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[インタビュー]「祇:Path of the Goddess」では新しいゲーム体験がプレイヤーを待つ。平林良章Pと川田脩壱Dに気になる質問をぶつけてきた
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印刷2024/07/02 00:00

インタビュー

[インタビュー]「祇:Path of the Goddess」では新しいゲーム体験がプレイヤーを待つ。平林良章Pと川田脩壱Dに気になる質問をぶつけてきた

 カプコンが2024年7月19日の発売を予定している「祇:Path of the Goddess」PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 / Xbox One)は,アクションとRTSが融合した一風変わった独自のゲーム性が話題の新作タイトルだ。

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 2024年6月にカプコンにて,「祇:Path of the Goddess」メディア向け試遊会が行われた。7月19日に発売を控えた本作は,アクションとRTSが融合した独特なゲーム性が特徴の意欲作だ。和風世界での戦いは,主人公の剣技と村人の戦略的な配置,その両方をこなさなければならない。巨大ボスとの戦いや趣向を凝らしたステージなど,魅力の一端を体験できた。

[2024/07/02 00:00]

 発売が近づく本作だが,6月にメディア向けの試遊会が実施され,その後,プロデューサーの平林良章氏とディレクターの川田脩壱氏合同インタビューする機会を得た。開発の経緯や気になる独特のゲーム性などについて,さまざまな質問をぶつけてきたので,その内容をお届けする。

左から平林良章氏(プロデューサー),川田脩壱氏(ディレクター)
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「祇:Path of the Goddess」公式サイト



――本日はよろしくお願いします。本作は,和の世界観にアクションとRTSを組み合わせた独特のゲームとなっています。取り合わせとしては珍しいと思うのですが,その着想はどこから得たのでしょうか。

川田脩壱氏(以下,川田氏):
 私が単純に日本の怪奇的な昔話が好きなんですね。舞台を日本の山として,夜になると得体のしれないものが襲い掛かってくるので,それを毎晩凌いでいく。

 この一連の流れを考え,ゲーム体験としてどんな要素が必要なのか。それらを考えて,さまざまな要素を融合させていきました。私はRTSもシミュレーションもタワーディフェンスも好きですし,そこにカプコンならではのエッセンスを加え,新しいゲーム体験を作り上げていきました。

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――そうなるとゲーム性の前に,魑魅魍魎が跋扈する日本の世界観から組み立てていったわけですね。

川田氏:
 ええ。そこからゲームとして,これまでにあまり例がない組み合わせをと考え,いろいろなことにチャレンジしていきました。

――初報の時点で開発から3年ほど経っていたそうですが,開発に難航した部分はどこになりますか。

川田氏:
 もっとも時間が掛かったのは,プレイヤーキャラクターとNPCの強さのバランス調整ですね。どちらが強すぎてもダメですので。

 また,本作のコンセプトとして,プレイヤーにクリアする材料は与えるが,正解が1つしかないものにはしない,という考えがあります。最終的に村を救うというタスクは決まっていますが,どのように救うかは自分なりに考えて達成してもらいたいのです。

 開発の初期段階は自由度が低く,実際に作ったビルドを遊んでも不満が出るようなものでした。今ではいろいろな戦略を立てられるようになりましたし,ゲーム性の部分は初期からだいぶ変わりましたね。

――プレイヤー(アクション)とNPC(ストラテジー)の強さのバランスに苦労したとのことですが,開発中にどちらかに偏らせたいといった意見は出なかったのでしょうか。

川田氏:
 意外とそういった意見は出てきませんでしたね。例えばアクション面に要望が出たとして,すべてを取り入れるのでなく,その中から面白そうな要素を取り入れて,バランスを取っていくといった感じでした。

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――今回の試遊会で遊んだ範囲では,村人が中心のステージがあったり,ボス戦でプレイヤーキャラが活躍するステージがあったりしました。ステージによって,活躍する比重は変化すると捉えていいのでしょうか。

川田氏:
 そうですね。すべてのステージで似たような遊びのバランスですとあまりよくないので,トータルで見たときにちょうどいいバランスになるようにしています。

 今回触ってもらったのはゲームの序盤部分ですが,ステージごとに新しい要素を取り入れたもので,一連の流れが壮大なチュートリアルのようになっています。

 ちなみになんですが,ビルドによっては無理やりアクションだけで打開するといったこともできなくはないです。プレイヤーによって好みも違いますし,ある程度プレイの幅を持たせられるようにしています。

――確かにステージごとに新しい要素が追加されていたので,試行錯誤が楽しい内容になっていました。そういった新しい遊びは終盤のステージに行くまで詰め込まれているのでしょうか。

川田氏:
 はい。敵の種類もかなり用意していて,後半に行くにつれて,いろいろな組み合わせで襲い掛かってくるので,それぞれ対処法を考えないといけないようになっています。

平林良章氏(以下,平林氏):
 今回遊んでもらった範囲は,すごく根本的な要素を詰め込んだステージなんですが,そういったステージがずっと連なっていくと,覚えたことを活用する気持ちよさが体感できませんよね。

 ですので,応用して遊べるステージやクリア条件があるミッションを用意して,プレイヤーの成長を実感できる作りにしています。ミッションには初見では難しいものもあり,ステージが進んでから再挑戦してクリアする楽しさもあります。

