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印刷2015/05/26 15:30

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【PR】「リネージュ」本来の面白さを,新クラス「ウォリアー」と「特別ワールド」でプレイヤーに伝えたい──大型アップデート「戦・士・誕・生」実施記念インタビュー

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 エヌ・シー・ジャパンは明日(2015年5月27日),同社がサービス中のMMORPG「リネージュ 〜Eternal Life〜」にて,大型アップデート「戦・士・誕・生」を実施する。このアップデートでは,ドラゴンナイトおよびイリュージョニスト以来,実に6年ぶりの新クラスとなる「ウォリアー」が実装されるほか,従来のワールドとは異なるコンセプトで運用される「特別ワールド」がオープンする。
 今回4Gamerでは,本作のプロデューサーを務めるエヌ・シー・ジャパンの中村直樹氏に,今回のアップデートの特徴と,今後の同タイトルの展望などについて聞いてみた。

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「リネージュ 〜Eternal Life〜」公式サイト



目の前の敵を範囲攻撃で一掃する

ハック&スラッシュタイプの新クラス「ウォリアー」


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 さっそくですが,今回のアップデートで実装される,新クラスのウォリアーについて教えてください。

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中村直樹氏(以下,中村氏):
 ウォリアーは,リネージュでは実に6年ぶりの登場となる新クラスで,その名のとおり,戦士です。身体能力に優れた,非常にマッシブなキャラクターで,イメージイラストも男性は上半身裸,女性も露出度高めと肉体を誇示するようなものとなっています。
 もともと彼らの一族は,「ハイネ」と呼ばれるエリアの守護を務めていました。しかし,そのあまりの強さに恐れをなしたハイネの領主に追放されてしまい,100年単位でアデン中を放浪することになったという設定です。

4Gamer:
 不遇の一族なんですね。

中村氏:
 ええ。しかしそうした放浪の中で,ウォリアー達はさらに強くなっていきました。そして今,アデンは「暗黒竜ハルパス」のような強大なドラゴンの脅威にさらされていますが,そうした危機を救うべく,ウォリアーの一族が再び歴史の表舞台に立つことになったのです。
 したがってゲームの中では,彼らがもともと持っていた力と,放浪で新たに身につけた力の双方を使った活躍が描かれていきます。

4Gamer:
 ゲームの中でのウォリアーは,どういった位置付けになるのでしょうか。

中村氏:
 コンセプトはズバリ“ハック&スラッシュ”です。これは先行実装された韓国での発表の時点で,イメージイラストの背景に「Hack and Slash」と書き込まれていたぐらい確固たるもので,モンスターを次から次へとなぎ倒していく爽快感を追求したキャラクターとなっています。
 またウォリアーは,リネージュで初めて物理属性の範囲攻撃スキルを採用したクラスです。これまでの近接攻撃系クラスだと敵に囲まれた場合には1体ずつ倒していくほかなかったのですが,ウォリアーなら範囲攻撃で一掃できるんです。

4Gamer:
 まさにハック&スラッシュ向きのキャラクターであると。

中村氏:
 ええ。これまで範囲攻撃が可能だったエルフやウィザードといった後衛クラスは体力に難があるため,敵に囲まれるとどうしても不利になってしまします。その点,ウォリアーは身体的に有利ですから,囲まれても余裕があります。
 目の前の敵をバシバシ倒していき,囲まれたらスキルでズバーン! という感じで,これまでのリネージュの近接クラスにはなかった爽快感あふれるプレイを体験できるんです。

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4Gamer:
 前衛クラスとしてだけでなく,クラス全体を見回しても新しい存在というわけですか。

中村氏:
 そうです。実を言うとウォリアーの第一報を聞いたとき,運営チームでは「また前衛か」「しかもこれだけ歴史のあるタイトルで,今さら戦士か」と思いました。
 しかし実際にはバーバリアンやバーサーカーに近く,しかも物理範囲攻撃という新しい特徴を持っており,きちんとデザインされたクラスであると考えをあらためさせられました。
 ただ,敵をかき集めて範囲攻撃で一掃するというプレイは,ステータスをきちんと配分しないと難しいんです。そうやって考える部分まで含めて楽しんでいただければと。

