プレイレポート
[プレイレポ]「THE FINALS」は,建物をぶっ壊しながら4チームが乱戦を繰り広げるチーム対戦FPS。グローバルβテストは3月7日にスタート
※メーカーよりグローバルβテスト開始時間変更の連絡があったため,記事を修正しました
今回は,グローバルβテストに先駆けて,メディア向けの先行体験会に参加してきたので,そのプレイレポートをお届けする。FPSというジャンルのゲームが数多くある中,本作がどのような差別化を行っているのかに注目していこう。
プレイヤーはゲームショウ「THE FINALS」の参加者
本作では,プレイヤーは究極のエンターテインメント・ゲームショウである「THE FINALS」の出場者になり,富と名声,そしてスポンサーの支持を得るためにチームメイトと共に戦う。このショウは,地球上のアイコニックな場所をベースにした仮想空間で行われ,破壊行為が咎められることがなかったり,ジャンプ台のようなゲームっぽいオブジェクトが置いてあったり,倒されたプレイヤーは死体になるのではなくコインに変わったりと,現実での戦いではないことを生かした演出が取り入れられている。
今回の体験会では,フランス・リビエラのほとりにある都市国家「モナコ」の旧市街と,高層ビルが立ち並ぶ韓国の首都「ソウル」を再現した2マップをプレイした。
本作の最大の特徴は,環境を利用した直感的でダイナミックな戦闘だ。目に見えるもののほとんどは,爆発物やロケットランチャーといった兵器で破壊できるので,たとえば高所にいる敵の床を落として戦況を有利にしたり,建物の壁や屋根に穴をあけて侵入したりといった,大胆な戦術が取れる。
本作では,こうした破壊演出の処理はすべてサーバーサイドで行われ,プレイヤー間での差が発生しないようになっている。ようは,建物をぶっ壊したら,全プレイヤーの画面で同じ壊れ方をしてくれるので,その環境を利用した戦いができるわけだ。
加えて,ランダムで決定される時間帯や天候,ゲームの流れを変えるイベントなど,戦場ではさまざまな要素が絡み合うため,プレイヤーには柔軟な思考が必要になる。
本作のメインゲームモードは,3人1組のチームでキャッシュボックスを見つけて,キャッシュの回収額を競う「キャッシュアウト」だ。マップ上に配置された金庫の場所へ走り,その中のキャッシュボックスを入手したら,キャッシュアウトステーションへ持ち込んでキャッシュを回収する。キャッシュアウトステーションでの回収はかなり時間がかかるので,その間を防衛,あるいは攻撃するのが本作の戦闘のメインだ。回収中にほかのチームにキャッシュアウトステーションを操作されると,キャッシュが奪われてしまううえに,このモードには4つのチームが同時に参戦している。必然的に乱戦となり,激しい攻防が繰り広げられるのだ。
プレイヤーは,ライトボディ,ミディアムボディ,ヘビーボディの3種類の体格からキャラクターを作成し,ゲームに参加する。この体格によって,それぞれ機動力やHP,武器やアイテム,アビリティが違うものになっているので,自身のプレイスタイルやチーム戦略に合わせて選ぶ必要がある。
武器やアイテムは,ゲーム開始前に武器を1つ,アイテムを3つ選んで持ち込む。武器は1つしか持ち込めないので,ここでどういう戦い方をするのかが大まかに決まってくる。ただし,ライトボディであっても,サブマシンガンや刀といった近距離・高火力の武器に加えて,機動力を活かして高所からの狙撃ができるスナイパーライフルを使えるなど,体格でプレイスタイルが1つに絞られるわけではない。
アビリティは,ゲーム開始前に1つだけ選択できる。ミドルボディでは,味方を高速で回復するアビリティや,敵を自動で攻撃するタレットを配置するアビリティがあり,有効に使えば戦況を大きく変えてくれる。
3種類の体格について少し詳しく紹介しておこう。ライトボディのキャラクターは,ヒットボックスが小さく,高機動力・低HPだ。相手の懐に潜り込んで近接攻撃を仕掛けたり,あるいは高所に登って敵を狙撃したりできる。アビリティにはフックを引っかけて高所や遠くに素早く移動する「GRAPPLING HOOK」や,敵に視認されづらくなる「CLOAKING DEVICE」がある。
ミドルボディのキャラクターはバランス型だ。アイテムでジップラインを持ち込める唯一のキャラクターであり,チーム全員での移動を手助けしてくれる。アビリティでは味方を高速で回復する「HEALING BEAM」や,自動で敵を攻撃する「GUARDIAN TURRET」があり,サポート寄りのプレイもできるキャラクターだ。
ヘビーボディのキャラクターは低機動力・高HPとなり,体格が良いぶんヒットボックスがかなり大きい。武器はスレッジハンマーや火炎放射器といった近距離武器が多めで,敵に攻め込まれたときの防衛能力が高い。また,RPG-7やC4といった破壊力の高いアイテムを持つことができ,最も建物をぶっ壊わせるキャラでもある。アビリティは前方に高速で突っ込む「CHARGE ‘N’ SLAM」や,通路を塞げるグルーを射出する「GOO GUN」などがある。
グローバルβテストでは,ゲームのマッチングにはトーナメントとクイックプレイの2種類が用意される。トーナメントは16チームが4つの予選に分かれて同時にスタートし,予選を勝ち抜いたチームがノックアウトラウンドに進出。勝ち残った1チームが優勝となる仕組みだ。クイックプレイは1ラウンドのみのプレイで,3人1組の4チームが8分程度のシングルマッチを行う。今回のテストでは,担当編集と共に,ランダムマッチでのクイックプレイを体験してきた。
ゲームの流れを紹介。最大限キャッシュを集めよう!
