「E3 2002」，「ECTS」と，徐々に完成していく様子をお伝えしてきた，エレクトロニック・アーツ・スクウェア（以下，EASq）が渾身の力を込めて放つ，箱庭ゲームの祖「シムシティ」シリーズ最新作「シムシティ 4」（過去の記事は，特設ページの「こちら」から）。メダル オブ オナーやバトルフィールド1942など，スマッシュヒットを飛ばし続ける同社だが，やはり本年度の目玉は「シムシティ 4」だろう。本日，米国での発売日から遅れること2日，2003年1月16日に日本語版の発売が予定されている本作の特別記者発表会が開催されたので，その模様をお伝えしよう。

　……と思ったが，初お目見えから随分時間が経っているだけあって，情報を追っている人や箱庭ファンなら，"4"の全貌はこれまででほぼ把握できているハズ。ここでは，本日のデモンストレーションの中心となった「神のモード」，「マイシムモード」についてお届けするとしよう。

■「神のモード」
　いわゆる"神の視点"で，都市のベースとなる地形の設計や，カミナリや火山などの天変地異をコントロールするモード（会場では，"天地創造モード"とも呼ばれていた）。E3 2002のムービーなどを見た人にはすでにお馴染み（？）かもしれないが，オブジェクトが一切ない原始のような海から，ポピュラスのようにモコモコと地形を型取っていく"あの"シーンも改めて見られた。ある意味"4"を象徴するシーンともいえるだろうが，これが何回見ても"楽しそう"なのだ（まるで，高性能な"お絵かきツール"で絵を描いていくような感じ）。
　また，アップダウンの激しい複雑な地形を作ったとしても，今作ではそれを十分に生かし切れる。というのも，今作では"斜面"の土地にも建造物を建てることが可能になっているのだ。お好みならば，なだらかな斜面の上に建造物が立ち並ぶサンフランシスコのような都市も建造できる。凝りだしたらキリがない都市のデザインだけに，その恩恵は計り知れない。

■「マイシムモード」
　こちらは，プレイヤーが運営する都市の状況を一市民の視点でチェックできるモードだ。マイシムとしてターゲットされた市民からは，"近くに消防署が欲しい"などといった差し迫った要求を聞くことができる。まるで"クエスト"のような形で市民の要求をクリアしていけるわけ。
　さらにさらに，このマイシムモードには面白い仕掛けがある。なんと同社からリリースされている「シムピープル」において自分が育てたキャラクターをインポートできちゃうのだ。聞くところによると，インポートしたキャラクターは血液型や星座などのパラメータを引き継ぎ，シムシティに取り込まれた時点で自動的に職業が割り当てられるとのこと。職業が決まると，彼らの通勤シーンまでもカメラで追うことができる。また，つい先日リリースされた「シムピープル ペット＆ガーデニング！ データセット」を利用すれば，ネコや犬なども登場させられるようだ。フル3Dでコミカルなシムの様子が眺められる今作だけに，かなりウレシイ演出といえるだろう。

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　部分的な情報になってしまったが，いかがだっただろうか。「シムシティ 4」は基本的に"シナリオモード"を搭載していないらしく，サンフランシスコやケンジントンなどの実在する都市を舞台に，ありとあらゆるシチュエーションで市長の手腕を問う，というタイプのゲームに仕上がっているようだ。また，"ランドマークタワー"や"東京タワー"などの特殊な建造物は，オンラインでダウンロード＆追加する方式を採る模様だ。

　マスターアップ寸前と思われる今日のデモを見る限り，大作の名に恥じないデキに仕上がっているのは間違いない。年末は，大作ラッシュでプレイヤーも忙しい（？）かもしれないけど，箱庭ファンならやはりハズせないタイトルになりそうだ。（Gueed）

　後ほど，本日入手したムービーやScreenshotsもUp予定なので，お楽しみに！