プレイレポート
[プレイレポ]「Fate/Samurai Remnant」は地に足ついた人間達と,反則級のサーヴァント達との対比が「強さ」を引き立たせる
Fate/Samurai Remnantは,万能の願望機「聖杯」をめぐって7人の魔術師(マスター)と7騎のサーヴァント(英霊)が戦う“聖杯戦争”を描く「Fate」シリーズの最新作だ。今回は江戸時代が舞台となり,「Fate/Grand Order」(以下,FGO)に登場した「宮本武蔵」も参戦を果たす。
今回,4Gamerでは7月1日から4日にかけて米ロサンゼルスで行われた「Anime Expo 2023」に出展された体験版をプレイする機会を得たので,プレイレポートをお届けする。
「Fate/Samurai Remnant」公式サイト
バトル爽快感は,まさに「無双」シリーズのそれ
サーヴァントの強力無比なパワーを実感できる
まずは,本作の世界設定を確認しておこう。本作の舞台となるのは江戸初期の慶安四年(西暦1651年)で,「盈月の儀」と呼ばれる新たな聖杯戦争が描かれる。
主人公は,二天一流の開祖である宮本武蔵の弟子にして養子の剣士「宮本伊織」だ。幼い頃から武蔵に二天一流の技術を叩き込まれているが,奥義を受け継ぐ前に師匠は世を去ってしまった。自身が後継者として不完全であると自覚した伊織は士官の道を諦めたが,いまだ剣の腕を磨き続けている。
そんな伊織だが,願望機「盈月」を巡る戦いの担い手として選ばれ,凄まじい力を秘める謎のサーヴァント「セイバー」と出会う。今回の体験版では,伊織がセイバーと出会った少し後の,吉原で展開する一連のクエストをプレイできた。
クエストの目標は借金の取り立てだ。吉原を回って滞納している人間を探し出し,なんとか殺さずにお金を回収しなければならない。
マップでは伊織を自由に操作して,フィールドの探索が可能だ。周囲にはアイテムが落ちていたり,世間話をしているNPCがいたりする。直接使用できない素材アイテムのようなものも落ちていたので,本作にはクラフト要素があるのかもしれない。
吉原の路地はなかなか複雑に入り組んでいるが,[R3](右スティック押し込み)で目的地へのナビゲーションが表示されるので迷う心配はないだろう。とりあえず,ナビ表示を連打しながら最初の滞納者の元へと向かう。
最初の相手はストレートに粗暴な「強気な借り主」だ。声をかけたら,大量の手下と共に襲いかかってきた。これだけ手下がいるならば,金払いがいいほうが示しがつきそうなものだが,どうやらそういうわけにはいかないらしい。
バトルシステムは「無双」シリーズでお馴染みのスタイルを採用している。[X]ボタンの通常攻撃,[Y]ボタンの強攻撃を組み合わせることで,手軽にスタイリッシュなアクションを繰り出し,大量の敵をまとめて薙ぎ払う爽快感は,まさに無双シリーズのそれだ。
さらに,伊織は「型」を切り替えるとバトルスタイルを変化させられる。体験版で使えるのは,防御に重きをおいた「地の型」と,攻撃範囲に優れる「水の型」だ。アクションがガラッと変わるので,ちょくちょく切り替えながら戦うだけでも「うまく強力な技を使いこなしてる感」を味わえる。
そんなこんなでゴロツキを一蹴して徴収を完了したら,別の借り主を探しに行くことになった。すると,今度は人間ではなく,提灯お化けのような怪異が現れた。どうやら盈月の出現によって世界に歪みが生じ,怪異が引き寄せられているらしい。
弱い怪異であれば伊織の剣技も通じるが,ボス級の敵は「外殻ゲージ」を持ち,これを削りきらなければ伊織はダメージを与えられない。そんな時こそ,人知を超えた力を持つセイバーの出番だ。
バトル中にダメージの応酬が発生すると「共鳴ゲージ」が増加し,それを消費することでセイバーとの連携攻撃「共鳴絶技」を発動できる。また,戦闘中にセイバーの呼びかけに応えれば「協力技」を放つことも可能だ。これらの攻撃は外殻ゲージを削る効果があるので,ボス戦では積極的に使っていこう。
敵にダメージを与えると「交代ゲージ」が増加し,最大まで溜まると一時的にセイバーを直接操作できるようになる。当然,セイバーの攻撃は伊織と比べ物にならないほど強力で,強攻撃のボタンを押すだけで共鳴絶技クラスの技をコストを消費することなくバンバン繰り出せる。
うまく操作すれば,通常の怪異なんかは文字通り,一瞬で消し飛ばせる。直前まで「人間の範囲での強さ」の中で戦っていたこともあり,サーヴァントという存在の反則っぷりをその手で実感できる。こうした対比によって強さを際立たせる演出は,なかなか面白い仕掛けだ。
共鳴絶技や協力技は,イベントをクリアすると習得できることも。この世界を探索する動機になるかもしれない |
一度にセットできる共鳴絶技は最大4つ。それぞれに消費する共鳴ゲージの量が異なるため,自分なりの扱いやすい組み合わせを考えるのは楽しそうだ |
すべての取り立てが終わったところで,伊織たちを待っていたかのように出現したのが,バーサーカーと思われる巨躯の男を引き連れた花魁「高尾太夫」だ。ここからはセイバーが巨躯の男と戦い,伊織が高尾太夫を追う展開となった。
各々の戦いでは協力技を使用できないが,セイバーは1人でも共鳴絶技を放てる。伊織と交代した場合とは異なり制限時間はなく,焦らずしっかりと敵を観察して戦えるのも嬉しいところだ。
巨躯の男は体力が多く,非常にタフだが,モーションが遅いのでしっかり見極めれば隙間に攻撃を叩き込める。ただし,外殻ゲージが残っている間は攻撃をヒットさせても怯まないことが多い。調子に乗って攻撃を続けていると,手痛い反撃を受けやすい。こちらのパワーも強いが,相手も凄まじい力を秘めたサーヴァントだということを忘れてはいけない。
ある程度ダメージを与えたところで,視点は伊織に移った。高尾太夫を追う伊織の前に現れたのは,亡くなったはずの宮本武蔵その人だった――。
ここで体験版は終了。なんとも先の展開が気になるところだが,今後の発表や製品版に期待したい。
今回の体験版をプレイして感じたのは,「強さ」の表現の巧みさだ。伊織は一般人からすれば圧倒的に強く,有象無象が相手であれば,多数であろうが難なく蹴散らせる。しかし,あくまで人間の範疇の強さであり,怪異やサーヴァントには及ばない。
サーヴァントを実際にその手で操作し,人間の力では苦戦する怪異を圧倒する体験を経たことで,同格のサーヴァントとの戦いの凄まじさを深く味わえるというわけだ。そうした体験の流れを含めて,システムが世界設定をよく説明していると感じられた。
なお,体験版では15分の時間制限がかけられている。ラストバトルに至るまでには3件の取り立てをこなす必要があり,すべてのテキストをじっくりと読んでいるとギリギリの時間になるだろう。今後のイベントなどで体験版を遊ぶ機会があったら,戦いを優先するか,探索やクエストを優先するかを事前に決めておくことをオススメする。
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(C)TYPE-MOON/コーエーテクモゲームス All rights reserved. 制作協力 アニプレックス
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