――本作のゲーム性としては,巫女を守るために村人を配置するタワーディフェンスといった印象ですが,影響を受けた作品は何かありますか。

川田氏:
 特別影響を受けたタイトルはありません。開発スタッフにどんなゲームを目指すのか具体的に聞かれることもあるんですが,そのときに具体的な例を出してしまうと,そのままのものが出てきてしまうんですね。

 そこで遠回しな言い方をしつつ,取り入れたい要素をかみ砕いたうえで,それをスタッフに伝えています。どのタイトルに近いとかそういった話をしたことはないですし,タワーディフェンスという言葉も使ったことがありません。いっぱい襲い掛かってくる敵を撃退するゲームにしたいと伝えていました。

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――登場する畏哭(いこく)が妖怪モチーフですが,モンスターハンターライズのモンスターも妖怪モチーフでした。こちらはたまたま被ってしまった形でしょうか。

川田氏:
 はい。あと実は畏哭の名前なんですが,開発当初はオリジナルの名前を付けていました。もちろん,モチーフとなる妖怪はいて,それを自分なりの解釈,デザイン,名前で用意していたんです。

 ただ,開発スタッフから分かりにくい(見た目と名前が一致しにくい)と言われ,それはよくないと考え,シンプルにモチーフのものにしました。方針が決まったのはかなり早い段階ではありましたね。

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――登場キャラクターなんですが,今回の試遊範囲では会話がほとんどなく,あまり印象に残りませんでした。これはゲームプレイを通して愛着を持ってもらうのが狙いということなんでしょうか。

川田氏:
 その通りです。言葉数が少ない分,動きなどをよく観察できるようになっていて,それがストーリーが進むにつれてどうなるか,どんな旅路になっていくのか。そういった部分を味わってもらいたいと考えています。

 プレイヤーの解釈で,プレイヤー自身で思い出を作っていく,そういったストーリーを感じてもらえるようにしています。キャラクターには細かいアクションを仕込んでいるので,自分なりに解釈して楽しんでもらいたいですね。

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――カプコンの和風アクションと言えば,「鬼武者」を自分は連想するのですが,こちらからも特別影響を受けた部分はありませんでしたか。

平林氏:
 開発に特定のタイトルを好きな人がいて,意図せずゲームの雰囲気が近しいものになる,ということはあるかもしれませんが,そもそもカプコンの特定のタイトルに近いゲームを作りたいと考えるなら,シリーズ作品を作ると思うんですよ。

 ですので,どのタイトルに近い,このタイトルに寄せているといったことはまったくありません。完全に新しい作品として制作しています。

川田氏:
 企画段階で特定のタイトルに紐づいているということはありませんでしたね。もちろん,鬼武者という名前が出ることもなかったです。

――川田さんは「深世海 Into the Depths」ではディレクター兼アートディレクターとして参加していました。カプコンタイトルにはアート出身のディレクターも多いと思うのですが,強みや特性を聞かせてください。

川田氏:
 強みとしては,ゲームの企画時点で内容とビジュアルが同時に思いつくので,イラストに描いてスタッフに説明できることでしょうか。この機能を持たせるために,このビジュアルにしたいとか。

 アニメーションを担当していたことがあって,プログラマともよく話をしていたので,プログラマができること,嫌がることを知識として持っているというのもあります。それらを武器として,全セクションに話をしやすいのも強みですね。

 ただ半面,説明するためにやたらと素材を張り切って作ってしまうんですよね。ちょっと凝りすぎてしまうと言いますか(笑)。

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――平林さんは「ドラゴンズドグマ 2」「バイオハザード RE:4」のプロデューサーも務めていますが,開発期間的に考えて,3タイトル並行で担当していたのではないでしょうか。それぞれゲーム内容はまったく違いますが,互いのタイトルで生きてくる要素はあったりするのでしょうか。

平林氏:
 もちろんありますよ。それぞれ異なるゲーム,ジャンルですが,プレイヤーに楽しんでもらうという方針は同じですので,チームよってさまざまな工夫が出てきます。そこで私が橋渡しのような役目になって,あるチームであった工夫や時に問題点(解決方法)を,ほかのチームにも共有,場合によっては検討してもらうことがあります。

 正直に言って,これらのタイトルの開発は本当に大変でしたが,私ひとりではなく,プロデュースチームで一緒に動いているのでほかのメンバーに本当に助けられました。

――7月19日の発売までもうすぐというタイミングとなります。最後に楽しみにしているファンや読者に向けてメッセージをお願いします。

川田氏:
 「祇:Path of the Goddess」は,カプコンの中でも稀に見る挑戦的な作品になります。新しいゲーム体験を得られるものになっていますので,多くのプレイヤーに遊んでもらえるとうれしいです。いろいろなサービスで提供しますので,ちょっとでも興味を持たれたのであれば,ぜひ遊んでみてください。

平林氏:
 新しいゲーム体験という部分においては,興味のある方に新鮮な体験を届けられる自信があります。手に取りやすい価格帯で,さまざまなプラットフォームに向けて発売しますので,ぜひこの機会に試してみてください。

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