「Diablo III」の新システムは本当だった。Blizzard Entertainmentが，冒険のお供を連れて歩けるFollower Systemの詳細を公開

　アメリカ時間の2011年5月13日，YouTubeに突然ムービーがアップされたことから話題になった「Diablo III」（PC/Mac）のFollower Systemが事実であることが判明した（関連記事）。Blizzard Entertainmentは，北米時間の先週土曜日にDiablo IIIの公式サイトをアップデートし，このシステムについての情報や画像を公開したのだ。

「Diablo III」公式サイト

公式サイト内，「Follower system」紹介ページ

　この“フォロワー”と呼ばれるNPCは，プレイヤーが旅のお供として連れ回ることができるオプションの1つで，ゲーム世界“サンクチュアリ”での冒険中に出会い，仲間にすることができる。
　登場するのは，驚くようなパワーを内に秘めたEnchantressクラスのEirena，騎士道精神旺盛なTemplarのKormac，そして街などですぐにもめ事を起こしてしまうScoundrelのLyndonの3人で，自分のキャラクタークラスとの相性を考えつつ，ここから1人を選んで旅を共にすることができるようだ。キャラクタークラスの中では，Scoundrelというのが分かりにくいが，英語で「チンピラ」や「悪党」といった意味であり，ScoundrelのLyndonはクロスボウによる長距離攻撃を得意とした，Rogueに近いキャラクターだ。


　同じようなシステムは前作「Diablo II」にもあり，ScoutやBarbarianなどのマーセナリーを雇えたが，どれも無機質でいかにもNPCといったキャラクターだった。Diablo IIIのフォロワーシステムは，それぞれにパーソナリティやストーリー，そしてセリフが用意されているという点で，前作とは大きく異なる。
　ゲームデザイン面からいえば，シングルプレイでCo-op的な戦いを楽しめるようにするためのアイデアで，必ずしもフォロワーを仲間にする必要もないし，仲間にしたからといってゲームの進行が楽になることもなさそうだ。どちらかといえば，Diabloの世界をより生き生きとしたものに見せることを狙っているのだろう。


　フォロワーのキャラクターカスタマイズも可能で，武器や防具に加え，リングやアミュレットなどを装備できるほか，12種類のスキルも用意されている。どのような武器を装着するか，どのスキルを選ぶかで，プレイの雰囲気も変わってくるはずで，リプレイバリューもぐんと上がるだろう。


　いつものように，Blizzard Entertainmentは2011年6月7日からロサンゼルスで開催されるElectronic Entertainment Expoには出展しないようで，新情報がしばらく期待できないのが残念だ。おそらく，8月にドイツで開催されるGamescomから，10月にアナハイムで行われるBlizzConまでに，「2011年第3四半期に実施する予定」とされたβテスト（関連記事）に関する情報が明らかになっているだろう。
　順調にいけば年内発売もあり得るだろうが，なにせBlizzardは昔から発売日をあまりアテにできないメーカーだし，Activisionのビッグタイトル「Call of Duty: Modern Warfare 3」が2011年末に控えているしで，激戦が予想される年内商戦に急いで照準を合わせる必要はないだろう。かなりの情報がすでに公開されているものの，今回のFollower Systemのように，隠しネタもまだまだ残っているようで，発売がますます楽しみになる。