イベント
[G-STAR 2022]MOBA+TPSの「Paragon: The Overprime」プレイレポート。エイム力を求められるレーン戦がアツい
本作は,2016年にEpic Gamesが開発したMOBA「Paragon」のリソースを活用して作られた新作MOBAという,ちょっとややこしい背景のタイトルだ。「MOBAのリソースを使って,またMOBA?」と思われるかもしれないが,本作の最大の特徴は,MOBA+TPSという,新たなプレイ感に挑戦していることにある。
ゲームルールは,「リーグ・オブ・レジェンド」あたりの有名どころのタイトルを遊んだ人であれば,何も説明されなくてもプレイできるというぐらいには,オーソドックスなMOBAである。実際,筆者は試遊台のハングルで書かれた画面では何一つ文字が読めないが,一切問題なく楽しめてしまった。
本作は5VS.5のチーム戦となり,各プレイヤーは相手の基地にあるコアを先に破壊することを目指して戦場に降り立つ。コアまでの道は,左,真ん中,右と3本のレーン(本作のマップは縦方向に広がっている)に分かれており,そこを両チームのミニオン(雑魚NPCの群れだと思えばいい)が自動で進軍していく。ミニオン同士がぶつかると勝手に戦闘をするので,プレイヤーはそこに介入。敵ミニオンを攻撃してトドメを刺せばお金がもらえるので,それで装備を購入してパワーアップしていく。
当然,敵プレイヤーもミニオンを倒したいので,そこで鉢合わせることになり,対人戦が展開されていくのだ。
……なんてことは釈迦に説法だと思うが,このあたりのMOBAらしい基本ルールは本当にそのままだ。レーンの途中には,敵の侵攻を止める防衛施設のタワーがもちろん建っているし,レーンとレーンの間にはモンスターの生息するジャングルが広がっている。ジャングルの特定地点に「このへんにバフをくれる強めのモンスターがいるんだろうな」と期待して足を運べば,当然のようにいる。うーん,分かりやすい。
プレイヤーが操作するヒーローは,さまざまなスキルを使用可能だ。基本的にスキルは4つあるようで,よくある3つのスキル+必殺技を[Q/W/E/R]で使うのではなく,[Q/E/右クリック/R]で使う形となっている。「その右クリックはなんだよ」と思うかもしれないが,TPSである以上,移動に[W/A/S/D]を用いるため,その代わりということだろう。
とにかく,基本的には直球のMOBAということは理解していただけたと思うが,本作ならではの要素となるのが,やはりTPSであることだ。まず,マップが立体的なので,カメラ外の死角を利用した奇襲などが可能となっているほか,高低差を使った戦闘も行える。
そして何より,TPSのSはシューティングのSというわけで,攻撃を当てるのにエイム力が必要だ。MOBAのロールに,遠距離通常攻撃で高火力を出して敵を沈めるADCというものがあるが,本作の場合,どれだけ装備を強化して強力な遠距離攻撃が可能になったとしても,弾丸をきっちり敵にぶちこまなければ0ダメージなのである。逆に言えば,レベルや装備に差あっても,逆転できる余地が普通のMOBAより大きいと言える。
もちろん,近接攻撃で戦うキャラクターもいるので,その場合はエイム力というか,アクションゲームのうまさが強さに反映されていくことになるだろう。
筆者は今回,リボルバーが武器のキャラクターを選んだため,射撃での遠距離攻撃が可能だった。その代わり,右クリックのスキルがリロードになっていて,実質スキルが1つ少ないという欠点も持っているキャラクターだ。
つまり,射撃の精度がより重要なのだが,これでレーン戦を行うのはかなりアツい。レーンでは,ミニオンのトドメを刺してラストヒットを獲得しながら,隙を見て敵プレイヤーも撃つのが基本となるが,きっちり当ててやったときのしてやったり感は,普通のMOBAより上で気持ちが良いのだ。
敵から攻撃されないよう,そしてラストヒットを逃さないようリロードタイミングを考えるのも楽しく,勝てそうなところで攻撃を外して負けてしまうのはとても悔しい。つい熱中してしまい,「MOBA+TPS,アリだな!?」と思わされた。
本作はSteamとEpic Gamesで展開される予定で,現在はファイナルテストが実施中だが,12月8日からは早期アクセスが行われる予定だ(関連記事)。日本語インタフェースにも対応予定のようなので,ぜひ体験してみてほしい。
「Paragon: The Overprime」公式サイト
4Gamer「G-STAR 2022」掲載記事一覧
- 関連タイトル:
Paragon: The Overprime
- この記事のURL:
キーワード
Copyright 2021. NetmarbleF&C Inc. TeamSoulEve. All Rights Reserved