プレイレポート
「機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE」は宇宙世紀の新作アニメが必見。バトルの“映える”スクショ撮影もアツい!
それが2021年11月30日にバンダイナムコエンターテインメントからリリースされた,ウォーシミュレーションゲームアプリ「機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE」(iOS / Android。以下ガンダムUCE)だ。
本作には過去作品のアニメーション映像が収録されているだけでなく,映像化されていない“人気キャラクターの新規エピソード”や,「エンゲージゼロ(画像の右奥)とペッシェ・モンターニュ(画像中央の女性)」を取り巻くオリジナルストーリーの提供も予定されている。
今回はガンダムUCEの主軸となる「ストーリー」と「バトル」の二面について,ゲームを遊んでみての所感をお届けしていく。
「機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE」公式サイト
「機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE」ダウンロードページ
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新規アニメはフルボイスで展開!
“ソロモンの悪夢”ではシン・マツナガにも声が!
ガンダムUCEのメインコンテンツは「ストーリーモード」と「イベントモード」で,前者では歴代アニメ作品の物語を,後者ではイベント限定のガンダムストーリーを追いながらバトルを体験していく。
作中では,各作品のナレーション付きアニメーションを手軽なダイジェスト仕様で楽しめるため,視聴済みの人は懐かしさを味わえて,未視聴の人でも物語の流れをざっくりと把握できる。
そしてガンダムUCEにおける最大の目玉は,イベントモード(など)で楽しめる新規エピソードの数々だ。
リリース直後には,デラーズ・フリートのエース「アナベル・ガトー」がその異名を勝ち取ることとなったイベント“ソロモンの悪夢”が開催されていて,そこではガトーのみならず,サウス・バニングやベルナルド・モンシアをはじめとする地球連邦軍の不死身の第4小隊,「ヴァル・ヴァロだぞ!」でおなじみケリィ・レズナーも登場した。
※MSV:モビルスーツバリエーション。プラモデル雑誌などで展開された,「機動戦士ガンダム」をベースにしたメカニックデザイン企画。テレビ版に登場しない各種モビルスーツのバリエーション機体や,シン・マツナガやジョニー・ライデンといった名パイロットを生み出した
イベントモードにときおり混ざる新規映像はサンライズ制作とあり,クオリティも一級品だ。これにはムービーを見るためだけにアプリをダウンロードする価値があるとすら言える。
このほか「機動戦士ガンダムZZ」から「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」までの空白期間を描いた漫画「機動戦士ムーンガンダム」の初アニメ化も予定されているなど,今後も期待が膨らむ。
スクショにハマれば,戦場は撮影スタジオに!
アニメでガンダム世界に浸りつつ,合間に挿入される「バトル」では,最大6機のMS部隊を編成し,各作品のロケーションで戦いに挑む。
バトルはオート進行のため,機体操作を楽しむというより「自分なりの最強オリジナル部隊を編成し,ガンダムがこう動くから,ザクはこう動いて,うーん作戦が完璧!」といった編成の妙を楽しむものだ。
オートバトルのキモは,MS部隊の編成にかかっている。
機体には5属性があるが,基本的に「敵機はステージごとに1属性縛り」で出現する。また地上・宇宙・水中の地形適正によって出撃時にパラメータ補正がかかるため,場合によってはレベルを高めたユニコーンガンダムよりカプールのほうが大活躍,といった場面も生まれる。
また,戦闘開始前に「味方機をバトルエリアのどこに配置するか」を設定することもできる(自動配置も可)。
交戦がオートである以上,初期配置により狙う敵も変わり,見込み違いの目標に向かう,もしくは目的外の相手にスキルを撃つなどもしばしば。“駒を好きに置いて,あとはAI任せの将棋”なイメージでもいい。
ゆえに,ギリギリのときは「エース機に集中できる位置に固める」などの作戦を立てると,配置変更だけで勝利できることもある。
とはいえだ。MSはガシャでの獲得が主なため,ゲーム序盤の“引き”によっては属性統一が難しい可能性もある。
また,ガンダム系の汎用機や万能的なパイロットを育てていれば,序盤の通常攻略においては属性などにそこまでこだわる必要もない。
基本的にソロプレイが中心のゲームなので,強さよりも好みを優先し,「最初は不利属性だけ入れ替え」くらいの編成でも十分だ。