それでは,実際のゲームの流れについて見ていこう。ショウが始まる前のローディング画面で,マップや天候,時間帯が確認できる。時間帯が夜で天候が霧だったりすると,屋外の視界がかなり悪くなってくるので,しっかりチェックしておきたい。そして,ショウ開始前にはキャラクターと武器とアイテムを選ぶ待機時間がある。マップや環境に合わせて装備を切り替えたいなら,このタイミングで選んでおこう。
ショウが始まったら,金庫の位置を示す数字が画面上に表示される。まずはここでキャッシュボックスを手に入れることが,大金ゲットへの第一歩だ。参加している4チームに大して,金庫は2つしかないので,まずは前哨戦といった感じで,ここで取り合いになる。
そして,無事に金庫からキャッシュボックスを取り出せたなら,次はキャッシュボックスを持って画面上にアルファベットで表示されるキャッシュアウトステーションまで走る。このとき,金庫を持ちながら戦闘はできないので,敵に見つからないようなルートで移動したり,いっそ金庫を放り出してドンパチ始めたりすることになる。
キャッシュアウトステーションに着いたら,ここにキャッシュボックスを入れて,タイマーが切れるまで守りきれば中身のキャッシュが手に入る。キャッシュの入手権は,キャッシュアウトステーションを最後に操作したチームが得られるので,タイマー切れ寸前で敵に奪われる,なんてことがないように注意だ。
マップ上のすべてのキャッシュボックスの中身が回収されたら,次の金庫が出現するので,これを繰り返していく。4チームでの戦いなので,キャッシュアウト待機時間の争奪戦はほぼ起きていたが,Aでバチバチの戦闘が起きている間にBでこっそりキャッシュアウトを狙う,なんていうのも面白そうだ。
キャッシュアウトステーションは,建物の中や見張り台のような高い場所にあることが多く,守りを固められると正面からの突破は難しい。そこで突破口になるのが,本作の特徴であるオブジェクトの破壊要素だ。建物を穴だらけにして守りづらくさせるのもいいし,建物の上層にキャッシュアウトステーションがあるなら,床をぶっ壊して下に落とし,上で戦闘中の敵を横目にこっそり奪うなんてこともできる。爆発物を制するものはTHE FINALSを制する,といっても過言ではないほどに,破壊行為によって無限の戦略が生まれてくるのだ。
戦闘中に倒されてしまったときのデスペナルティとしては,リスポーンまでの長めの待機時間が設定されている。また,単独でのリスポーンにはチームに配られるリスポーンコインを消費しなければならず,回数に限りがあるので注意が必要だ。これを回避する方法としては,味方に蘇生してもらう方法がある。
チームが全滅してしまうと,全員のリスポーンまでの待機時間がリセットされ,一定時間後に一斉に復活する。この復活では,リスポーンコインは消費しないが,全滅するとキャッシュを半分失ってしまうので,誰か1人はどうにか生き延びてほしいところだ。
本作のキャラクターは基本的に死にづらく,銃弾どころか爆発物にも平然と耐えるし,しばらく戦闘から離れれば簡単にHPが回復する。そのぶん,デスペナルティが重く設定されているように感じた。
また,ゲーム終了が近づいてくると,さまざまなイベントが発生してゲームの流れを変えてくる。ジャンプ力が上がったり,与えるダメージが倍増したり,隕石が降ってきたりと,さまざまなことが起きるので,プレイヤーの対応力が試される部分だろう。
ここまでがゲームの一連の流れだが,ルールとしてはシンプルで,割とおバカな雰囲気なのが伝わると思う。分かりやすいながらも,建造物の破壊という派手でダイナミックな要素と,複数のチームが入り乱れる乱戦により,ほかのシューターにはない楽しさもしっかりと感じられた。クイックプレイは1ゲームが8分と短く,気軽に遊びやすいのも良い点だ。
今回は約2時間半のゲームプレイだったが,最後まで大いに盛り上がった体験会だった。グローバルβテストは3月7日19:00の開始が予定されており,Steamから誰でもプレイできる。エンターテインメント・ゲームショウの設定に合わせて,友達とワイワイ騒ぎながら,ハチャメチャなノリを楽しんでみよう。
「THE FINALS」Steamストアページ
「THE FINALS」公式サイト
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