ブロッコリーの新作TCG「Vividz」の制作発表会をレポート。作品のコンセプトやルール，今後の商品展開が明らかに

　ブロッコリーの新作TCG「Vividz」（ビビッヅ）の制作発表会が，2022年4月25日にホテルヒルトン東京にて開催された。同社にとっておよそ10年ぶりとなる完全新作TCG「Vividz」のコンセプトやルール，今後の展開などが明かされた制作発表会の模様をレポートしよう。

「Vividz」公式サイト

疾走感をコンセプトにしたミッションクリア型TCG「Vividz」

　最初に，ブロッコリーの代表取締役社長である高橋善之氏が登壇し，Vividzへの思いを語った。同社がこれまで培ってきたTCGのノウハウを詰め込み，全力で開発が進められたという「Vividz」は，これまでのタイトルとは異なる特徴を持っており「（プレイヤーに）ユニークな体験を与えるゲームになる」と力強く語った。

　ゲーム内容の紹介を担当したのは，本作のプロデューサーを務める那須悠介氏だ。「Vividz」は，「鮮やかな者たち」という意味で，色鮮やかな衣装をまとった少女たちのさまざな活躍を描く作品だ。キャッチコピーは“疾走体感TCG”で，大量のカードをドローし，それらのカードが“駆け巡る”ようなイメージのゲームシステムだという。


　メインキャラクターは5人で，キャラクターデザインは，同社のTCG「Z/X -Zillions of enemy X-」でもおなじみのイラストレーター藤真拓哉氏が担当する。
　メインキャラクターたちは，世界中に自分たちの活動を配信するストリーマーで，カードに描かれている姿は作中内に登場するVRゲーム「Vividz」のゲーム内キャラクターという設定だ。そのため，キャラクターの衣装はゲームのアバターのようなイメージで制作されたとのこと。


　藤真氏のオリジナルデザインやコンセプトをしっかりと反映させるべく，カードデザインの専門チームを編成。コレクターアイテムとして楽しめるよう，高水準のクオリティを維持しながらカードのイラスト制作を進めているという。ほかにも，かわすみ氏，藤ちょこ氏，姫咲ゆずる氏をはじめ，著名なイラストレーターたちもイラスト制作に参加するとのことだ。


　続いて世界観について。前述のとおり作中内に登場するVRゲーム「Vividz」が本作の舞台となっている。3つのミッションをいかに早くクリアするかを競う“ミッション達成型”のゲームで，それに挑むメインキャラクターたちの活躍を追うようにプレイヤー自身もTCGにて3つのミッションのクリアを目指していく。
　さまざまなクリア条件が書かれた「ミッションカード」を3枚用意し，相手より先に3つのミッションをクリアすれば勝利となる。相手とのバトルや宝さがし，ライブの成功といったように，ミッションの達成条件もさまざまあるようだ。


　大量にカードをドローできることも大きな特徴となっており，この大量のカードをいかに有効活用できるかがミッションクリアのカギとなるようだ。また，自ターンや相手ターンを問わずカードをコストなしでプレイできる「アクセル」という独自のシステムがあり，これがときに大逆転を生むような要素となるという。詳しいルールは，公式サイトで公開中だ。


　商品展開は8月11日に発売されるブースターパック第1弾「サイバー：ジェネシス」でスタートする。月恋らぶり，芽吹まりあ，シェリー・ヴァイオレットのデッキを構築できるカードや，最上キョウカと天憧 玲のデッキをサポートするカードなどを収録。1パック6枚入りで，その中の1枚はホロ加工のカードとなる。
　なお，本商品は，ブロッコリーのオンラインサービス「カードガチャ」にも対応しており，通常のパックと異なるシークレットカードの封入が予定されているとのことだ。


　ブースターパックと同日には，最上キョウカと天憧 玲のスタートデッキがそれぞれ発売される。最上キョウカのスタートデッキは達成条件が分かりやすいミッションで構成されており，「Vividz」のルールを覚えるのに最適な内容とのこと。一方，天憧 玲のスタートデッキは，TCGに遊び慣れている人向けといった感じで，戦略性の高いデッキ構築ができるコア寄りのものとなるようだ。
　なお，公式サイトでは，商品販売に先駆けて，プリントアウトすることでゲームを試遊できる“β版”の印刷用データ（PDF）を配信している。5月15日から順次，β版のカードを使用した体験会が行われるとのことなので，購入を考えている人はまずこちらで体験しておくのもいいだろう。

βカードの印刷サービスは，全国のファミリーマート，ポプラグループ，ローソンに設置されているマルチコピー機向けにも行われている

　今後の商品展開として，ブースターパック第2弾が11月，エクストラパック第1弾が12月にそれぞれリリースされる予定とのこと。それぞれメインキャラクター5人の新たなミッション，新たな戦術を生み出すカードが収録されるようだ。


　ほかにも，オンラインで対戦が楽しめるサービス「LINK Vividz」や一部地域に向けた海外展開，大型イベント「ビビッヅフェスティバル」といった情報とともに，それらの新情報を発信する公式ナビゲーター「ナビ子」の“育成計画”についても語られた。最初は表情差分のみだが，プレイヤーたちが協力して行う催しによって追加差分やボイスの実装，3Dモデル追加といった形で“進化”させていくとのこと。プロモーションカードの制作も検討されている。

本文で触れたもの以外にも，公式YouTube番組やドラマCD，サブキャラクターの人気投票，コラボ，メディアミックスなど，さまざまな企画が予定されている

　最後に那須プロデューサーは，「ここまで『Vividz』に全力で取り組んでおり，今後もその気持ちは変わらず制作を継続していく。（プレイヤーには）ぜひ商品を手に取って遊んでほしい」と挨拶し，イベントは終了した。

「Vividz」公式サイト