イベント
[台北2023]台北ゲームショウ2023が開幕。日本からはコーエーテクモが出展,最大のブースは10周年を迎えた「神魔之塔」
台北ゲームショウは,台湾最大規模のゲームイベントだ。今年はオンライン,オフライン両方の展開で,275社,250タイトルが出展している。
アジア圏の大規模ゲームイベントとしては,東京ゲームショウや中国のChinaJoy,韓国のG-Starなどが挙げられるが,さまざまな新作が発表され,試遊台が並ぶそれらのゲームショウと,台北ゲームショウは毛色が異なる。どちらかというとファンイベントの側面が強く,発表や試遊台が少なめで,その代わりグッズの配布やステージなどに力を入れている印象だ。
そのため,これまで4Gamerではあまり現地取材をしてこなかった。ただ,コロナ禍において海外の大規模ゲームショウの多くが中止や縮小となり,昨年後半からようやく渡航しての取材を検討できるようになってきたこと,今年は日本からコーエーテクモゲームスが出展することなどから,現地の様子を見てみようと取材班を派遣することにしたので,現地の様子をお届けしたい。
さて,その一発目となる本稿では,台北ゲームショウ全体の様子からお伝えしよう。台北ゲームショウ2023の会場規模は,それほど大きくない。東京ゲームショウ2022は,幕張メッセのホール8つを使って実施していたが,体感,これの2ホールぶんぐらいである。要は,東京ゲームショウの大ホールを2/3程度にした感じだ。
その中で,今年もっとも大きなブースを構えて存在感があったのは,「神魔之塔」(英名:Tower of Saviors)だ。日本からだと馴染みのないタイトルだが,台湾で人気の高いパズルアクションであり,今年でサービス10周年を迎えている。これを記念して,巨大な塔のオブジェクトや特大ステージを用意したブースが設けられ,常に多くの人で賑わっていた。
新作に限定すると,単体のタイトルで一番ブースが大きかったのは,日本のゲームである「ヘブンバーンズレッド」だ。台湾では事前登録を受付中で,すでにCBTを実施済み。会場では缶バッジのプレゼントを行っていたが,昼頃にはすべて配布終了となっていた。ブースで話を聞いたところ,台湾での反響は日本と同様で,本作にはやはりシナリオへの期待が高いそうだ。
ちなみに,会場では本作だけでなく,「Fate/Grand Order」や「ウマ娘 プリティーダービー」など,いろいろなところで日本語のPVが流れている。こうした日本語との距離の近さも,台北ゲームショウの特徴と言えるかもしれない(そもそも,コンビニの商品など身近なところに日本語がたくさんある)。
台北ゲームショウには試遊台が少ないと述べたが,この傾向と正反対なのが日本から出展しているコーエーテクモゲームスだ。「Wo Long: Fallen Dynasty」や「ライザのアトリエ3 〜終わりの錬金術士と秘密の鍵〜」「零 〜月蝕の仮面〜」をプレイアブル出展しており,我々がゲームショウにイメージする“発売前の新作が楽しめるブース”となっていた。
試遊台でもう1つ触れておきたいのが,インディーズゲームコーナーだ。Steamを中心とした昨今のインディーズゲームの躍進は,いまさら語らなくても皆さんご存じだと思うが,台北ゲームショウでも,一般来場者向けのB2Cフロアだけでなく,企業向けのB2Bフロアにもブースがズラっと並んでいて,力の入れようがうかがえた。
台北ゲームショウには,アナログゲームコーナーも用意されている。「ポケモンカードゲーム」や「マジック:ザ・ギャザリング」などのTCGはもちろん,ボードゲームの体験スペース,さらにはインディーズのアナログゲーム販売スペースなどもあって,こちらも賑わっていた。東京ゲームショウにはこうしたコーナーがないので,ボードゲーム好きとしてはうらやましい。
最後に余談だが,台北ゲームショウに来てちょっと驚いたのが,コンパニオンの露出の高さだ。あまり規制が厳しくないようで肌色率が高く,そういう色のインナーを着用しているのかと思ったら,そんなことはなかった。なんなら,どこかのブースの公式コスプレイヤーが,「それ,お尻ほぼ見えてますよね!?」ぐらいのきわどい衣装で歩いていて,思わず二度見したぐらいだ。うーん,会場を回るモチベーションが湧いてくる。
4Gamer「台北ゲームショウ2023」関連記事ページ
- この記事のURL: