プレイレポート
高難度エリア「トール火山」と64種におよぶ新カード,モンスターの再配置にまで踏み込んだ「RO」ベインスアップデート
今回案内役を務めてくれたのは,写真のガンホー・オンライン・エンターテイメント 第二開発部 野呂 彰氏および,大岸秀典氏 |
そこで今回もガンホー・オンライン・エンターテイメントを訪問し,新要素を体験してきた。新エリア以外にも注目ポイントの多いアップデート内容を,可能な限りお伝えしよう。案内役を務めてくれたのは,同社第二開発部 野呂 彰氏と大岸秀典氏だ。
アルナベルツ教国第2の都市「ベインス」
アルナベルツ教国の首都「ラヘル」から,ほぼ南の方角に位置する「ベインス」。急峻な峡谷を切り開いて作られた都市という設定であり,ラヘルからベインスまでは荒涼たる乾燥地に細い道が続いている。森や街の中の道と異なり,視点の角度によっては侵入できないエリアとの見分けがつきにくいので,ミニマップで進行方向を確認しつつ歩いたほうがよさそうだ。
また実装時点においては,ベインスへ向かう飛行船や空間転送サービスは用意されない。ただし,ラヘル同様に都市から2マップ以上離れた場所でもワープポータルのメモ(位置記録)が可能な特殊エリアなので,ベインスを訪れるには徒歩のほか,メモを記録済みのプリーストにワープポータルを開いてもらうという手もある。
ラヘルからベインスまでの間には,ムカー,スタポ,マスキプラー,ロウィーンなどのモンスターが出現。なかにはアクティブモンスターもいるが,中級レベル以上であれば,徒歩でもたどり着けるはず |
ベインスの“裏”名所には妙にリアルなラクダがいっぱい。バックストーリーによれば,これらのラクダはどうやら,クエストに関わりがあるらしい |
さてベインスの街中だが,谷間を切り開いて作られただけあって,高低差の激しい造りになっている(「ウンバラ」マップと違ってバンジージャンプなどは用意されていないが)。街の規模はさほど大きくないが,そこかしこに立つNPCの中にはもちろんクエストを提示してくる者もいる。前回のアップデートでスッキリしない終わり方をしたクエストの続きも,もしかしたらここベインスに用意されているかもしれない。
イフリートが巣食う「トール火山」は超上級者向けダンジョン?
続いて紹介するのは,新たなダンジョン「トール火山」についてだ。ベインスからは北西に位置するこのダンジョン,火山だけに火属性のモンスターが多く出現する。
また,ベインスからの道のりにも「サンドマン」「スリーパー」「ガリオン」といったアクティブモンスターが多数生息しているので,トール火山に向かうルートの難度は自然と高くなっている。高レベルあるいは上位二次職キャラクター向けといえよう。溶岩が冷えて固まったような灰色の地面が見え始めたら,トール火山入り口が近いしるしだ。
トール火山への進入に,レベルや職業の制限はいっさい設けられていないが,ダンジョン内部のモンスターは攻撃力が高く,スキル攻撃を頻繁に仕掛けてくる。トール火山の第一層に出現するのはファイヤーボルト,サイトラッシャー,ファイヤーウォールを使う「インプ」,ファイヤーピラーやメテオストームを仕掛けてくる「カーサ」,一定以上のダメージを与えると怒りで攻撃スピードがアップする「サラマンダー」など,どれもINT値の高いモンスター達。それゆえ前衛職の装備には,属性や魔法ダメージを軽減可能なものが要求される。
おまけにカーサやサラマンダーはボス属性を持っているため,凍結やスタンが効かない。前衛職はタンクに徹し,ウィザードの大魔法に頼る戦い方が中心になりそうだ。
なお,トール火山には「ビョルク」と呼ばれるモンスターが存在する。ビョルク自身はそれほど強くないので,このダンジョンに挑戦するレベルのプレイヤーなら難なく倒せてしまうのだが,お供に従えている「ソードガーディアン」「ボウガーディアン」が,なかなか手ごわい。とくにボウガーディアンはありえない速度でチャージアローとアローシャワーを連発するうえ,ターゲットをランダムに変えてくるため,後衛職も油断できない。また,はじき飛ばされたキャラクターが周囲のモンスターを次々に引き寄せてしまうと,支援や回復が追いつかず,手に負えなくなる。
トール火山の第二層はモンスターのポップ率も高めに設定されている。敵を確実に殲滅しながら進まないとパーティが全滅してしまうので,なかなかイフリートにたどり着けない |