4Gamer:
 単純に敵を殴ってスキルをぶっ放していればいい,というわけではないんですね。

中村氏:
 はい。範囲攻撃を必殺技的に使うのか,それとも通常攻撃と混ぜて使うのかといった,さまざまなプレイスタイルに合わせたステータス構成が可能になっています。また装備を含めると,防御力は落ちるけれども,スキルを使うためのマナポイントを多くしたほうがいいというケースもあるかと思います。
 バトル自体は従来のリネージュ同様,敵をターゲットしてマウスをクリックしたり,スキルのショートカットキーを押したりするだけとシンプルですが,そこに皆さんのプレイスタイルに合わせるところで,いろいろ考える余地があるというわけです。

4Gamer:
 そのほか,ウォリアーの特徴はありますか。

中村氏:
 ウォリアーはパッシブスキルを習得できます。これまでのリネージュでパッシブスキルといえば,君主が習得する一つだけしかなかったんですが,ウォリアーは習得すれば無条件で発動するものや,体力が一定以下になったときに発動するものなど,複数のパッシブスキルを本格的に導入しています。
 つまり,対人戦における1 vs. 1の状況では,ほかのクラスよりも倒されにくいということになりますね。先行実装された韓国では,ウォリアー vs. ほかのクラスという図式で議論をするというような公式イベントが成立してしまうくらい,話題を呼びました。

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4Gamer:
 ウォリアーは今のところ最後に実装されたクラスですから,まだまだレベル的にほかのクラスのほうが有利ではないかと思うのですが……。

中村氏:
 韓国におけるトップレベルのウォリアーは,すでに全キャラクターのトップレベルと並んでいます。と言うのも,範囲攻撃を使ったパワーレベリングが可能だからなんです。同じ範囲攻撃でも,後衛クラスだと敵に囲まれてしまうと,うっかり倒されてデスペナルティで経験値がマイナスになってしまうことがあるのですが,ウォリアーにはその心配があまりないんです。

4Gamer:
 なるほど……。
 ちなみに,5月9日にはプレイヤーを招いたウォリアーの先行体験会が秋葉原で開催されましたよね。日本のプレイヤーの反響はいかがでしたか。

中村氏:
 とくに説明しなくともプレイヤーのほうから「マナポイントが少なめなので,何か対策が必要かも」というようなご意見が上がっていましたね。実際に触ってみないと分からない部分がはっきりして良かった,というご感想もいただきました。

4Gamer:
 お話を聞いていると,ウォリアーの魅力は“圧倒的な強さを誇る”ことのようですが,そうなると,ほかの前衛クラスのお株を奪ってしまうことにもなりませんか?

中村氏:
 従来の前衛クラスというとナイト,ドラゴンナイト,ダークエルフ,イリュージョニスト,そして君主ですが,それぞれ異なる持ち味があります。例えばナイトであればスタンで敵の行動を完全に封じることができますし,ダークエルフはエンチャントで自身の攻撃力を上げられるほか,特殊武器でクリティカルヒットを出したり,スキルで倍以上のダメージを与えたりできます。またドラゴンナイトの瞬間最大攻撃力はウォリアーを上回っていますし,イリュージョニストは魔法属性が弱点の敵に対して圧倒的な強さを誇っていたり,攻撃が必ず当る専用武器を使えたりします。
 先ほども少し触れましたが,ウォリアーは非常に良くできており,これら従来クラスの特徴を邪魔しない形でデザインされています。単純なハック&スラッシュでは確かにウォリアーが有利かもしれませんが,スキルや魔法対抗力などを含めて全体を比較すると,従来クラスの特徴を発揮できる場面は決して少なくありません。

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4Gamer:
 分かりました。ちなみにウォリアー実装にあたり,従来クラスに調整が入ることはないのでしょうか。

中村氏:
 ウォリアー実装と同時に「第4次クラスケア」を実施します。この調整では,例えばエルフやイリュージョニストのアイテム使用による移動速度増加が,ナイトと同等の1.3倍まで引き上げられます。 またダークエルフは,倍以上のダメージを与えるスキル「ダブルブレイク」の効果発動確率が上昇しますし,ドラゴンナイトは敵の防御力を下げる「ガードブレイク」の効果時間が延長されます。
 基本的にはどのクラスも上方修正され,ウォリアーにも負けない活躍ができるようになっています。

4Gamer:
 それでは,ウォリアーの実装によってリネージュにどんな変化が起きるのかという点について,お話をいただけますか?

