「オバケイドロ！」×「悪魔城ドラキュラ」シリーズコラボ試遊レポート。可愛くなったアルカードとレオンがケイドロで活躍

　KONAMIは2022年10月19日，同社がパブリッシングするPCゲームのメディア向け試遊会を開催した。非対称型対戦アクション「オバケイドロ！」（PC（Steam）。Nintendo Switch版はフリースタイルが販売。）では「悪魔城ドラキュラ」とのコラボが行われ，「悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲」から「アルカード」が，「キャッスルヴァニア」から「レオン・ベルモンド」が登場する。
　なお，試遊はPC（Steam）版＋Xbox用コントローラで行われたため，キー表記もこれに倣う形となっている。

「オバケイドロ！」公式サイト

「悪魔城ドラキュラ」シリーズへの愛あるコラボ。可愛い2人がケイドロで大活躍

　「オバケイドロ！」は，最大4人で遊ぶ非対称型対戦アクションゲームだ。プレイヤーはニンゲン3人とオバケ1人に分かれ，ケイドロで対戦する。オバケ側はすべてのニンゲンを捕まえてオリに入れると勝利。ニンゲン側は制限時間いっぱいで逃げ切れば勝利となる。
　鬼ごっこではなくケイドロなので，ニンゲンはオリに入れられた仲間を助けられるのがポイントだ。オバケ側は救出を警戒しなければならないが，オリの周囲を守るばかりでは残ったニンゲンに逃げ切られてしまう。一方のニンゲン側も，救出に成功すれば状況を有利にできる。しかし，それはオバケ側も知るところで，ノコノコと出向いて捕まってしまっては目も当てられない。

　このようにシンプルながら駆け引きのあるケイドロに，オバケをスタン（気絶）させる「ランタン」や，オバケごとに性能が異なる捕獲アクションなど，ビデオゲームならではのフィーチャーを加えたのが本作だ。設定こそホラーっぽいが，残虐要素は無く，CEROレーティングはA（全年齢対象）となっている。Switch版は2018年にフリースタイルから発売されており，息の長いタイトルだ。

　そんな「オバケイドロ！」のPC版は2022年7月にSteamで発売されているが，2022年10月26日の無料アップデートで「悪魔城ドラキュラ」シリーズとのコラボが行われる。ニンゲン側に「悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲」から「アルカード」，オバケ側に「キャッスルヴァニア」から「レオン・ベルモンド」が登場するのだ。

「悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲」から「アルカード」

「キャッスルヴァニア」から「レオン・ベルモンド」

　ドラキュラの息子であるアルカードがニンゲン側，夜を狩るレオンがオバケ側とはちょっと意外に見えるが，原作のアルカードは人間の味方をする吸血鬼なのでニンゲン側が妥当だろう。そしてレオンはヴァンパイアハンター一族の始祖なので，アルカードとは敵対する。こうして見ると，キャラクター設定にピッタリはまっているといえる。逆に，ニンゲンを追いかけ回すアルカードや，逃げ惑うレオンの方が想像しづらいだろう。

　レオンは移動速度がやや遅く，他のオバケのように壁抜けができない。しかし，手にしたムチは広い捕獲範囲を持ち，連打するとコンボとなって性質が変化。1段目で前方をなぎ払い，2段目でぐるりと周囲をカバー，そして3段目はムチを前方へ真っ直ぐ伸ばす。特に3段目のリーチは長いため，上手く追い詰めれば逃れるのは難しいだろう。原作「キャッスルヴァニア」のレオンはムチで多彩なアクションをこなし，公称ジャンルが「ムチゲー」だが，その名にふさわしいムチさばきだ。

ムチコンボの3段目は前方へ真っ直ぐ伸びる

　また，原作通り2段ジャンプの能力を持ち，地形をうまく使えば屋根の上に乗ることもできる。これにより，立体的なケイドロが可能になるのだ。ニンゲン側は移動の遅さや壁抜け不可といった弱点を突けば有利に立てるので，逃走のコース取りや曲がり角での読み合いが重要になりそうだ。

2段ジャンプで高々と飛んでくるレオン

周囲の地形を踏み台にすれば，「マボローシ街」の三角屋根にも乗れる

　一方アルカードは，特殊能力を駆使してオバケに立ち向かう。ランタンはユニークの「アルカードソード」。原作の初期装備にして最高クラスの攻撃力を持つ片手剣だが，「オバケイドロ！」の世界では斬り付けるのではなく光らせてオバケを気絶させる。能力グラフを初期装備「クラシックランタン」と比べると，「はやさ」と「はんい」が高く，「スタン」はやや低め。光らせた際にアルカードがドヤ顔するのが可愛らしい。

中央がアルカード。原作通り，人間に味方する吸血鬼だ

「アルカードソード」は「オバケイドロ！」の世界では「ランタン」の扱い。「ヘンシン」と「バックダッシュ」のスキルを持つ

アルカードソードの輝きで，オバケはスタンする

　ランタンのスキルとして原作再現されているのが「ヘンシン」と「バックダッシュ」だ。「ヘンシン」は［RT］で一定時間コウモリに変化して高速移動する，原作の「ソウルオブバット」を再現した技だ。アルカードソードでオバケをスタンさせてから使えば，一気に距離を離すことができる。また，仲間をオリから助け出す際，オバケの隙を突いて素早く近づくというのもアリだろう。いわゆるクールダウン制で，一度使っても一定時間が経つと再使用が可能だ。アルカードがオリに捕まっている時もクールダウンは進むので，後述するエモートを出しつつ助けを待つのもいいだろう。

コウモリに変化する「ヘンシン」。原作「ソウルオブバット」の再現技で，移動速度が速くなる

　アルカードは他のニンゲンと違い「しゃがむ」ことができないが，同じ［Y］ボタンでバックダッシュを出すことができる。前方を向いたまま後ろへ滑るように移動するという技で，不意にオバケと遭遇した際に役立つだろう。また，連発することで少し速く移動できるようだ。原作でも高速移動手段として使われていた技で，リスペクトを感じる。

　さらに原作への愛を感じられるのが，牢屋に閉じ込められた時のエモートだ。「座る」や立て膝をついての「しゃがむ」といった動きに加え，原作の必殺技「ソウルスチール」「ダークメタモルフォーゼ」のポーズを取れる。もちろん原作のように，周囲の相手から体力を奪ったり，血を浴びて体力回復したりといった効果は発動しないのだが，ファンには嬉しいエモートだろう。

「バックダッシュ」は残像を残しつつ後方へ移動

「ソウルスチール」は原作再現のエモート

こちらは「ダークメタモルフォーゼ」。原作では血を浴びると体力が回復する技だが，こちらはポーズのみ

　今回のコラボは，本日2022年10月26日から無料配信されている。ゴシックでダークな「悪魔城ドラキュラ」と，ハロウィン的なホラーっぽさが可愛らしい「オバケイドロ！」という組み合わせは少し意外だが，実際に見てみると相性の良さに驚くはずだ。
　デフォルメキャラクターも可愛らしいし，荘厳なコラボ曲もいつもの「オバケイドロ！」のユーモラスなBGMと違った雰囲気を感じられる。「悪魔城ドラキュラ」シリーズと「オバケイドロ！」，どちらのファンも要チェックのコラボだ。


※画像は開発中のものです。

「オバケイドロ！」公式サイト