業界動向
「JOGAガイドライン」改訂版が4月1日より施行。PC/スマホとデバイス別だったガイドラインが統合,有料ガチャの表示に関する記述も変更に
今回の改訂は「スマートフォン向けゲームアプリ市場の拡大に伴う利用者数の増加とサービスの多様化などに対応するため」とされており,2015年夏より作業を行っていたのだという。PC,スマートフォンという形でデバイス別に用意されていたガイドラインが統合されたほか,一部ガイドラインのタイトルが変更。具体的には,「ランダム型アイテム提供方式における表示および運営ガイドライン」と「スマートフォンゲームアプリケーション運用ガイドライン」が統合され,「ランダム型アイテム提供方式を利用したアイテム販売における表示および運営ガイドライン」となっている。
▼統合および改訂前のガイドライン
- 「オンラインゲーム安心安全宣言」
- 「オンラインゲームにおけるビジネスモデルの企画設計および運用ガイドライン」
- 「ランダム型アイテム提供方式における表示および運営ガイドライン」
- 「スマートフォンゲームアプリケーション運用ガイドライン」
▼統合および改訂後のガイドライン
- 「オンラインゲーム安心安全宣言」
- 「オンラインゲームにおけるビジネスモデルの企画設計および運用ガイドライン」
- 「ランダム型アイテム提供方式を利用したアイテム販売における表示および運営ガイドライン」
※「スマートフォンゲームアプリケーション運用ガイドライン」は、上記ガイドラインに統合いたしました。
タイトル変更のないガイドラインはいずれも追加や変更が入り,タイトル変更,統合の対象となった(最も注目度が高いと思われる)当該ガイドラインは,表現の修正行われたほか,有料ガチャに関する事項の一部に変更が入っているという。本稿執筆時点でJOGAのサイトに新ガイドラインがないため詳細は確認できないが(※16:08頃追記 現在,新ガイドラインはJOGAの「こちら」のページで確認できる),これら改訂版は2016年4月に改正される景品表示法に対応しているほか,さまざまなオンラインゲームに関わる国内法にも対応した内容であるとされている。
規模の拡大したスマートフォンゲームにおけるさまざまな問題が業界内で収まるようやんわりと釘を刺す存在となるのか,注目しておきたいところだ。
日本オンラインゲーム協会(JOGA)Webサイト
「JOGA ガイドライン」改訂版の施行が決定!
一般社団法人日本オンラインゲーム協会(東京都渋谷区、共同代表理事:植田修平、高野健一、以下 JOGA)は、パソコン版とスマートフォン版とデバイス別に制定されていた既存の「JOGA ガイドライン」の統合と内容の改訂を行うとともに、JOGA 会員企業(以下、「会員企業」)は、新たなガイドラインに基づき、不当景品類及び不当表示防止法(以下、「景品表示法」)を含むオンラインゲーム関連法規の順守とコンプライアンスの強化に努めてまいります。
JOGA はこれまで、オンラインゲーム業界が抱える様々な問題に対応するため、2012 年にパソコンで提供するオンラインゲーム向けガイドライン(「オンラインゲーム安心安全宣言」「ランダム型アイテム提供方式における表示および運営ガイドライン」)および2013年には、スマートフォンで提供するオンラインゲーム向けガイドライン(「スマートフォンゲームアプリケーション運用ガイドライン」)を制定し施行してまいりました。
会員企業はこれら各種ガイドラインを順守し、コンプライアンスの徹底を図ってまいりましたがこの度、スマートフォン向けゲームアプリケーション(以下、「ゲームアプリ」)市場の拡大に伴う利用者数の増加とサービスの多様化などに対応するため、既に施行しているガイドラインを対象に、改訂作業を昨年夏より行ってまいりました。
今回の改訂は、これまでパソコンやスマートフォンというデバイス別に作成していたガイドラインの統合を行うとともに、一部ガイドラインのタイトルを変更し、デバイスを問わず対応できるよう以下のようにガイドラインを統合および改訂いたしました。
▼統合および改訂前のガイドライン
- 「オンラインゲーム安心安全宣言」
- 「オンラインゲームにおけるビジネスモデルの企画設計および運用ガイドライン」
- 「ランダム型アイテム提供方式における表示および運営ガイドライン」
- 「スマートフォンゲームアプリケーション運用ガイドライン」
▼統合および改訂後のガイドライン
- 「オンラインゲーム安心安全宣言」
- 「オンラインゲームにおけるビジネスモデルの企画設計および運用ガイドライン」
- 「ランダム型アイテム提供方式を利用したアイテム販売における表示および運営ガイドライン」
※「スマートフォンゲームアプリケーション運用ガイドライン」は、上記ガイドラインに統合いたしました。
▼今回のガイドラインの統合および改訂のポイント
「スマートフォンゲームアプリケーション運用ガイドライン」の内容を、「オンラインゲーム安心安全宣言」および「ランダム型アイテム提供方式を利用したアイテム販売における表示および運営ガイドライン」にそれぞれ追加または変更することにより統合いたしました。
なお今回の統合により「オンラインゲーム安心安全宣言」は、利用規約に関する項目、未成年者保護に関する項目、スマートフォンゲームアプリにおける個人情報保護に関する項目などを追加または変更いたしました。
また「ランダム型アイテム提供方式を利用したアイテム販売における表示および運営ガイドライン」は、タイトルの変更、表現の修正および有料ガチャの表示に関する事項の一部を変更いたしました。
これら改訂ガイドラインは、2016 年 4 月に改正される景品表示法に対応していることはもちろんのこと、様々なオンラインゲームに関わる国内法にも対応した内容となっております。
JOGA はガイドラインの作成後、会員企業への説明会を開催したうえで、会員企業のガイドライン順守状況を調査し、その結果を消費者関連省庁・機関と共有することにより会員企業のコンプライアンスの強化に努めております。
また、消費者庁担当官や弁護士による景品表示法に関するセミナーを開催、消費者庁が公表した「事業者が講ずべき景品類の提供及び表示の管理上の措置についての指針」に沿い周知・啓発活動の一環として景品表示法に関する勉強会の開催を実施しております。
このように JOGA および会員企業は、パソコンやスマートフォン等様々なデバイスで利用できるオンラインゲームにおいてゲーム利用者の安心・安全なサービスに努め、オンラインゲーム産業および ICT 産業の振興に引き続き尽力してまいります。
▼施行日:2016年4月1日
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