東京ゲームショウ2013(以下,TGS 2013)には,オフィシャルドリンクスポンサーを務める
「モンスターエナジー」のブースが出展されており,そこではドリンクが無料で配布されていた。冷えた飲み物がタダで手に入るということで,一般日には常に人の列ができており,会場へ足を運んだ読者の中にも
「お世話になった」という人が少なくないのではないだろうか。
言うまでもなく筆者もかなりお世話になったわけだが,そもそも,なぜモンスターエナジーはTGS 2013のオフィシャルドリンクスポンサーになったのだろうか? このあたりの経緯について,モンスターエナジー ジャパンでマーケティングマネージャーを務める
青山 哲氏に話を聞いてみると,まず, スクウェア・エニックスの
「コール オブ デューティ ゴースト」とのタイアップが決まったことが一点(
関連記事)。さらに「我々はアクションスポーツやモータースポーツと共に,e-Sportsの分野でも積極的にスポンサーを務めており,アメリカの本社は,プロゲーマーのチームである
Evil Geniusesをサポートしています。今後は日本でもゲームコンテンツやゲーマーをサポートしていきたいということから,今回のスポンサーをさせてもらうことになりました」とのことだった。
TGS 2013の3日めとなる9月21日には,
「Monster Energy presents Evil Geniuses Meet&Greet」と題されたトークイベントがモンスターエナジーブースで開催されている。
これは,上記のEvil Geniusesに所属する
ももち選手,
チョコブランカ選手,そしてアメリカで最も名前の知られている格闘ゲーマー,
Justin Wong選手を招いて行われたもの。この3人については,
7月10日に掲載した「Evolution 2013」の記事でも紹介しているが,格闘ゲームファンにとってはおなじみの方々だ。トークイベント開催について青山氏は「日本でのスポンサーとして,Evil Geniusesに所属する日本人選手,ももち選手とチョコブランカ選手を積極的に紹介していきたいと考えました」と語った。
トークイベントの司会進行は,こくじん氏(左)ととヌキ氏(右)が務めた。ブースに詰めかけた人の中には,こくじん氏の名言「そういうゲームじゃねぇから!」がプリントされたTシャツを着ている人も
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左から順に,チョコブランカ選手,ももち選手,Justin Wong選手。格闘ゲームシーンは今後,どうなっていくと考えているかとの質問にももち選手は,「昔は考えられなかったことですが,最近はこういったイベントを開催してもらえることが増え,発展しているように感じます。さらに良くなるのではないでしょうか」と答えた
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質疑応答コーナーでは,Justin Wong選手が持つとされる「Won Factor」(劣勢から流れを引き戻し,一気に逆転する能力とのこと)についての質問が。Justin選手は「子供の頃,おばあちゃんから2ドルしかゲーム代をもらえなかったので,とにかく負けないように頑張ってきたのが良かったのかもしれません」と解答。アーケードゲーマーが強くなるための環境は,日米共通ということが明らかに
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さて,規模こそ大きくはなかったが,Monster Energy presents Evil Geniuses Meet&Greetは,国内では初となるモンスターエナジー主催のイベントであり,同じ飲料メーカーであるレッドブル・ジャパンが
「Red Bull 5G」を開催していることもあり,今後の展開が気になるところ。
青山氏にゲーム大会の開催について質問したところ,「我々の場合,例えばモータースポーツのイベントもタイアップという形の施策を取っているので,ゲームに関しても我々自身で主催することはないでしょう。ただ,我々のタイアップ先,例えばスクウェア・エニックスさんが何かしらのトーナメントを行うとなれば,もちろんサポートしますし,Evil Geniusesを含めて,こういったアスリート達が日本での大会に参加をするならば,そちらもサポートしていくつもりです」との答え。
大会を主催することがないのは少々残念ではあるものの,新たな企業がゲームイベントを後押ししてくれること自体,イベントを渇望するプレイヤーにとって悪い話ではないだろう。Evil Geniusesの活躍ともども,期待したいところだ。