせいでいじられキャラになることもしばしば。

「（そんな彼女）ですが，現在発売中の小説第1巻では，理王の隠された魅力が明らかになるかもしれない……というところなので，1巻をぜひ読んでください！（夏吉）」

■祇園寺 雪音（ぎおんじ ゆきね）／長谷川 里桃

　春，杏夏，理王と同じくブライテスト所属のアイドル。紅葉とユニット「ゆきもじ」を組んでいる。両親が名のある俳優で，雪音も子役経歴を持つ。熱血タイプとされているが，普段から演じることに躊躇がないため，それが本当なのか芝居なのかは謎が多い。

「原作の駱駝先生から，筋金入りのイケメンです。と言われている子なんですよ（長谷川）」

■伊藤 紅葉（いとう もみじ）／中川 梨花

　ブライテスト所属で，雪音とユニット「ゆきもじ」を組んでいる。ダンスの実力はピカイチだが，理王いわく「戦慄（恐ろしくて震える）するほどバカ」。

「（ダンスの実力が）絶対にリアルで表現できないようなうまさなので，プレッシャーを抱えながらがんばっています（中川）」


　キャラクター紹介を終えると蟹沢さんより，声優5名で作中のユニット「TINGS」と同様にユニット活動を行うことが発表された。

　現在は演技レッスンとは別に，歌とダンスのレッスンは5名で行っているというが，その大変さを聞かれた鈴代さんは「活動の場の違う方々が一堂に会して，一緒にお仕事をさせていただくという機会は本当にないので，そのご縁がうれしいです」と語った。

　普段聞くことのできない話なども聞けるレッスンの日々はとても楽しいとのことで，会場ではそれを裏付けるように，彼女らのレッスンや写真撮影の楽しげな様子を映した動画も流されていた。

（C）Konami Digital Entertainment,Straight Edge Inc./シャインポスト製作委員会

　続いて，アニメーションMV「Be Your Light!!」がお披露目され，完成度の高いアニメーションに会場から大きな拍手が送られた。
　さらにゲーム版のティザーPVも公開。映像中には鈴代さん演じる春と，夏吉さん演じる理王のボイスも入っており，現時点では2人だけではあるが，一足先にキャラクターの雰囲気を感じることができた。

　なお，映像内ではゲームシステムにも触れられており，アイドル育成ゲームであることは確かだが，特徴的なシステムについてはまだ謎も多く，なかには“育てたアイドルのがんばりで，客席の盛り上がりがリアルタイムに変わる”という気になるキーワードも発見できた。
　しかも映像後のトークでは「ゲーム中のライブに導入されている最新技術で，夏吉さんの歌がうますぎて収録が大変だった」とか。

　ゲーム版ではTiNgSだけでなく，ほかのアイドルユニットのドラマもスポットされ，プレイヤーは“自分だけのアイドル育成と物語と音楽が融合した，まったく新しい体験ができる”としていた。



　イベントも終盤に差しかかると，MVの使用楽曲「Be Your Light!!」の生ライブが披露されることになった。

　蟹沢さんによると，イベント会場のタワーレコードは作中のアイドルたちが催しを行う場所であり，加えてリアルのアイドルにとっても原点，あるいは登竜門的な会場であるという。そして「ここに立たせていただけることに感謝を込めて，ここを出発点とし，皆さんに届けられたらと思います」と，現役アイドルらしい意気込みも発せられた。

　肝心の楽曲披露については，中川さんが「TINGSのスタートにふさわしい，爽やかで突っ走りたくなるような曲です」とコメントしたとおり，疾走感の心地よい生パフォーマンスに気分を高揚させられた。

（C）Konami Digital Entertainment,Straight Edge Inc./シャインポスト製作委員会

　生ライブが終わると，お知らせコーナーで情報が立て続けに解禁された。まずはイベント当日からプロジェクト公式Twitter（@SHINEPOST_PJ）が始動し，今後はこちらで新情報を発表していくとのこと。

