プレイレポート
[プレイレポ]絶望と希望の追跡劇「戦場のフーガ2」,再び戦場に向かうケモノ少年少女を翻弄する過酷な運命が描かれる
本作は2021年7月に発売された「戦場のフーガ」(PC / PS5 / Xbox Series X / Switch / PS4 / Xbox One)の続編にあたる。同シリーズは“戦争×復讐×ケモノ”をテーマに掲げ,前作の戦いから1年の休息を経たケモノ少年少女が再び戦場に向かう。彼らの前に立ちはだかる過酷な運命,そしてパワーアップしたゲームシステムを中心に紹介しよう。
なお,本稿ではPC版の開発バージョンをプレイしているため,製品版とは内容が異なる場合があることをご了承いただきたい。
「戦場のフーガ2」公式サイト
あの戦いから1年。子どもたちは再び戦場へ
本作の舞台はイヌヒト,ネコヒトが暮らす浮遊列島「ガスコ」。大陸を崩壊させるほどの戦禍から1年。それぞれの日常を取り戻した子どもたちだったが,前作で共に戦った古代戦車「タラニス」の暴走に巻き込まれたことから物語の幕が開く。
タラニスに取り込まれてしまった仲間を救おうとする子どもたちは,炎に包まれた街で前作の宿敵「タラスクス」を見つける。これに乗り込むと,新キャラクターである大統領の次女“バニラ”を仲間に迎え,まだ知らぬ戦場に向かうことになるのだ。
リソース管理が熱い,お馴染みの戦闘ステージ
前作から約2年ぶりのリリースとなる「戦場のフーガ2」だが,まずは基本的なゲームプレイの流れをおさらいしよう。
今回も戦車に乗った子どもたちがガスコ各地を転戦する形で物語が進行していく。冒頭に市街での探索パートを挟み,戦闘ステージに突入。複数の戦闘をこなしてから,ボスに立ち向かうことになる。
戦闘は12人の子どもからアタッカーとサポーターを3人ずつ選択して挑むタイムラインバトルだ。おなじみの面々に加えて,新たにバニラを迎え,前作のプレイヤーも飽きさせないバランスとなっている。戦闘後の体力を回復するチャンスは少ないため,ボス戦に備えて計画的に戦おう。
1章あたりのボリュームは1.5〜3時間といったところ。中間地点やボス戦の前には休憩地点である「インターミッション」が挟まり,データがセーブされるので,ここで一息つくのもいいだろう。戦車や拠点の強化も行えるので,次の戦いに備えられる。
なお,基本システムやゲームの流れは前作を踏襲しているので,以下のレポートと合わせて目を通してもらえると幸いだ。
CC2の“復讐三部作”第1弾「戦場のフーガ」インプレッション。過酷な運命に抗うケモノ少年少女達を描く,リトルテイルブロンクスシリーズの最新作
サイバーコネクトツーから2021年7月29日に発売されるシミュレーションRPG「戦場のフーガ」(PC / PS4 / PS5 / Xbox One / Xbox Series X / Switch)のインプレッションをお届けする。“リトルテイルブロンクス”シリーズの最新作となる本作では,いったいどんな“復讐”が描かれるのか,紹介していこう。
物語を紡ぐジャッジメントシステム
本作では,プレイヤーによる選択の積み重ねで物語が変化する「ジャッジメントシステム」を新たに採用している。劇中の一部のイベントでは,子どもたちの長男役“マルト”の判断に対して「覚悟」と「共感」,いずれかのジャッジメント値が上昇する。この値によって,マルトのリーダーとしてのスキルが得られたり,専用のイベントが発生したりして,ストーリーが姿を変えていくのだ。
前作のプレイヤーであれば想像できるだろうが,中にはかなりシビアな選択もある。物語の結末にどのような影響を与えるのか,目が離せないポイントだ。
新たな葛藤と緊張をもたらす新機体「エキゾ・タラニス」
新登場の機体「エキゾ・タラニス」は,本作の戦闘に新たな緊張感をもたらしている。子ども1人の命と引き換えに強敵を一掃する「ソウルキャノン」の威力は健在だが,本作ではピンチになると搭載AIが強制的にいずれかの子どもを送り込み,発射のカウントダウンを始めてしまうのだ。仲間が欠ければ,戦術の変更を余儀なくされる。そんな状況での時間制限付きの戦闘は,ときとして戦線崩壊の危機を味わわせてくれるだろう。
新武装「マーナガルム」は子ども1人が戦闘不能になる代わりに,敵全体に大ダメージを与えるというものだ。戦闘不能からの回復にはインターミッションでの行動に大きな制限が生じるうえに,戦闘後の経験値も得られない。マーナガルムの使用にはそれなりの覚悟が必要だろう。
前作同様,歯ごたえのあるボスを前にして,子どもたちの被害が拡大する前にマーナガルムの発射に踏み切るのか,将来を見越して通常武装で凌ぐのか。このジレンマが心地いい。
成長した子どもたちと共に,新たな戦術を編み出そう
前作のプレイヤーにはお馴染みの子どもたちが登場するが,彼らも1年前の戦いを経て,スキル構成や属性が変わっていることもある。前作の必勝パターンがそのまま通用するわけではないので,新たな戦い方を練り直す必要があるだろう。一方通行のステージ進行によるシビアなリソース管理と,高難度のボスを前に攻略の糸口を探る感覚をぜひ楽しんでほしい。
痒いところに手が届く,遊びやすくなった新機能
ガスコ各地で普及するようになった「飛行船」はステージ進行中にも現れ,買い物やマップ内の移動,敵出現マスの攻撃といったサービスを提供してくれる。前作では各章の出撃前のみだった買い物をステージ中にもできるようになったおかげで,テンポよく冒険を始められる。
また,インターミッションでは武装の改造や料理の際に失敗が起こらなくなった。行動選択に関するストレスが緩和され,仲間との交流や施設の強化に伴う経験値のバランスもちょうどいい印象だ。キャラクター切り替え等の操作が改善されているのも遊びやすさの向上につながっている。
前作に続き,緊張感のある難度とハードな物語は健在だ。一見すると人を選びそうな「戦場のフーガ2」だが,システム面の改善もあり,勝利の快感はさらに格別なものなっている。1回クリアしただけでは遊び尽くせない要素も用意されているようだ。
前作の戦いを経験したことで,より厚みを増したキャラクターたちが紡ぐ新たな物語の結末に立ち会ってほしい。
なお,前作「戦場のフーガ」では3月に大規模なアップデートが行われ,より遊びやすくなっている。前作のセーブデータの進捗に応じて,「2」のアイテムやコスチューム,楽曲などが追加されるため,未プレイの人はチェックしておこう。キャラクターや世界への理解が深まることは間違いない。
「戦場のフーガ」,アップデート1.50の配信を本日開始。クリア状況に応じて「戦場のフーガ2」のアイテムがもらえる「セーブデータ連動特典」も発表
サイバーコネクトツーは本日,「戦場のフーガ」のアップデート1.50の配信を開始し,トレイラーを公開した。新たなモードが追加されたほか,インタフェースの全体的な見直しが行われたとのこと。さらに,クリア状況に応じて「戦場のフーガ2」で特典がもらえる,「セーブデータ連動特典」なども発表されている。
「戦場のフーガ2」公式サイト
キーワード
(C)CyberConnect2 Co., Ltd.
(C)CyberConnect2 Co., Ltd.
(C)CyberConnect2 Co., Ltd.
(C)CyberConnect2 Co., Ltd.
(C)CyberConnect2 Co., Ltd.
(C)CyberConnect2 Co., Ltd.