中村氏:
 まずは多くのプレイヤーに,ウォリアーに触れていただきたいです。今までとは異なるコンセプトでデザインされたクラスですから,その違いと楽しさに気付いた方には,引き続きウォリアーを使って楽しんでいただけるかと思います。
 またウォリアーを使うことによって,従来クラスの魅力や,ご自身に合ったプレイスタイルがどういうものなのかを再発見することもあるのではないでしょうか。その中には,ウォリアーができることを,従来クラスで再現できるかどうかにチャレンジするなど,新しい可能性を見出す機会があるかもしれません。
 私としては,ウォリアー実装をきっかけとした発見やチャレンジが重なることにより,リネージュの世界が広がり,さらなる発展を遂げることに期待したいです。ウォリアー実装後も,新規の皆さんや休眠復帰の皆さんを含めた,多くのプレイヤーにアピールするべく,今後1年近くかけて関連イベントを開催していきます。情報は順次公開していきますので,ぜひご期待ください。

4Gamer:
 ちょっと話は逸れますが,中村さんがおっしゃっていたように,リネージュには前衛クラスが多いですよね。今後,後衛の新クラスは登場するのでしょうか。

中村氏:
 日本のプレイヤーからは,後衛クラスを望む声が少なくありませんし,運営チームとしても,以前から開発チームにリクエストを送ってはいるんです。例えば2010年から2011年にかけて,開発チームから新クラスに関するアイデアを求められたときには,「可愛らしい後衛クラス」と答えたのですが,結果として登場するのが,今回実装されるムキムキのウォリアーですから(笑)。
 これは,韓国のプレイヤーが前衛寄りであること,その中でもナイトが全キャラクターの25〜30%と高い比率を誇っていたことが原因だと分析しています。つまり,新しい前衛クラスを実装することで,ナイトへの一極集中を崩し,全体のバランスを図ろうとしているのではないかと。

4Gamer:
 なるほど,優先順位の問題であると。

中村氏:
 そうなんです。実を言うと,開発チームは日本のプレイヤーのリクエストをかなり重視してくれます。ただ,クラスに関しては,お話したように韓国で優先的に解決しなければならない問題があるということなんです。
 もちろん,今後また開発チームから聞かれることがあれば,私達は後衛クラスを推していきます。とくに魔法攻撃主体の後衛クラス──ウィザードと違い,魔法属性の通常攻撃ができるクラスなどを強くリクエストしていきますよ。

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「特別ワールド」は「リネージュ“を”遊ぶ」から,

「リネージュ“で”遊ぶ」へ


4Gamer:
 それでは,今回のアップデートでもう一つの目玉となる,特別ワールドについても教えてください。通常のワールドとは運用方法が違うとのことですが。

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中村氏:
 まず実装の経緯から説明させてください。リネージュはサービスインからもう13年になります。この状況で通常のワールドを新設しても,プレイヤーは13年かけて蓄積されたノウハウに従い,そのとおりの遊び方,そのとおりのコンテンツの消費の仕方をなぞることになるでしょう。そうなると,そもそも新ワールドを作る意味はあるのかという疑問が生じます。
 そこで,今までのリネージュとは異なる遊び方を提供できるワールドを提供しようと考えたわけです。

4Gamer:
 具体的には,どんなワールドなんですか?

中村氏:
 リネージュ最大の特徴は,キャラクターのレベリングです。と言うのもリネージュは理論上,無限のレベルアップが可能なんです。もちろん,データベース上の物理的な限界はどこかにあるはずですが,そこまでたどり着くのは困難です。
 しかし特別ワールドでは,そのリネージュの特徴に,あえて制限を加えることにしました。つまりレベルキャップを設けているのです。

4Gamer:
 なぜまた,特徴を潰すようなことを。

中村氏:
 レベルが制限なく上がっていく環境の中では,プレイヤーは効率を最優先したプレイをしがちです。例えば1時間で経験値バーの5%を稼げる狩り場と10%稼げる狩り場があれば,ほぼすべてのプレイヤーが後者を選びます。そして10%の狩り場が混雑して効率が落ちるまで,5%の狩り場に目を向けることはありません。
 つまり,対象レベルが同じ狩り場を複数用意しても,プレイヤーは,最も効率のよい狩り場を選択していくようになるんです。それはコンテンツの一極化にほかなりません。