ここには大岸氏が「RO史上,最強のステータスを持っている」と言うMVPボスモンスター「イフリート」が出現する。イフリートの強さは言葉で説明するよりもぜひ直接味わっていただきたいところだが,全身を最強装備で固めたうえで,盾にはボスモンスターからの攻撃を40%減少させる「アリスカード」を付けた状態で,イフリートからは一撃1000〜2000のダメージを食らう……と言えば,現役プレイヤーにはその威力をイメージしてもらえるだろうか。
参考までに海外での攻略状況を教えてもらったところ,韓国では実装直後に上位二次職Lv99を含む40人規模で挑戦して,パーティが全滅。国際サーバ(iRO)ではその後,20人規模のパーティでの討伐が可能となったが,メンバーの装備している武器/防具がことごとくトップクラスの状態で,という話だ。既存のMVPボスモンスターでは,もう物足りないというプレイヤーのみなさんには,ぜひとも打倒イフリートに挑戦してほしい。
フィルタリング表示が便利なバトルメッセージシステム
表示メッセージの設定は「+」ボタン,チャットウィンドウの分離は「>」ボタンで行える。攻城戦を楽しむプレイヤーにとっては,待ち遠しい機能だ |
これはチャット欄がタブ構造になり,「会話」とは別に「バトル」というタブが用意されるというもの。会話ウィンドウには従来どおり会話メッセージ,パーティメッセージ,システムログなどがすべて表示されるが,「バトル」タブにはフィルタリング機能があって,プレイヤーが見たい情報だけを任意に表示させられる。設定可能な項目は,
■会話メッセージ
■耳打ちメッセージ
■状態異常メッセージ
■スキル使用失敗メッセージ
■パーティメンバーの状態異常メッセージ
■攻城戦情報
■装備の損害メッセージ
などを含む全13項目で,チェックボックスで表示のオン/オフが切り替えられる。また,「会話」タブと「バトル」タブは別々のウィンドウとして分離可能で,位置もサイズも自由に変更でき,それぞれ最小化も可能だ。
バトルメッセージシステムは本来,各種チャットや耳打ちが飛び交う攻城戦で,大切な情報を見逃さないために用意されたものといえるが,例えば日常のプレイでも,チャットは会話ウィンドウで,スキルやパーティの状態はバトルウィンドウで把握するといった具合に利用できる。
バトルメッセージシステムでとくに便利なのは,パーティメンバー全員の支援スキルの状態が把握できることだ。これまでは支援スキルの効果が切れても本人以外は把握できなかった。大人数のパーティを組む場合,支援スキルを多用するプリーストはかなり高度な気配り,目配りが要求されたわけだが,これで負担は相当軽減される。また,「エナジーコート」のように特定職だけが使うスキルの効果が切れた場合でも情報が表示されるので,スキル再使用のために立ち止まってあげるといった連携も,かなりスムースになるだろう。
このほか,パーティウィンドウ上の名前をクリックするだけで,支援スキルの利用が可能になる。プレイヤーとモンスターが重なり合う大混戦の現場でも,簡単にヒールできるようになるので,これもプリーストキャラクターを持つプレイヤーには嬉しいシステムだ。ただし,スキル発動の条件が変わるわけではないので,プレイヤー同士の間に遮蔽物がある場合や,画面内に相手キャラクターがいないときなどには利用できない。
ほかのMMORPGと比べたとき,ROのチャット機能はその使い勝手の良さが評価されているわけだが,新システムはその利便性をさらに向上させるものといえる。ただし,バトルメッセージシステムは取材を行った時点で検証の最終段階だったため,その検証結果如何によっては10月23日のアップデート時点では導入が見送られる可能性もある。現時点ではあくまで実装予定,ということをご理解いただきたい。
ウィンドウサイズはかなり小さくできるので,画面が狭くなることはない。会話ウィンドウを非表示にすれば,必要な情報だけをバトルウィンドウでチェック可能になる |
パーティメンバーのHPも一目で把握できるように。マウスさばきに自信がないプリーストでも,これなら安心して難度の高いエリアで仲間を支援できる |
既存マップの見直しも。大幅なモンスター配置変更が再び
ROもサービス開始から5年目ともなると,このクラスならこのフィールドで,レベルいくつまでならこのダンジョンが最も効率が良い,といったクラス別キャラクター育成の情報も蓄積されてきている。こういった情報は,新規/古参プレイヤーを問わずスムースなキャラクター育成には便利なわけだが,同時にプレイの単調化や“美味しくない”マップの過疎化を招くといったデメリットもある。
