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コンベアで流れる食材をオムレツに詰め込め! カオスな料理ゲーム「オムレツにそれ入れる?」(ほぼ日 インディーPick Up!)
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クセの強い生徒と教師が次々に押し寄せる厨房で,新人シェフの朝は今日も騒がしい。
本日は,Dan Schumacher氏とHjalte Tagmose氏の2人が手掛ける「オムレツにそれ入れる?」(Omelet You Cook)を紹介しよう。本作はヘンテコな学校の学食を舞台にしたデッキ構築型ローグライクで,プレイヤーは新米シェフとなり,コンベアから流れてくる食材をオムレツに載せて客が求めるスコアを超えることを目指していく。
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このゲームの特徴は,食材の「置き場所」がすべてを左右する配置パズルにある。コンベアからは3つの食材が候補として流れてきて,そのうち1つを選んでオムレツの上にドラッグで配置する。
食材にはそれぞれ素点と隣接効果が設定されており,何をどこに置くか,どの向きで回転させるかによって最終スコアが大きく変わる。
たとえば肉カテゴリのベーコンの隣にパプリカの輪切りを置けばボーナスが発生し,唐辛子は周囲の食材を燃やし,チーズはスコアの倍率を重ねていく。
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一度置いた食材は取り消せないため,「ここに置くかどうか」が毎回リスクを伴う判断になる。各ラウンドには使える投入回数(ディスペンサー数)が決まっていて,すべてを使い切った時点で初めてスコアが算出される。ここでターゲットスコアに届かなければゲームオーバーだ。
ラウンドをクリアすると報酬としてお金が手に入り,ショップで新しい食材やヘルパー(パッシブ効果を持つレリック)を購入できる。食材を買えば以降のラウンドでコンベアに流れてくる候補に加わり,ヘルパーは特定タグへの倍率アップや条件付きバフといったビルドの方向性を決める軸になるわけだ。
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ラン開始時には「パントリー」と呼ばれる食材の出現プールが決まっており,肉寄せ,野菜寄せ,燃焼系といったビルド方針をここで見定めておくのがコツとなる。製品版では140種以上の食材と90種のヘルパーが用意されており,ランごとに異なるビルドを試せる。
最終的には学食の主である巨大ニワトリの校長「プリンシパル・クラッカー」を満足させればランクリアだ。
食材を決める一手が命取りに
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本作で最もプレイヤーを悩ませるのは,食材を置いた瞬間にやり直しが利かないという緊張感だ。コンベアから流れてくる3択のうち1つを選び,オムレツの空きスペースにドラッグする。
たったこれだけの操作なのに,隣接する食材との相性,回転の向き,残りのディスペンサー数を天秤にかけると,1手ごとに「ここで本当にいいのか」という判断を迫られる。
スコアが足りずにラウンド失敗したとき,原因がたいてい数手前の配置ミスにあるのがわかるため,次のランでは同じ轍を踏むまいと手が止まる。この「取り消し不可」のルールが,単なるパズルをリスク管理のゲームへと変えている。
ココナッツ丸ごと,イカは逃げる
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「それオムレツに入れる?」というタイトルどおり,食材のラインナップは正気を疑うものが揃っている。丸ごとのココナッツ,滑って逃げるイカ,果ては工具まで。見た目のおかしさだけでなく,サイズを変えたり他の食材の上に重なったりと物理的な挙動まで変則的で,スコア効果もひと癖ある。
カテゴリやタグ(もちもち・サクサク・焼きなど)によるシナジーを理解するほどビルドの幅が広がるため,「次はあの食材を軸にしてみよう」と何度もランを回す動機になる。見た目のカオスがそのまま遊びの奥行きにつながっている点が,本作の大きな持ち味だ。
じっくり派も忙しい派も同じ厨房で
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本作にはコンベアが止まった状態でじっくり考えられるチルモードと,コンベアが動き続けるフランティックモードの2つが用意されている。どちらもルールは同じで,ターゲットスコアを超えるラウンド制というループは共通だが,判断に使える時間がまるで違うため,同じゲームとは思えないほど体験が変わる。
さらにストーリークリア後には最高難度「ブラックエプロン」が解放され,高いスコア要求と厄介なギミックを持つ客が待ち構えている。腕に覚えのあるプレイヤーにとっては,ここからが本番だろう。
食材の配置ひとつで点数が跳ね上がる快感,カオスな見た目と噛み合ったシナジー設計,そしてチルとフランティックという異なるテンポで同じゲームを味わえる懐の深さ。
デッキ構築型ローグライクが好きな人にとっては「次の一皿」として間違いのない選択肢であり,ジャンル未経験でもチルモードから気軽に始められる間口の広さを持っている。学食のカオスな厨房で,あなただけのオムレツビルドを探してみてほしい。
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