本日（2002年10月21日），東京の恵比寿ガーデンプレイス内のウェスティンホテルにて，ゲーム「ハリー・ポッターと秘密の部屋」の発表会が行われた。PC版のみでなく各コンシューマ機版との共同の発表会だったため，100名以上もの報道陣が集まる大規模なものとなった。
　以前「ここ」で紹介した「F1 2002」の発表会では司会が本職のアナウンサー，ゲストにF1ドライバーの佐藤琢磨選手が来るという豪華なものだったが，今回も負けていない。司会進行はハーマイオニーの声を担当した深見梨加さんと同じくロン役の渕崎ゆり子さんだし，さらにやはり重要人物の声優を担当した俳優のえなりかずきさん（トム・リドル役），女優の石田未来さん（ジニー・ウィーズリー役）がゲストで登場したのだ。

　発表会は，お約束のエレクトロニック・アーツ・スクウェア代表取締役社長の山本民生氏と同社バイスプレジデント パブリッシング事業部長の高橋雅美氏による挨拶から始まったのだが，割愛。さっそく本作の最新情報から紹介しよう。

　本作のストーリーは，映画と同じく原作小説に忠実のようだ。
　魔法学校ホグワーツの2年生となったハリーは，妖精のドビーから「ホグワーツに戻れば災難が降りかかるであろう」と忠告される。そしてその予言通り，学校で次々と不思議な事件が発生し……。再びハリーを始め，ロンやハーマイオニー，そしてライバルのドラコ達を巻き込んでの大騒動が起きるのだった。
　本作は全体としてはアドベンチャーゲームといえるかもしれないが，原作からしてゲームの要素がいっぱい詰まっているだけに，たくさんのアクションゲームの集合体といった感じに仕上がっている。例えばウィーズリー家の庭での"庭小人駆除"，ロックハート教授の"決闘クラブ"，そしてお馴染みの，ホグワーツの伝統あるスポーツ"クィディッチ"もミニゲームとして登場する。そのほか原作でお馴染みのダイアゴン横町，禁じられた森，そしてもちろんホグワーツなどを舞台に，さまざまなゲームを楽しめるようだ。またPC版のみの特徴としては，高解像度で楽しめるのは当然として，コンシューマ版より謎解きの要素を強調しているとのことだった。

　本作の発売日は，日本での映画の公開に合わせた2002年11月23日。映画と同時進行で制作されたとのことで，当然開発者達はまだ見ぬ映画のシーンを想像しながらの作業が多かったようだが，それでも映画そっくりのシーンがふんだんに用意されている。これは，従来の映画を元にしたゲームのように"名前だけ借りた"ものではなく，映画チームとゲームチームがパートナーシップを組んで初めて実現したものだろう。

　さて発表会に話を戻すと，映画の予告編，ゲームの紹介ムービーに続き，ゲストの二人によるトークが行われた。
　簡単に二人のコメントを抜粋すると，
Q：二人はゲームで遊びますか？
石田：私は遊びます。
えなり：僕も……ゴルフのゲームは（笑）

Q：実際にゲームの仕事をやってみてどう？
えなり：（ゲームは）ストーリーが決まっているけど，決まってない。だから緊張したけど，面白かった。
石田：アテレコは初めてですごく緊張しました。とくにカタカナが難しかったんですが，面白かったです。

Q：えなりさんは普段と違うキャラクターの役で大変だったのでは？
えなり：性格が途中でガラッと変わる役で大変でしたが，声はどう変えたってえなりかずきなんで（笑）　その分がんばりました。映画なりゲームなりを見ていただければ分かると思いますが，まぁ大丈夫かと。

Q：未来さんは「さくら」でえなりさんの弟と競演していましたね。えなりさんはどうですか？
石田：最初お会いしたとき，「弟がお世話になりました」と挨拶されて，すごくしっかりした人だと思いました。
えなり：弟が家で未来ちゃん未来ちゃんと言ってるんですよ。……きっと好きなんじゃないかと（笑）

　このあと二人による生アテレコ――といっても当然本番に使うものではなく，取材陣へのサービスだが――があり，殺到したカメラマンのためにスクリーンに映し出されるセリフが見えないなんて一幕もあったが，二人ともまったく気にせずスラスラとセリフを読み上げていたのが印象的だった。
　そして質疑応答，写真撮影と進んで発表会は無事終了。ちなみに質疑応答では，ゲストの二人ともハリー・ポッターと秘密の部屋の原作を読んでいないことが判明。続けて石田の「私は前作も読んでません」という大胆発言に会場が沸くと，えなりが芸能界の先輩らしく「あとでゲームを面白くプレイするために，あえて読んでないんですよ」とフォローしていたのが印象的だった。

　ハリー・ポッターと秘密の部屋は，6980円。ただしコンシューマ版は各プラットフォームごとに価格が違うので，ご注意を（まぁ普通PC版を買えばほかはいらないと思うが，ゲームボーイアドバンス版もあるし）。（Iwahama）

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