今回のアップデートでは過去に数回実施されてきた,モンスターの大幅な配置変更が再び行われる予定だ。野呂氏によれば,5割近いフィールド/ダンジョンのモンスター配置が変わるとのこと。もちろんそれらは,各エリアの魅力を増すべく行われるわけだが,クラス別/レベル別の育成に適したマップを新たに模索し,プレイヤー同士でぜひとも活発に情報交換を行ってほしいとのこと。
ここでは目立った配置変更が行われるマップのいくつかを画像とともに紹介しよう。
新カードは全64種類,新ダンジョン産の装備アイテムも追加実装
武器/防具にさまざまな効果を付与するカードはROの特徴的なシステムの一つだが,今回一気に64枚もの新種カードが追加される。一部のカードは,フレームデザインも従来と少し異なっているので,ぜひゲーム内で入手してみてほしい。ここではごく一部のカードを紹介するが,その効果についてはまだ調整中であり,導入時には変更の可能性がある。
スロットなしのジャングルカービン&ロングバレルは都市「アインブロック」のNPCが販売している。一方そのほかの銃器およびスロット付きは,ジュピロスダンジョンのモンスターがドロップするようだ。
アクセサリについては下級精霊の指輪をモンスター「カーサ」「サラマンダー」が,それ以外の三つはボスモンスター「イフリート」からのドロップと,やや条件が厳しくなっている。
今回の目玉は武器よりも,どちらかといえば指輪アイテムだ。リングオブフレームロードとリングオブレゾナンスはセットで装備すると,ユニークなボーナス効果が得られる。それは攻撃時に,本来その職業では使用不可能なスキルを,ランダムで発動するというものだ。
スロット付きアクセサリにカードを装着して,ヒールやテレポートといったスキルを任意に使うのとは異なり,ウィザードの「ファイヤーボール」からモンクの「阿修羅覇凰拳」まで,何が飛び出すか分からない。また,発動するスキルレベルは常に一定だが,その威力はプレイヤーキャラクターのステータス値で変動する。
プレイの利便性を上げるための細かな工夫も,いくつか行われている。その一つは料理本やポーション製造書といった本の内容が読みやすくなった「ブックシステム」。各種製造アイテムのレシピが大きく見やすく表示され,実際にページをめくるように読めるだけでなく,「自動朗読」ボタンが用意される。ほかの作業をしながらレシピをちょっと確認したいときに便利な機能だ。
ちなみに,スキルのショートカット設定はこれまでプレイヤーのPC側に保存されていたが,これをサーバー側で保持する形に変更。ネットカフェなど外出先でプレイするときに,毎回ショートカットを設定し直す必要がなくなる。
そのほか,一部の既存マップでBGM追加,MVPボスモンスターおよび「生体工学研究所ダンジョン」のモンスターが使う,攻撃スキルの追加が行われる。例えば,モロクのピラミッドダンジョン4Fに出現する「オシリス」がメテオアサルトを,フェイヨン地下洞窟B5F(地下寺院)「月夜花」がランドプロテクターを使ってくるなど,攻撃面,防御面での強化が図られている。上級プレイヤーならソロかペアで倒せたMVPモンスターも,今後は一筋縄ではいかない相手となりそうだ。
「過疎」地域の活性化,攻城戦を盛り上げる施策も
さて今回のアップデートの狙いやディテールについて,若干突っ込んだ質問をいくつかしてみたので,その質問ともども制作サイドからの回答をお届けする。
4Gamer:
EP6.0第2弾はアップデートされる分野が以前にも増して充実しているようですね。まずは新マップについてですが,もともと高レベル向けとされている新ダンジョン「トール火山」の,適正プレイヤーレベルや人数を教えて下さい。
パーティのレベルと人数を具体的にというのは少し難しいのですが,まず上位二次職をメンバーに含むこと。とくにハイプリーストの「アスムプティオ」は必須となります。このスキルなしには,まず前衛職が耐えられないですね。
最低でもレベル90台のハイプリーストとウィザードかハイウィザードは欲しいです。効率を求めるとしても,レベル90前後の二次職が5人いれば,何とかなるといったところでしょうか。
大岸氏:
火属性のモンスターが多いので,ウィザードのストームガストは効果的です。ただ,先ほど見たようにボス属性のモンスターは凍結しません。また,ソードガーディアンのように火属性ではないモンスターもいますから,強力な前衛職も必要でしょう。安定して長時間戦いたいなら,パーティの人数は多いに越したことはないです。
