［TGS 2020］ブシロード新プロジェクト発表会をレポート。新解釈の“任侠モノ”がコンセプトの「ROAD59 -新時代任侠特区-」が初披露

　ブシロードは本日（2020年9月25日），9月19日から30日まで行われているブシロードゲーム祭りのコンテンツ配信の1つとなる「ブシロード新プロジェクト発表会」を開催した。
　東京ゲームショウ2020 オンラインの出展社独自番組としても配信された発表会では，メディアミックスプロジェクト「ROAD59 -新時代任侠特区-」が公開。新たな解釈で“任侠モノ”を描くというコンセプトや世界観，今後の展開などが発表された。本稿では，発表会で明かされた情報をお届けしよう。

ブシロードゲーム祭り

　新プロジェクトにキャストとして出演する，俳優の君沢ユウキさん，砂川脩弥さん，井上正大さん，声優やアーティストなどの活動で知られる蒼井翔太さんが登壇。おのおの新プロジェクトのオファーを受けた際の第一印象を語ったのち，アーティストのGACKTさんによるイメージソングが使用されたプロジェクト紹介ムービーが公開された。


　プロジェクト名は「ROAD59 -新時代任侠特区-」。舞台公演を皮切りにさまざまなメディア展開を行うという“新時代任侠エンターテインメント”だ。原作はブシロード，脚本は仮面ライダー鎧武や舞台 仮面ライダー斬月 鎧武外伝，アルゴナビス from BanG Dream!などの脚本や脚本演出，シリーズ構成などで知られる毛利亘宏氏，キャラクターデザインはイラストレーターのぎどら氏が担当する。

　舞台となるのは，“零和”の時代の幕開けから数十年が過ぎた時代，東京湾に浮かぶ人工都市に築かれた東京都天海区。国内外から莫大な資金が投入され開発が進む“欲望渦巻く眠らない街”だ。
　唯一つながる道が国道59号線。なお，国道59号線は実在しない国道名で，その名称を選んだ理由には，一度進むと二度と戻れない道“59の道（ロード）＝極道”という意味が込められているという。街のイメージイラストはネオンきらめくサイバーパンク風で，近未来のSFモノといった要素も感じさせる。

■世界観設定
　舞台は東京──天海区
　東京湾を貫く「国道 59 号線」。
　その先に続くのは欲望で輝く，世界有数の摩天楼。
　湾に浮かぶ巨大人工島に，国内外から莫大な資金が投入されて誕生した
　眠らない街「天海区」である。
　幾重にも開発が行われた街は
　昔日の匂いを残す雑然とした旧市街区と，洗練された新市街区が
　渾然一体となっている。
　そこには「ジンギ」と呼ばれる任侠者たちがいた。

※公式プレスリリースより抜粋

　キャストたちが演じるのは，天海区で暗躍する「ジンギ」と呼ばれる任侠者だ。ジンギたちは複数の組織に分かれており，この地で勢力争いをしている。ジンギたちは酒ではなく親分や兄貴分の血で盃を交わし，組織の絆を強固にするとともに，古の時代より受け継がれている特別な力を授かるという。
　天海区の地下には「ヤマタノオロチの首」が封印されており，その血を飲むことで裏社会の勢力図は一気に変えるほどのジンギの力が手に入るといううわさがある。ヤマタノオロチの首の力と，その力を開放するキーとなる少女を巡り抗争が勃発するというのが物語の背景となっているようだ。

■「ジンギ」と呼ばれる任侠者たち
　本作の任侠者は盃を交わす際に，酒ではなく「血」を用いる。
　子は親から，弟は兄から「血」を分け与えられることで晴れて組の一員と認められ，「神祇(ジンギ)」と呼ばれる力を持つ。
　血の盃を交わすこと，それは人の道を外れること──

　ジンギとなった者は二度とカタギの世界には戻れない。
　彼らにはそうまでしても，力を求める覚悟と理由がある。

■作品あらすじ
　零和の時代の幕開けから数十年。
　眠らない街，天海区。
　その陰で「ジンギ」は4つの組織に分かれ，互いに勢力争いを繰り広げている。
　時代のしがらみにとらわれず，自由を生きる「春雲組（しののめぐみ）」。
　家族のような絆を持ち，伝統を重んじる「狛浪組（はくろうぐみ）」。
　金と権力でのし上がった，飛ぶ鳥も落とす勢いの「黒条組（くろじょうぐみ）」。
　世界規模の繋がりを持つ，海外マフィアの連合組織「PHOENIX（フェニックス）」。
　それぞれの組織が権謀術数を巡らせ一進一退する中，天海区の地下に封印されているという「夜真多大蛇（ヤマタノオロチ）の首」の情報がもたらされる。
　その血を飲めば，かつてジンギが持っていた神と等しい力を手にできるという。
裏社会の勢力図を一変させるであろう「夜真多大蛇の首」とその封印を解く鍵となる，生まれながらにしてジンギの血を引く「少女」を巡りこれまでにない抗争の火ぶたが切って落とされる。