なお,ガンダムUCEでは“プレイヤーランク=MSのレベル上限”となり,最序盤からレベリングの力だけでどうこうするのは,普通に進めているだけだと難しい。ただし,手っ取り早くレベル上限を引き上げる方法もある。それがクエストで使える「スキップチケット」の存在だ。
スキップチケットを使うと,クリア済みのクエストを一瞬で再クリアできる。このとき,部隊編成したMS&パイロットには個別経験値が入らないというデメリットがあるものの,プレイヤーランク経験値とステージ報酬アイテムはクリア回数分だけ計上される。
そのため,序盤はあふれがちなAP(スタミナ)の消化先とプレイヤーランク稼ぎのため,スキップチケットを「コインショップ」で何十枚と確保してつぎ込めば,それだけでランクがガンガン上がり,MSのレベル上限を一気に高められ,ランク制限のコンテンツも手早く開放できる。
プレイヤーランクが上昇するとAP上限が増加し,その分のAPも上乗せされるため,APの需要と供給が落ち着くラインまでは一気にスキップしてしまうのがおすすめだ。ただし,やりすぎるとランクアップ必要経験値が増えすぎて,APも枯渇し,ゲーム進行の妨げになりかねない。
なので通勤・通学,就寝前などの“ゲームをいったんおしまいにするとき”にやっておくのが,最も効率的である。
MSやパイロットはガシャ入手のほか,各作品の特定機体を獲得対象とした「欠片クエスト」に挑み,そこでの報酬としてもらえるMS設計図やキャラピースを一定量集めることでも獲得できる。
こちらは1日の挑戦回数に制限があるので,すぐに入手するとはいかないが,毎日コツコツとプレイすれば好きなMS,ほしいパイロットを確実に手に入れられる機会となっているのがうれしいところだ。
ゲームはソロプレイ以外にも,マルチ要素として「共闘クエスト」が存在する。こちらは強敵相手に各プレイヤーがダメージを加算し,最終的に撃破を目指す擬似的PvE,いわゆるレイドコンテンツとなる。
共闘の目的は,MS強化に使用する「モジュール」の獲得が挙げられる。共闘クエスト自体はイベント期間限定などではなく,ひとりのプレイヤーがAPとクエストごとの調整回数(日に3回×5種)を消費してクエストを立ち上げ,自ら挑戦するほか,救援要請を受けたほかのプレイヤーがBP(APとは別枠のスタミナ)を消費し,参戦するといったものだ。
共闘クエストではダメージを一番多く与えたプレイヤーに追加報酬が配布されるが,クエストを立ち上げたプレイヤーは「当のクエストのみ,BP消費なしで何度でも挑戦可能」なため,簡単には倒せない強敵ぞろいではあるが,労力さえかければ自力で追加報酬を狙いやすい。
それにマルチといえどダメージを競うもので,直接的な協力や対戦ではないため,そういうのが苦手な人でも抵抗なく参加できるだろう。
などなど,好きなMSを育成・編成するのがメインで,バトル中は良くも悪くも操作負担がないのがガンダムUCEだが,本作で戦場を楽しめる要素として挙げておきたいのが「スクリーンショット」だ。
交戦中は端末のスクリーンショット機能で撮るだけでも,タイミングさえよければ見映えするものが撮れるだろうが,アプリ内では画面右上にある歯車ボタンから設定画面を開き,その下部にある「ゲーム内のスクリーンショットモード」を使えば,より凝った写真を目指せる。
一度手を出せば,さまざまなMSで試したくなるので注意。
スクリーンショットモード中はバトル進行が一時停止され,戦場にいる好きな味方機に視点を合わせて,カメラの位置やアングル,ズームイン/アウトを調整しつつ,落ち着いて撮影できる。
ポイントは「設定画面を開いたタイミングで画面が固定される」ことで,ビームサーベルによる攻撃の瞬間,ビームライフルが発射された瞬間,あるいは被弾の瞬間などをあらかじめうまく切り取れるかだ。
スクリーンショットモードはあくまで,その後のおめかしである。
幸い,ガンダムUCEはクエストの敗北・手動撤退時にAPが消費されず,返却されるありがたい仕様だ。これにより撮影後に即撤退すれば,何度でも好きなステージで好きなだけ写真を撮ることができる。
ただ,バトルはオート進行,敵味方のMSはどう動くか分からない,動いた瞬間を狙いどおりに収めて,カッコいい角度を確保できるか。撮影中はもはや犬猫の写真集にも似た苦労を味わうだろうが,それだけに楽しさを感じてしまえば,あとはもうメインコンテンツの一角となる。
最初のほうで触れたとおり,ガンダムUCEは新規のエピソードやアニメーションを見られるだけでも十分に価値のある一作だ。
過去作品をダイジェストで手軽に予習・復習できるため,ガンダム作品の世界に触れるのにもちょうどいい。好きな作品を見直す,あるいはまだ見ていなかった作品に触れられるきっかけの塊である。
そしてゲーム自体もマイペースに遊べるうえ,今回紹介できていない細かな育成仕様や,擬似的PvP「アリーナ」などもありと,やり応えも十分だった。新作アニメを待ちながら,おのおのペースで楽しみ,自分だけの部隊を作り上げ,宇宙世紀を生き延びてみてはいかがだろう。
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