野呂氏:
5人というのも第一層を基準にしたときの人数で,イフリートが出現する第三層なら最低でも8名は欲しいです。例えば「生体工学研究所」「タナトスタワー」といった既存ダンジョンで,いわゆる“固定狩り”ではなく,移動しつつモンスターを倒し続けられるだけの戦力がなければ厳しい場所です。
4Gamer:
トール火山は休火山ということになっていますが,クエストを進めるうちに,何かが目覚めて活火山化する……といった仕掛けがあるのでは,と予想しているのですが。
野呂氏:
トール火山そのものの秘密に触れているクエストがありますので,そこは残念ですがお答えできません(笑)。ラヘルの続きとなっているクエストはもちろん,ベインスだけに用意されたクエストも豊富にありますから,みなさんROの世界観にもっと触れてほしいですね。
4Gamer:
ちなみにEP6.0は第何弾まで続く予定でしょうか?
野呂氏:
うーん……今回の第2弾は前回のアップデートとストーリーが密接につながっている内容ですが,実は次のアップデートでまた少し,世界観が異なる内容が加わるかもしれません。
4Gamer:
大型アップデートのたびに魅力的な新エリアが広がるROですが,過去に実装された数々のマップのなかで,あまり人気がない場所が出てきてしまっているのは,確かに一つの課題だと思います。
特定の職業が成長過程でちょっと訪問して,それ以外のプレイヤーはわざわざ訪れるメリットがないマップ,というのがありますね。こういったマップを再度有効活用するための工夫が,今回のモンスター再配置であると考えてよいのでしょうか?
大岸氏:
そうですね。特定職業や特定スキルを持つキャラクターの育成以外には,不人気のマップというのは確かにあります。どこもかしこも混雑していてウンザリというユーザー様の中には,空いているマップを求める方もいるので,一概にユーザー様が集まっていないことが悪いとは思わないのですが,確かに過疎化が目立つエリアはあります。
そこで今度のアップデートで行われるモンスターの配置変更が,そういったマップに再びスポットを当てる機会になり得ると考えています。
野呂氏:
過去にも日本独自仕様として,イズルード海底洞窟の出現モンスターを変更したりと,工夫はもちろんしています。ただ,こういった変更/修正はどうしても,ユーザー様からの要望が多い順になることもあります。
コンロン,アユタヤ,コモドなど,普段あまりユーザー様が集まらない場所は,ゲーム内イベントの会場にするなど,活気を取り戻すためのアイデアはいつも考えています。
大岸氏:
ユーザー様からの要望が集まれば,バランスを調整しつつ日本独自の変更/修正をどんどん行っていく予定ですよ。
4Gamer:
日本から開発元に出した提案というのは,実際どの程度実現するものなのでしょうか。
野呂氏:
基本的にこれまでこちらから出した提案は,ほとんどが実現していますね。バランスの検証期間などは必要ですので,出せばすぐ,とはいきませんが,おおむね要望は取り入れられています。
4Gamer:
ところで,ROも日本でのサービス開始からもう5年と,MMORPGの中では古参タイトルというべき存在です。サービス開始当初からプレイしている人と,まだゲームを始めたばかりの人が混在するタイトルとして,現在ROが抱える課題はどこだと捉えていますか? その課題と今回のベインスアップデートとの関わりなどをお聞かせ下さい。
大岸氏:
長い時間と努力で強いキャラクターを育てたユーザー様と,これから新規でROを遊んでくださるユーザー様との間に壁があるのは,ある程度仕方のないことだとは思います。しかし,初心者の方にはその壁を少しでも取り除いて遊びやすく,上級者にはより難しいクエストや多彩な遊び方を提供していくつもりです。
今回のベインスアップデートは新マップ,とくにトール火山の難易度だけに注目してしまうと上級者限定のアップデートに見えます。しかし,新カードの実装により既存カードを装着したアイテムが,いわば中古品として安い価格で出回るなど,初/中級者のユーザー様にとっても,意味のあるアップデートになると考えています。
4Gamer:
では今回のアップデート内容全体についてですが,韓国で実装されたものと比較して,とくに日本向けに変更を行った部分はありますか?