※公式プレスリリースより抜粋

　続いて，ROAD59に登場する組織と，発表会に登壇したキャストたちの担当キャラクターが紹介された。
　君沢さんは春雲組の実質的なリーダーである八薙バクト。砂川さんは不本意ながらヤクザの道を歩む悩み多き狛浪組の組長代行・氷室ショウ。井上さんは傲岸不遜な態度で他者を見下す黒条組の組長皇 賢誠。蒼井さんは海外マフィアの連合組織PHOENIXの日本支部リーダーであるベネディクト・ロレンツォ・ヴァザーリをそれぞれ担当する。
　さらにサプライズゲストとして俳優の京本政樹さんが登場。春雲組の組長である結津万清信（ゆつまきよのぶ）役を担当することが発表された。

八薙バクト（やなぎ ばくと）演：君沢ユウキ
　人を食ったような立ち居振る舞いで相手を翻弄する男。トラブルを解決するぶっ飛んだ行動力は，周囲を辟易させながらも同時に頼りにされている。何事も適当に済ませる性格に見えてやる時はやる，春雲組の実質的なリーダー。

春雲組（しののめぐみ）
　時代のしがらみにとらわれない，自由な気風の組。普段はまとまりのない組員たちだが，ひとたび問題が起こればそれぞれの得意分野を活かして事にあたる。

※公式プレスリリースより抜粋

氷室ショウ（ひむろしょう）演：砂川脩弥
　周りの期待に抗えず，組の伝統と格式を背負わされ，不本意ながら極道の道を歩んでいる悩み多き狛浪組の若き組長代行。厳しい姉とわがままな妹に挟まれ，言いたいこともなかなか口にできず，眉間のしわがますます深くなる……

狛浪組（はくろうぐみ）
　伝統と格式を重んじる関西系の組。悩み多き若き組長代行と彼を支える組員たちは，家族のように強い絆で結ばれている。

※公式プレスリリースより抜粋

皇 賢誠（すめらぎ けんせい）演：井上正大
　傲岸不遜な態度で他者を見下す黒条組の組長。余裕の笑みを浮かべた双眸の奥には冷酷な光を宿す。天海区の都市開発などを手掛ける大企業のトップという表向きの顔も持つ。独裁的かつ強引に裏社会を一気に駆け上がるそのやり方に，不満や恨みを抱く者も多い。

黒条組（くろじょうぐみ）
　金と権力でのし上がった天海区の最大勢力。しかし肥大化した組織の裏側では，冷酷なトップによる独裁への不満が渦まき，内部抗争の火種を燻ぶらせている。

※公式プレスリリースより抜粋

ベネディクト・ロレンツォ・ヴァザーリ 演：蒼井翔太
　海外マフィアの連合組織「PHOENIX」の日本支部リーダー。奇抜なメイクやファッションが毒々しい煌びやかさを放つ，イタリアから来た男。組織上層部の命令により「夜真多大蛇（ヤマタノオロチ）の首」を手に入れるべく，天海区掌握計画の指揮を執るが，独特な言葉遣いや奇異な挙動により，同組織の幹部から「理解不能」と不評を買っている。
　それでも重要任務を任せられるのは，合理的な判断力と確かな実力があるからである。

PHOENIX（フェニックス）
　世界規模で展開する海外マフィアの連合組織。結果主義のリーダー達が，海を越えて繋がる「ビジネス」の要衝として，天海区は狙いをつけられている。

※公式プレスリリースより抜粋

春雲組 組長の結津万清信（ゆつま きよのぶ）演：京本政樹

　プロジェクトのスタートとなる舞台の初演は，2020年12月24日から27日まで東京・中野の「なかのZERO大ホール」で上演予定で，チケット先行販売は10月に開始する。
　主題歌を担当するGACKTさんのメッセージムービーののち，公式サイト（リンク）やTwitter（@ROAD_59）がオープンしたことがアナウンスされた。今後はこちらでも，プロジェクトの詳細や追加キャストなどの情報を発信する予定とのことだ。


　舞台以外の具体的な展開は明かされなかったが，ブシロードのメディアミックス作品と言えば「BanG Dream!」や「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」，「D4DJ」のように，舞台やライブからスタートし，アニメ化やゲーム化へと展開していくものが多い。設定的にも“ゲーム映え”しそうな雰囲気なので，今後どのような形で広がっていくかにも注目したい。

「ROAD59 -新時代任侠特区-」公式サイト

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