カプコンが2024年3月期第2四半期の連結業績を発表。「ストリートファイター6」などデジタルコンテンツ事業の成長を主因に大幅に増収増益

　カプコンは本日（2023年10月26日），2024年3月期第2四半期の連結業績を発表した。

　累計期間（2023年4月1日〜2023年9月30日）の連結業績は，売上高は749億3400万円（前年同期比52.7％増），営業利益は338億3500万円（同54.5％増），経常利益は361億6400万円（同57.3％増），親会社株主に帰属する四半期純利益は252億8700万円（同56.7％増）。デジタルコンテンツ事業の成長を主因に前年同期比で増収増益となった。11期連続の営業増益となる通期計画の達成に向けて順調に進捗しているとのこと。

　セグメントごとに確認していくと，主力のデジタルコンテンツ事業では，eスポーツ展開を牽引する対戦格闘ゲームシリーズ最新作「ストリートファイター6」を6月に発売し，世界で幅広く支持されたことで247万本の販売となり，業績向上に大きく貢献したという。

　また，4月に発売されたアクションRPG「ロックマンエグゼアドバンスドコレクション」が142万本を販売，7月発売のTPS「エグゾプライマル」が100万ユーザーを突破するなど，新規IPが好調だったようだ。さらに，リピートタイトルでは，3月発売の「バイオハザードRE:4」が，PlayStation VR2対応の無料タイトルアップデートなど継続的な施策により累計545万本を販売し，リピート販売拡大に大きく寄与したという。

　加えて，「モンスターハンターライズ」や「バイオハザードRE:2」などシリーズタイトルを中心に，積極的なプロモーションによる認知拡大と新たなファン層の獲得を図るとともに価格施策などを行った。その結果，リピートタイトルの販売本数は1760万本となり，前年同期の1605万本を上回り，収益を押し上げたとのこと。

　ほかにも，9月にリリースされた「モンスターハンター」シリーズの最新モバイルゲーム「モンスターハンターNow」のグローバルダウンロード数が500万を突破。東京ゲームショウ2023では，今後発売予定のタイトル試遊などを中心としたブースを出展し，日本ゲーム大賞2023では「モンスターハンターライズ：サンブレイク」（年間作品部門大賞），バイオハザードRE:4が優秀賞を受賞したことが，タイトル販売の弾みとなったという。この結果，売上高は612億7500万円（前年同期比69.9％増），営業利益は345億300万円（同58.1％増）と，大幅な増収増益を達成した。

　アミューズメント施設事業については，新型コロナウイルス感染症の5類への移行により経済活動が回復した状況下で，既存店の効率的な店舗運営や新業態での出店効果などにより収益拡大を図ったとのこと。結果として，売上高は91億6900万円（前年同期比25.2％増），営業利益は11億2800万円（同66.5％増）となった。

　アミューズメント機器事業では，スマートパチスロ第1弾となる「戦国BASARA GIGA」を8月に発売し，1万5000台を販売。2022年8月に発売した「新鬼武者2」および，2023年1月発売の「モンスターハンターワールド：アイスボーン」のリピート販売が順調に推移したという。その結果，売上高は25億9800万円（前年同期比14.0％減），営業利益は17億8100万円（同3.5％増）を記録している。

　そのほかの事業については，CG長編映画「バイオハザード：デスアイランド」を7月に全世界で公開するなど，カプコンの主力IPを活用した映像化やキャラクターグッズ販売などを展開。eスポーツ事業では，国内チームリーグ戦「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2023」にストリートファイター6の投入や，世界各地で開催されている「CAPCOM Pro Tour 2023」は賞金総額を200万ドル以上に拡大して実施するなど，グローバル規模でのユーザー層の裾野拡大に向けた施策を実施したという。結果として，売上高は18億9100万円（前年同期比28.8％減），営業利益は6億1400万円（同51.2％減）となった。

　各事項の詳細についてはカプコンのIRサイトを参照してほしい。

カプコン IR情報ページ