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「RAID: Shadow Legends」冒険記 第10回:突如として身に降りかかる破滅と,迫害の歴史を乗り越えてきた「スキンウォーカー」の物語
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動物に潜む“呪い”が姿を変異させる
不運で不思議な種族「スキンウォーカー」
さまざまな動物の特徴を持つスキンウォーカーは,定命の種族が「スキンウォーカーの呪い」を受け,“変異”した者たちの総称である。あらゆる種族がスキンウォーカーに変異する可能性を持ち,活動地域も定まっていないという,非常に珍しいファクションと言えるだろう。
呪いが発動する条件は,定命の存在が動物を殺害すること。「スニックドゥラーク」の伝承によると,動物には“シロスの不死性”が広まっており,何らかの形でそれが体内に侵入することで,呪いが発生するのだという。つまり,動物を殺害すれば誰でもスキンウォーカーに変異しうるということだ。
変異直後は一時的に精神が支配されてしまうが,最終的には正気を取り戻すことが多い。スキンウォーカーの精神面は変異する以前と大きく変化せず,肉体以外に変化はない。
とはいえ,肉体が変貌していく禍々しい姿は恐ろしく,一時的とはいえ凶暴な振る舞いを見せるスキンウォーカーたちは,テレリアにおいて微妙な立ち位置にあった。ダークエルフほどではないにせよ,迫害の対象にあったと言えるだろう。
既に危うい立場にあったスキンウォーカーの存在は,フロストヘイム王国とテレリア連合による戦争「カエロク戦役」によって,より悪い方向へと進んでいく。フロストヘイム王国側について戦い,敗北してしまったのだ。
カエロク戦役によって,スキンウォーカーを含む異種族への偏見が高まり,ルマヤへの信仰が暴走したセイクリッドオーダーたちは,戦争で敵対した異種族の“粛清”を開始する。これが,セイクリッドオーダー回の最後で触れた「赤の十字軍」と呼ばれる戦争だ。
赤の十字軍に関しては,「狂信的な集団がパニックを起こした」といった書かれ方をすることがあるが,スキンウォーカーの特性を考えると致し方のない部分もある。
スキンウォーカーの呪いは,戦いによって“伝染”するのだ。シロスの不死性が動物から伝播した存在がスキンウォーカーであるなら,そのスキンウォーカーを攻撃した者が変異しても不思議ではないだろう。
カエロク戦役によって初めて大規模なスキンウォーカーの軍勢と相対したテレリア連合は,味方が獣へと変異していく姿に恐怖した。さらに,呪いは市街まで広まり,一般の市民すらスキンウォーカーの恐怖を身に刻むことになる。そうした体験が,行き過ぎた正義をふりかざす残忍な戦いへと人々を導いたのだ。
スキンウォーカーの伝承は各個人が独立したものが多く,その性質から種族固有の文化のようなものは存在しない。もとが人間であれ,エルフであれ,オークであれ,変異してしまえばスキンウォーカーとひと括りにされてしまうからだ。
それだけに,文化に縛られない自由さや高貴さを併せ持つ人物もおり,ガエレン協定に名を連ねるファクションとしては異色の存在と言える。ある意味で,種族というくびきから解き放たれたファクションとも考えられるかもしれない。
文化の概念が薄いスキンウォーカーたちの中で語り継がれる数少ない伝説の1つが,スキンウォーカーの英雄「マリウス ザ ギャラン」の伝承だ。
マリウスは馬頭のスキンウォーカーで,かつては愛馬ストームハートと共に戦場を駆ける熟練の騎士として知られていた。彼はスキンウォーカーの危険性に疑問を持ちながらも,主君の指示に従って赤の十字軍に従軍していた。
正面から彼を破る者は存在しなかったが,ある戦いで奇襲を受けたマリウスの部隊は大打撃を被り,ストームハートも重傷を負ってしまう。苦痛にあえぐ姿を見かねたマリウスは,ストームハートの命を断つことを決意したが,それによってスキンウォーカーへと変異する。しかし獣性とのせめぎあいは発生せず,マリウスはストームハートとの絆によって健全な精神を保っていた。
マリウスは自らの身に起きた変異をもって,スキンウォーカーへの誤解を解き,仲間の騎士たちの間違いを正すために戦うことを決意する。その高潔な戦いぶりは,今を生きるスキンウォーカーに希望を与える伝説となっているのだ。
伝承の中で,いくらか齟齬が見られるのもスキンウォーカーの特徴だ。全体の説明文では「殺された動物が怨霊となり,手を下した者を襲う」とされているが,マリウスとストームハートの伝承を見る限りでは,動物の側に強い意思があれば,その性質は関係がないように思える。
いずれにせよ,スキンウォーカーは“現象として発生する種族”という,極めて珍しい立ち位置の存在だ。赤の十字軍の発端や,その後の展開に関する物語など,まだ分からない部分は多いので,それらは今後に追加される英雄の伝承に期待したい。
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