プレイレポート
[プレイレポ]令和に帰ってきた「サンバDEアミーゴ:パーティーセントラル」はマラカスを振るアクションを,Joy-Conの操作で見事に再現
発売に先がけて,開発中のバージョンをプレイすることができたので,Switchならではのプレイフィールをレポートしよう。
「サンバDEアミーゴ : パーティーセントラル」公式サイト
「サンバDEアミーゴ」シリーズはその名のとおり,南米の音楽・サンバをテーマにしたリズムアクションゲーム。流れる音楽のリズムに乗って画面中央から放射状の6方向に流れてくる「リズムダマ」に合わせて,マラカス型のコントローラを振るというルールが設定されている。マラカスは振るときの位置も重要で,左右で上・中・下の高さを合わせて正しく振るのがポイントだ。
新作「サンバDEアミーゴ:パーティーセントラル」もそのルールは継承され,Joy-Conをマラカスに見立てて振るアクションを採用している。
今回は「パーティーセントラル」と銘打たれているように,以前のラテン系というより,クラブ系あるいはパーティー系といったイメージだ。主人公「アミーゴ」もかつてのソンブレロにベスト,バンダナを首に巻いたサンバスタイルから,クラブキッズのファッションへとイメチェン。なお,アミーゴの衣装を変えられる“着せ替えモード”もある。
収録曲は新旧のヒット曲を40曲以上収録している。個人的に新しい曲はあまり詳しくないのだが,「You Give Love A Bad Name」「Macarena」「La Bamba」といった懐かしい楽曲の収録は嬉しい限り。さらに「Escape from the City」(「ソニックアドベンチャー2」)をはじめとするセガのゲームミュージックや,過去作のオリジナル曲「Vamos a Carnaval」なども入っている。
難度は楽曲ごとに「NORMAL」「HARD」「SUPER HARD」「CRAZY」の4段階から選べる。
セガの楽曲はデジタルデラックス版に含まれる「ソニックミュージックパック」(「ソニック」シリーズの人気曲を収録。発売日に配信開始予定)や「セガミュージックパック」(「龍が如く」「リズム怪盗R」「スペースチャンネル5 パート2」などの楽曲を収録。後日配信予定)など,有料DLCとして追加できる。
残念だったのは,「サンバDEアミーゴ」の代表曲「Samba De Janeiro」が収録されていなかったこと。ドリームキャストでは「Samba De Amigo(Samba De Janeiro 2000)」が新規で作られたこともあり,同作を象徴する曲だと思うので,DLCでの収録に期待したいところだ。
そして本題となるプレイフィールだが,Joy-Conを左右の手に持って振る操作は「サンバDEアミーゴ」ならではのプレイスタイルを再現している。リズムゲーム中の振動演出により,マラカスっぽい感触があるのもいい。
リズムダマに合わせて振るアクションに加えて,連続して振る「連打」,特定の位置から位置へマラカスを動かす「スライド」,マラカスを規定の位置で止める「ポーズ」,そしてアイコンのアニメーションに合わせて踊る「ダンス」などがあり,ただJoy-Conを振るだけでなく,踊るような感覚も味わえる。
さらに楽曲の途中には,ルーレットが回る「ハプニングダマ」も発生する。前述のアクションとは異なる操作が強制的に挿入されるイベント感覚のもので,プレイヤーに楽しさと緊張感をもたらしている。なお,ハプニングダマの出現はオフにすることも可能だ。
過去作と若干勝手が違うのは,リズムダマの位置(上/中/下)をJoy-Conの内蔵ジャイロで“向き”によって判定しているところ。かつてのマラカスコントローラはセンサーで“高さ”を判定していて,向きは関係がなかった。そのため,リズムダマが下に来たときは腕を下げずに,腰を落として低い位置で振ってもOKだった。
「パーティーセントラル」の場合,腰を落としても判定されないので,Joy-Conを下に向けるために腕を前に出して振るのが基本となる,立って遊ぶときは,腕を動かす範囲がより大きくなっている。
向きを判定していることから,手首を曲げるだけでもプレイはできそうだが,大きく腕を振って遊ぶほうが楽しいだろう。
本作にはL/Rスティックやボタンで操作する設定も用意されている。左手をLスティックまたは方向ボタンの上/左/下,右手をRスティックまたはX/A/Bボタンにアサインして,対応する方向に入力する仕組みだ。
これが意外に直感的で分かりやすく,携帯モードやNintendo Switch Lightでもしっかり楽しめる。とくにボタン操作は正確な入力が可能になり,リズムゲームらしさがある。
また,Joy-Conのおすそわけプレイにも対応している。その場合は左手をスティック,右手をボタンで操作することになるが,細かなところまで配慮がある印象だ。
ゲームモードは「リズムゲーム」をはじめ,オンラインで最大8人が参加できるマルチプレイ「ワールドパーティー」,リズムゲームやミニゲームを2人でプレイする「ふたりでパーティー」,難関ミッションに挑む「StreamiGo!」など,なかなか豊富なボリュームだ。ただ,ストーリーモードはなく,アーケードゲームに近い感覚かもしれない(今回,オンライン要素に関しては未プレイ)。
「ふたりでパーティー」には,一緒にプレイした相手との相性を計る「ラブチェッカー」や,観客にアピールしてスコアを競う「アピールバトル」,Joy-Conを振ることに特化した「プチリズムゲーム」などがあり,多人数でも楽しめそうだ。
マラカスコントローラの操作と若干感触は違うものの,「サンバDEアミーゴ」の醍醐味である体感プレイはしっかりと継承されている。ゲームシステム自体はシンプルで誰でもすぐに理解できるため,過去作を知っていても知らなくても,ノリのいいリズムアクションゲームが好きな人なら,きっと楽しめるはずだ。発売まで少し時間があるが,今後の楽曲ラインナップの発表などを楽しみに待ちたい。
「サンバDEアミーゴ : パーティーセントラル」公式サイト
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サンバDEアミーゴ:パーティーセントラル
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