プレイレポート
[TGS2023]ダイスでキメラたちを従えるローグライトストラテジー「Dicefolk」試遊レポート。敵のキメラもプレイヤーが操作
本作は,ペルーに拠点を置くLEAP Game StudiosおよびTiny Ghoulが開発し,Good Shepherd Entertainmentから発売予定のタイトルだ。日本語版デモは今回が初披露とのこと。
マップやアイテムの仕様は「Slay the Spire」に近く,ある程度の影響は受けていると思われるが,カードの代わりにダイスを使用するので,新鮮な体験ができた。
本作の舞台は,狂気の魔術師・セーラムがキメラたちを支配している世界。プレイヤーは意思を曲げるダイスの使い手として,自身もキメラたちを従えて,セーラムのキメラに対抗する。
味方パーティは3体のキメラで構成され,敵・味方共に先頭のキメラがリーダーだ。ターンの初めにはお互いのダイスが振られ,出た目はすべて各リーダーのアクションとなり,自由な順番で使用できる。
リーダーのみが行動可能だが,ほとんどの攻撃もリーダーが受ける仕様であり,キメラの位置を入れ替える効果「転回」を持ったダイスの目が多いので,各キメラを順繰りにリーダーへと切り替えながら戦っていく。
最大の特徴は,敵キメラの行動もプレイヤーが指定できることだろう。味方のダイスは余らせてもいいが,敵のダイスは使い切らないといけないので,敵の攻撃をパスすることはできない。
敵の攻撃対象をコントロールすることは容易なので,攻撃役のキメラと,壁役のキメラを用意して,前者で攻撃してから転回,後者に敵の攻撃を受けさせるような戦術が基本となりそうだ。
また,各キメラはユニークなアビリティを持っており,条件を満たすと効果が自動で発動する。初期キメラの「べロイド」は戦闘開始時にリーダーの場合,敵のリーダーを攻撃してくれる。
1つのバイオーム(マップ)には,新たなキメラと出会えるスポット「祠」が3つ存在し,そのうちの1つでパーティメンバーを入れ替えられるが,一期一会なので,キメラ同士を比較することはできない。気に入ったキメラがいれば,優柔不断にならずに勧誘したほうがいいだろう。
今回は「エスカバール」を仲間にして進んでいくと,攻撃時に出血を与えるアビリティを持ったボス「ストリッツリィ」に到達。ボスは専用の特別なダイスも持っている。
出血したユニットは転回時にダメージを受けるため,先述した基本戦術を封じられてしまい苦戦する。あと一歩ダメージが足りずゲームオーバーだと思ったのだが,なぜか勝利していた。あとあと振り返ってみると,先ほど仲間にしたエスカバールが敵の転回時に攻撃するアビリティを持っていたようだ。ありがとう,エスカバール。
全体的な印象として,飛び抜けて強力なダイスの目がないので,一喜一憂することは少なく,硬派寄りのタイトルであると感じた。運よりも,各キメラのスキルの把握や,転回の使い方が重要なバランスだ。
しかし,道中ではダイスをカスタムできるので,一点集中で強化していけば,好みに応じて運要素を上げられるのかもしれない。製品版でいろいろと試してみるのが楽しみだ。
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