4Gamer:
 確かに。

中村氏:
 そしてもう一つ,これはどのMMORPGタイトルも抱えている課題ですが,あとからゲームを始めたプレイヤーが,ずっと長くプレイを続けているプレイヤーに追いつくことは,あらゆる面で非常に困難です。
 しかしレベルキャップを設けることにより,プレイヤーは効率を求めようが求めまいが,いずれは最高レベルに到達できるという状況が生まれます。そうなると,「私が遊んで楽しい狩り場はどこなんだろう」とか「いつもの狩り場は飽きたから,別のところに行ってみよう」という意識を持っていただける余裕が生まれるんじゃないかと思います。
 そうやって,経験値効率以外の部分に目を向けることで,リネージュが持つ本来の面白さに気付いていただけることを期待しているんです。

4Gamer:
 具体的に,レベルキャップはいくつになるんでしょうか。

中村氏:
 レベル56です。
 このレベルに達したキャラクター向けには,特別ワールド専用のエンドコンテンツも設ける予定です。

4Gamer:
 レベルキャップの56という数字に,何か意味はあるのでしょうか。

中村氏:
 もちろんあります。リネージュはシステム上,レベル51からステータスポイントを配分できるようになっています。つまりレベル56では,6ポイントしか配分できないんです。
 すると何が起きるのか。レベルキャップのない通常のワールドだと,多くのプレイヤーは将来もっと高レベルとなったときの,いわば完成形のキャラクターを予想して,ステータスポイントを配分します。例えばレベル70になったときには合計20ポイントを配分できるわけですから,レベル55のときは,このステータスは低くてもいい,あとで上げればいいと考えるわけです。
 しかし特別ワールドでは,最大6ポイントしかありませんから,そうした完成形を実現することは絶対不可能になります。そうなると,最も効果的にポイントを配分するにはどうすればいいのか,自分のプレイスタイルに合ったステータス構成はどんなものなのかを考える必要があります。これによって,従来のリネージュとはまったく違う常識が生まれるでしょう。それを探す楽しみも発生するのではないかと期待しています。

4Gamer:
 なるほど。特別ワールドには,これまであまり注目されなかったコンテンツを再発見する楽しみや,制限のあるなかで効果的なステータス構成を探求する面白さをプレイヤーに提供していくという狙いがあると。
 そういったプレイの浸透は,運営施策で誘導していくのでしょうか。

中村氏:
 プレイヤー自身に見つけ出していただくのが理想です。例えばサービスインから数年間のリネージュは,今と比較すると非常に不親切なゲームでした。キャラクターを作成してゲームを始めると,ヘルプも何もないエリアに放り出されましたし,レベルが上がってもガイド表示などは一切ありませんでした。
 プレイしていく中で,今の自分と照らし合わせて「この狩り場なら大丈夫」「ここは無理」といったことを見出していくほかなかったのですが,それはそれで楽しかったんです。特別ワールドではそういった楽しみを再度提供したいんです。

4Gamer:
 そうなると,特別な運営施策は用意しないのでしょうか。

中村氏:
 通常ワールドに用意しているシステム的なサポートの一部を適用するかもしれませんが,基本的にはプレイヤーの自主性にお任せする方針です。
 運営チームからは,「いつもと違う狩り場に行くことで,思わぬレアアイテムが入手できることがあるかも」みたいな誘導をしていく予定です。

4Gamer:
 実際に,あまり知られていない狩り場でレアアイテムがドロップする可能性はあるんでしょうか。そういうものがないと,なかなか効率の悪い狩り場を使おうというモチベーションにはつながらないんじゃないかと思うのですが。

中村氏:
 例えば2014年7月にリニューアルした「メインランドのダンジョン」は,難度と効率が見合わないので狩り場として人気がないのですが,実はそこにはウィザードだったら喉から手が出るほど欲しくなるような,とんでもないレアアイテムがあるんです。
 ほかにもそういった例はたくさんありますので,ぜひプレイヤーの皆さんで見つけ出していただきたいですね。

4Gamer:
 分かりました。ところでリネージュには,レベル52までのレベリングをサポートするハイパスシステムがありますが,レベル56が上限となる特別ワールドでの扱いはどうなるのでしょう。