　同時に公式YouTubeチャンネルも開設され，こちらではプロジェクト最新映像や，不定期ながらスペシャル番組の予定もあるという。

「シャインポスト」公式Twitter

「シャインポスト」公式YouTube

　あらためてプロジェクトのアニメ化決定の報と，放送時期が2022年夏であることも発表され，ディザービジュアルも公開された。

　そして同様に，ゲーム化についてもあらためてiOS / Android向けに配信予定であることが紹介された。


　さらに，リアルユニット「TINGS」としての1stミニライブイベントが，2021年11月21日に，YOANI Live Station（代アニLIVEステーション）で開催されることが発表された。こちらは10月26日からローソンチケットにて，チケット抽選先行販売が開始されている。

　また文化放送「超！A&G＋」にて，ラジオ番組「はじめましてTINGSです！（仮）」の配信も予定されているほか，最後にプレゼントキャンペーンの実施も発表された。応募方法は公式Twitterで告知するとのことなので，気になる人はあわせてチェックしてみてほしい。




　イベントのラストには，コナミデジタルエンタテインメントのプロデューサー・石原明広氏からの手紙を鈴代さんが代読し，5人の今後の意気込みなどが話られ，TINGSとしての初ステージは幕を閉じた。

　なお，本稿ではこのまま石原明弘氏への囲み取材の模様をお送りするが，イベント模様はYouTubeにて動画公開されているため，実際に目にしたいという人はこのまま記事下部のリンクまで読み進めてほしい。

新技術で新感覚の育成体験？
ドラマに焦点を当てたアイドルゲーム

　イベントの終了後，石原明広氏に囲み取材することができ，短い時間ながらゲームなどに関する情報を聞くことができた。


――本日の発表会を迎えての心境はいかがでしょう。

石原明広氏（以下，石原氏）：
　「仕込みに何年かけたっけ？」と思わず考えてしまうほど時間がかかっているので，ようやく日の目を見たかとホッとしています。
　でも，それ以上にがんばらなきゃという気持ちでいっぱいです。

――当初のプロジェクト名は“レインボー”とのことですが。

石原氏：
　私はアイドルが好きで，アイドルって「100組いたら100組の輝き方」と言えるほどに，それぞれの色や魅力があります。
　私はそれをできる限り肯定することからはじめたかったというか，「どれもいいよね」という多様性を皆さんと共有したいと考えていたので，当初は“七色の虹”というイメージで取り組んでいたわけです。

――ゲームではそういったアイドルの物語が楽しめるのか。

石原氏：
　むしろ“そこを中心”としています。システムは育成ゲームとなりますが，物語と音楽という要素をしっかりと入れ込んでいきます。ですが，アイドルものをウェットに描きたくはなかったので，あくまでも爽やかな青春物語，サクセスストーリーにしたいと思っています。

　それと本作では，世界でも最先端となる技術を使い，私がやりたかった新感覚の育成体験をプレイヤーの皆さんに楽しんでもらいたいと考えています。例えば，バトルのあるゲームではレベルが上がると敵に与えるダメージも上がり，それらは通常，数字や演出やモーションだったりで表現するかと思いますが，私はこの部分を一段階進化させたいんです。
　一例だと「歌がヘタだった子がうまくなった」とか，そういう育成結果をプレイヤーの体験につなげたいのです。技術紹介は場をあらためてとなりますが，新しい体験が生み出せるものを手がけるつもりです。まあ，今はまだなにを言ってるかよく分からないかもしれませんが（笑）

――コンシューマではなくスマートフォン向けにした理由は？

石原氏：
　実は，本作は“スマートフォン用にぴったりなゲームシステム”になっているんですよね。そして，やはり多くの皆さんはスマートフォンをお持ちなので，まずはスマートフォンで出そうと考えてのことです。
　ただ私はもともとコンシューマ出身なので，いずれはコンシューマも作ってみたいです。そこは声援をいっぱいいただければでしょうか。

――次の最新情報は情いつごろになりますか。

石原氏：
　YouTubeチャンネルで，不定期ですけど番組をやろうと思っていて，そこでで少しずつ発表できればと考えています。ただ（リリースの目算スケジュールよりも）あまりに早く出しすぎると「いつ出るんだ？」となってしまうので，本格的な情報出しはもう少し先の話になります。
　なので，まずはキャスト発表などを先出ししつつ，遠すぎない未来にゲーム情報を小出していくようなイメージで進めていきますので，皆さんどうぞ，今後のシャインポストの展開にご期待ください。

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