業界動向
任天堂,「IARC汎用レーティング」による年齢区分を行ったソフトの国内配信を開始。CEROレーティングマークなし
なお任天堂公式サイトの「レーティングマークについて」ページには,コンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)によるお馴染みのCEROレーティングと共に,IARC汎用レーティングに関する説明も追加されている(リンク)。
画像は任天堂公式サイトより |
2013年に設立されたIARCは,デジタルゲームやモバイルアプリの年齢分類プロセスを世界的に合理化し,消費者が信頼できる年齢区分に一貫してアクセスできるよう支援している団体。製品のコンテンツやインタラクティブ要素に関する質問を1つのセットに減らすことで,年齢評価を取得するプロセスを簡素化している点が特徴となっている(リンク)。
これまで国内のコンシューマゲームは日本独自となるCEROレーティングを取得して取り扱うのが慣例となっていたが,たとえばMicrosoftストアではすでにCEROレーティング以外のレーティングマークのついたタイトルが取り扱われている。別途独自の基準を設けていると想像されるが,任天堂も,CERO以外のレーティング団体の審査を受けたタイトルの国内配信を進める方針となったようだ。
海外のデベロッパ/パブリッシャにとっては,CEROの審査に伴う資料の郵送や審査料の支払いを行うことなく,日本国内でゲームタイトルを展開できるというメリットがある(IARCは審査費無料)。ゲームファンとしては単純にソフトラインナップの拡充に期待できるわけだが,CEROと異なる基準で審査されたゲームにおける表現の内容について,問題視する声は今後出てくるかもしれない。
なお任天堂は,IARC汎用レーティングマークを表示しているソフトは,CEROレーティングマークを表示しているソフトと同様に,Switchの「みまもり設定」(保護者による使用制限)によって,遊べるソフトに年齢に基づいた制限をかけることができるとしている。
任天堂公式サイトの「IARC汎用レーティング」ページ
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