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中村氏:
 そういったレベリングサポートは一切適用しない予定です。お話してきたとおり,特別ワールドはプレイヤーにリネージュの魅力を再発見していただくことが目的です。その中には,レベルが上がったときの達成感も含まれます。とくにレベル30くらいからは「やっとレベルが一つ上がった。嬉しい」と感じていただけると思います。また,モンスターの姿になって移動速度などを上げられる「変身」のバリエーションがどんどん増えていくことを実感できるのも,実はレベル50に達するまでなんですね。
 これらを踏まえるとレベリングサポートの性質は,リネージュが持つ本来の魅力を感じていただこうという特別ワールドのコンセプトと相反する部分が出てくるわけです。
 余談ですが,実は今回のアップデートで通常ワールドでもハイパスは終了となり,レベル60までのレベリングをサポートする「シルバーパス」が始まります。

4Gamer:
 そうなんですね。ただ,リネージュのレベリングというと,楽しいというより先に,相当厳しいイメージがあるかと思います。歴史のあるタイトルなので,最近のタイトルと比較すると,とくに。

中村氏:
 確かに苦行とか修行とか表現される方もいらっしゃいます。しかしレベル30〜40台であれば,毎日1レベルずつ上げることも十分にできます。レベル49からは1日2〜3時間のプレイを丸1か月続けてようやくレベルアップ,効率重視でその2〜3倍くらいの速さという感じで大変になりますが,特別ワールドであればレベルキャップまであと少し,あと半年のんびり続ければ達成できるというところですから,けっこう気楽にできるのではないでしょうか。
 これが通常ワールドになると,半年で最高レベルのキャラクターに追いつくなんて,ほぼ考えられませんからね。

4Gamer:
 そうやってレベルキャップに達したプレイヤー向けに,エンドコンテンツも用意しているという話がありましたが,どんな内容なんでしょう。

中村氏:
 いくつか準備していまして,今お話できるのは「魔族の実験室」という高レベル専用の狩り場です。実装は,特別ワールドの設置からしばらく経った頃を予定しています。設置当初は,利用できるキャラクターがいませんからね。
 それ以外のエンドコンテンツに関しては,今後の発表に期待してください。

4Gamer:
 そのほか,特別ワールドに何か特徴はありますか?

中村氏:
 有用なアイテムを得られる「特別ワールドクーポン」をゲームにログインするだけで入手できるようになります。
 リネージュには初心者に向けたエリアがあり,そこでは前衛クラス向けの「ジェネラル」シリーズ装備と,後衛クラス向けの「ビショップ」シリーズ装備が手に入ります。これらの装備は,最大強化してはじめて実用レベルになるという代物なんですが,それに必要な費用が莫大でなかなか強化できないという問題があるんです。つまり,キャラクターのレベルばかりが上がってしまい,装備の強化が追いつかないんですね。

4Gamer:
 ああ,レベリングサポートのあるタイトルでは,起こりがちな問題ですね。

中村氏:
 そこで特別ワールドでは,ログイン時に1日1回,装備の強化スクロールと交換できるクーポンを配布します。これで入手できる強化スクロールは,トレード不可の特殊なものです。
 この施策によって,キャラクターのレベルと装備の強化がシンクロし,プレイヤーが初心者と呼ばれる段階を卒業するタイミングで,きちんと実用に耐えうる装備がそろっている状態になり,そのあとのプレイもスムーズに進められるというわけです。

4Gamer:
 なるほど。

中村氏:
 もちろん,このクーポンは初心者卒業後も入手できますので,ほかに手に入れたアイテムを強化できます。例えば狩り場によっては,特定の属性を持った武器のほうが有利だったりしますよね。これまでだと強化スクロールは資産の一つでしたから,安易に使わずに1種類の武器で頑張るプレイヤーも多かったのですが,特別ワールドでは毎日ログインしていればどんどん強化スクロールが手に入ります。そうなると,さまざまな武器を強化して狩り場によって使い分けられるようになりますし,また素材さえあればどんどん強化できるわけですから,オーバーエンチャント失敗による資産消失のリスクも軽減されます。