野呂氏:
いえ,ほぼ同じシステム内容ですね。というのもトール火山をはじめとする新エリア,さらには64種におよぶ新カード実装など,プレイバランスに与える影響の大きいものが今回は多数実装されます。日本独自にアレンジをするためには,これから実際のユーザー様の反応を見つつ進めたいというのが本音でして。
4Gamer:
少し漠然とした質問になりますが,今後のアップデートスケジュールとして,韓国のサービスにはない日本独自の変更が予定されている部分がありましたら,できる範囲で教えていただけますか。
国が違えばプレイスタイルもだいぶ異なりますので,もちろん日本のユーザー様に合わせた変更というのは,これからも随時行う予定です。まだあまり具体的には言えないのですが,攻城戦に関係したシステムで1点,日本向けにアレンジが入るかもしれません。あくまで予定ですので,時期やその詳細については,申し上げられませんが。
大岸氏:
韓国で実装されたものを,そのまま日本語訳すればよいだけだとは,当然ながら思っていません。日本向けにアレンジが可能な部分については,随時調整していくつもりです。攻城戦に関連したアレンジというのは,実際すでに開発側に提案し,動き出している内容ですので,ユーザーの方々にはぜひ,期待しつつ待っていただければと。
4Gamer:
攻城戦の話題が出てきたところで,今回のアップデート内容とは直接関係ない質問となりますが,RJCおよびRWCの期間中に用意された練習用の専用ワールド「RJC Practice」を常設してほしいという要望も,一部のプレイヤーさん達の間に強くあるようですね。今後,Urdrワールド以外に常設する予定はありますでしょうか?
野呂氏:
それについては現在のところ,具体的な話はとくに何も出ていません。
大岸氏:
日本のユーザー様は他国のユーザー達と比べて,PvP,GvGなどをあまり楽しんでいないという傾向は以前からありますので,遊びの幅を広げるためにもPvPを盛り上げては行きたいのですが……具体的に何か動いてるということは,残念ながらありません。
4Gamer:
さらに些末な話かもしれませんが,RWCで参加者のみなさんがよく口にしていたのは「PvPをもっと楽しみたいけれど,回復アイテムを用意するための(ゲーム内)金策が厳しい」と。RWC練習ワールドのように気軽に遊べれば,という声は,具体的にはそういうことのようですね。
大岸氏:
そうですね……例えば回復アイテムやカードを購入しやすい価格に設定する代わりに,PvPゾーンを越えて持ち出せないといった規制を設ける形で実現できれば,一番良いのでしょうね。ただ,繰り返しになりますが,これに関しては具体的に何も動き出していませんので,今後,検討していきたいと思います。
4Gamer:
では最後に,この記事を読んでくれた人およびROプレイヤーの方全員に向けて,ベインスアップデートのアピールポイントをあらためてお願いします。
野呂氏:
まずはトール火山に,ぜひ遊びに行っていただきたいです。レベル制限や職業制限はありませんから,行くだけならハードルは高くありません。ギルド単位など大人数で出かけて,その難度を実感してほしいです。それとやはり,既存マップへの探究心を再び燃やしてほしい,というところでしょうか。モンスターの配置変更によって今まで素通りしてたマップにも,新鮮味が感じられるはずです。ユーザーの皆様同士での情報交換も積極的に行ってほしいですね。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
ものすごい速度でコンテンツが消費されていくMMORPGでは,プレイヤーが進める消費に見合った高いハードル,今回でいえば新MVPモンスターである「イフリート」のような存在が,極めて重要であることは論を俟たない。
だが,今回のアップデートで注目すべきはそこだけではない。既存マップの活性化,バラエティ豊かな新カードの登場による,装備品の流通活性化,インタフェースの大幅な改良といった,いわば長期サービスに必要な“メンテナンス”部分にも力を入れているのだ。
この,「痒いところに手が届く」ようにすることを目指した策の一端が,全体として好意的に受け止められ,かつ,より良くしていくための意見が積極的に寄せられることを切に祈る次第だ。
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