メガドライブ向けの新作ホラーアドベンチャー「Sacred Line II」，クラウドファンディングキャンペーンが開始24時間で成功に

　レトロゲームの復刻やカートリッジ販売などを行う北米のパブリッシャMega Cat Studiosは，Kickstarterで行っていた「Sacred Line II」のクラウドファンディングキャンペーンが成功したと発表した。目標額1万5000ドルのところ，24時間以内に160人以上のバッカーから1万6000ドル以上を集めたという。

「Sacred Line II」公式サイト

Kickstarter「Sacred Line II」キャンペーンページ

　ミュージシャンでアーティスト，モデルでもある個人ゲーム開発者のSasha Darko氏（活動名。本名ではない）の「Sacred Line II」は，2015年にリリースされて評判を得た「Sacred Line Genesis」の続編で，対応プラットフォームは，なんとメガドライブ（SEGA GENESIS）だ。前作と同様，互換カートリッジで販売されると思われる。


　前作は，東欧のある国の私立探偵Ellenを主人公に，仕事がうまくいかないので事務所を閉めようとした矢先，匿名の電話で依頼を受け，森の奥に隠された不気味な施設に向かうという物語が描かれていた。「Sacred Line II」ではその前日譚が描かれ，カルト教団Svete Namjereに誘拐されて殺された少女Sarahが，不思議な力で1999年のユーゴスラビアに復活し，内戦によるユーゴスラビア崩壊を食い止めるために活躍するという。


　ホラーの設定ではないような雰囲気だが，ともあれ，ゲームの規模は前作2〜3倍で，より多くの探索要素やパズル，バトルなどが用意されるとのこと。ブラウン管テレビに最適化されたという3Dグラフィックスや，臨場感あふれるオーディオ，テキストベースのユニークなバトルなどが特徴として挙げられている。
　ちなみに，「Sacred Line II」の制作は2022年5月頃に発表され，その段階では2022年内の発売が予定されていたが，カートリッジ製造のためのコストが予想外にかかり，クラウドファンディングの実施に踏み切ったとのこと。開発そのものは2013年から始まっており，もう10年にもなるプロジェクトだという。


　1989年に北米市場に登場し，1690万台のセールスを記録して一時代を築いたというメガドライブ。1995年の生産終了後も一部で高い人気を保っているようで，まさかの新作登場となる。Mega Cat Studiosは今回のクラウドファンディングキャンペーンの成功により，新たなストレッチゴールを追加したとのこと。キャンペーンはあと28日も残っているので，どういう結果になるのか楽しみだ。

Sasha Darko氏の個人ページ