4Gamer:
 つまり,ここでも従来のリネージュとは異なる楽しみ方ができると。

中村氏:
 そうですね。リネージュのアイテム面における常識を覆したと言えます。
 まとめると,特別ワールドはリネージュを隅から隅まで味わい尽くすことができる場所」として提供します。例えば10年前のリネージュだったら,今だと非効率的とされるパーティプレイを楽しむプレイヤーもいれば,ログインしても狩りに行かず,ずっとチャットしているプレイヤーもいらっしゃいました。中には空き家のオブジェクトを利用して,ホストクラブを開いていたプレイヤーもいらっしゃいましたね。
 経験値もゲーム内通貨も手に入らない,でも楽しい体験ができる。それは「リネージュ“を”遊ぶ」と言うよりも,「リネージュ“で”遊ぶ」と表現したほうがふさわしいような光景です。それをリネージュが13年目を迎えた今,あらためて味わっていただけたらと。
 また,そうやってさまざまなプレイしていただく中で,通常ワールドに伝播するような面白い遊び方が生まれることにも期待しています。


7月には日本独自コンテンツ「詩魂の塔」を実装

「日ノ本」の続きは2016年初頭から


4Gamer:
 それでは,今後の展開についても教えてください。まず,日本独自アップデートとして展開している「日ノ本」の進捗はいかがでしょう。

中村氏:
 私達としても,非常に心苦しく思っています。当初の予定だと2014年12月に続きを実装する予定だったのですが……。

4Gamer:
 遅れている理由は何でしょう?

中村氏:
 これは以前のインタビューでもお話しているのですが,日本のリネージュのアップデートは,韓国よりも最大で1年半以上遅れていたんです。そのため,日本独自アップデートの企画開発よりも,その差を埋めることを優先しようという判断をしました。そのおかげで,今では韓国との差が1年くらいまで縮まっています。ただ,韓国でも継続して大型アップデートを実施していますから,すぐ日ノ本に着手できるかというと,なかなか難しいんです。
 また,実は日ノ本のコンテンツデザインをしているのは私自身なんですよ。開発チームに依頼すれば全部やってもらえるとは思うのですが,そうすると日本のプレイヤーが求めるものとは,少し違ったセンスの仕上がりになってしまうんですよね。

4Gamer:
 率直に言って,日ノ本の次期アップデートはいつ頃になりそうですか。

中村氏:
 今のところ,2016年初頭を目標にしています。大変申し訳ないのですが,もう少しだけお待ちいただければと。その分,ボイス付きのボスなど,よりクオリティの高いものにしたいと考えていますので。

4Gamer:
 分かりました。それでは,そのほか今後の展開でお話いただけることはありますか。

中村氏:
 日ノ本に時間が掛かるといった直後で何なのですが,2015年7月実装予定で日本独自コンテンツ「詩魂の塔」を用意しています。これは韓国の開発チームが手がけている,ソロ専用のインスタンスダンジョンで,「コンシューマゲームのような楽しさを提供する」というコンセプトになっているとのことです。
 私個人は,リネージュが古いタイトルであることから,あまり拡張の余地はないんじゃないかと考えていたのですが,実際にはもっといろんなゲーム表現ができる設計になっているとのことです。このコンテンツも,そういった新しい表現の一つということですから,ご期待ください。
 また開発チーム主導のコンテンツとはいっても,バランスや報酬の面では必ず日本の運営チームからの意見が反映されますし,開発チームも非常に協力的ですのでご安心ください。

4Gamer:
 なるほど。

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中村氏:
 そのあとも,韓国で実装されたコンテンツは,調整を施したうえで日本でも実装していきます。今お話できる範囲ですと,高レベル向けコンテンツ「傲慢の塔」やハイネエリアのリニューアルを予定しています。
 あとは,ウォリアーの先行体験会で発表して非常に反響の大きかった,VIPシステム限定の変身も,実装に向けて準備を進めています。これは変身の中でも今までになかったフリフリのドレス姿の女の子で,パンチとキックで攻撃するんですが,開発チームもノリノリで頼んでいないのにウサ耳風にしてくれたり,肩に魔法生物らしきものを乗せてくれたりしているんです。「また前衛?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが,そこもどうにかできないかと検討しています。

4Gamer:
 それでは最後に,あらためて今後のリネージュの展開に向けた意気込みをお願いします。

中村氏:
 ウォリアー実装,そして特別ワールド設置により,プレイヤーに新しいリネージュをお見せできるかと思います。「そろそろサービス終了じゃないか」と言われ続けて早13年,また新しい一歩を踏み出すことができましたので,今後も末永くリネージュをよろしくお願いします。
 プレイヤーの中には,お子さんと一緒に2世代でリネージュを楽しんでいる方もいらっしゃいますので,今後は3世代で楽しんでいただけるタイトルを目指して頑張っていきます。

4Gamer:
 ありがとうございました。

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