インタビュー
「真・女神転生IMAGINE」7周年記念インタビュー。記念イベントの概要やBGMの制作秘話,そして10周年に向けた展望を新川はるか氏らに聞いた
IMAGINEの今後の展望や,7周年記念キャンペーンの概要などについて,同タイトルのプロデューサーを務めるケイブの新川はるか氏と,サウンド担当の松本大輔氏に聞いた。
新川はるか氏 |
松本大輔氏 |
なお今回も,この記事を見て「真・女神転生IMAGINE」に興味を持った人のために,お得なアバターがもらえる4Gamer専用新規登録ページを用意してもらった。2014年4月4日〜4月13日の期間中に,以下のリンク先から新規登録を行えば,アバターを入手するための引換券アイテムが得られる。以下の概要を確認してぜひ利用してほしい。
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対象期間:2014年4月4日〜2014年4月13日
プレゼントアイテム:「統制の衣引換券(4Gamer)」
◆基本性能◆
物理防御+8
経験値獲得量+30%
エキスパート獲得量+30%
Lv:〜79(使用制限)
魔装/魂合/トレード/バザー:不可
※リンク先のページより新規登録を行ってください。途中でページを閉じてしまった場合,キャンペーン対象外となります
※「統制の衣引換券(4Gamer)」を使用すると,男女どちらかのアバター衣装と交換できます
※アイテムは2014年4月15日定期メンテナンス時にポストへ配布予定(1IDにつき1個の配布)
問い合わせ先:
http://www.megatenonline.com/faq/index.html
7周年記念の悪魔は
「マザーハーロット」「フロストエース」!
IMAGINEの7周年記念イベントは,4月1日からスタートし,5月の大型連休までさまざまな企画が展開される。その目玉となる悪魔は,「マザーハーロット」と「フロストエース」で,この2体が登場するイベントは,これまでプレイヤーが何を喜ぶかを念頭に置きながら検討してきた企画の,集大成的な仕上がりになっているという。
マザーハーロット |
ただ,倒したら仲魔になるという方式だとコアプレイヤーのみに向けた内容になってしまいます。そのため,途中でギブアップすると,報酬と交換できるアイテムを入手できるようにもなっています。つまり,どうしてもこれ以上の悪魔は倒せないといった方は,行けるところまで行っていただいて,報酬交換用アイテムをもらって帰るということもできます。頑張れば頑張っただけ,しっかりと報酬が得られるようにしています。
それと報酬の中には「ストラディバリ」や「死神の鐘」「天使のラッパ」などのいわゆる『魔人武器』を用意しました。ぜひ入手していただきたい逸品です。
そのほか,ムービーや音楽も相当凝った内容になっています。一連のストーリーを見るだけでも楽しめると思いますので,期間限定のイベントではありますが,ぜひプレイしていただきたいです。」(新川氏)
このイベントには,「フロストエース」も登場するのだが,そのパートのBGMには,新川氏と松本氏が遊び心を発揮しているそうで,イベントの見どころの一つとなっている。
フロストエース |
フロストエース以外の曲は非常に真面目というか,ダークな仕上がりで,いかにも『真・女神転生』という感じに仕上げていますので,そちらもぜひ聴いてみてください」(松本氏)
「真面目なスタッフには悪ふざけとも言われましたけれども(笑)最近,仕事中に7周年イベントを含めたIMAGINEのマイリストBGMを延々と聴いているのですが,フロストエースの曲になると『そろそろ休憩するか』と思うことがしばしば……最初,ゲラゲラ笑いながら聴いていましたから,そんな曲が流れてきたときには仕事する気がなくなるというか(笑)」(新川氏)
4月15日および30日に,7周年イベントに関連したアップデートが実施される予定になっているが,とくに4月15日には,アイドルユニット「仮面女子(アリス番×スチームガールズ)」のメンバー3名が歌うIMAGINEのイメージソングである「ハル・メギド」が公開となる。2013年10月より行なわれていたこのタイアップで生まれた2曲の楽曲「天地-AMATSUCHI-」「ハル・メギド(仮面女子全員参加版)」は,ゲーム内で行われた「ジャッジメントバトル改」において,松本氏が作った曲がモチーフとなっているそうだ。
評価の高い
「真・女神転生IMAGINE」サウンドのポイントとは
楽曲の話になったところでサウンド関連の話を掘り下げていきたい。真・女神転生IMAGINEは,BGMが優れていることでも評価されているタイトルだ。そのキーパーソンとなっているのが,今回インタビューに同席した松本氏である。松本氏は,もともとケイブでアーケードゲームや携帯アプリなどの音楽を手がけてきた人物で,2012年から正式にIMAGINEのBGMやSE,ボイスの調整などサウンド全般を担当するようになった。この2年間の「真・女神転生」シリーズのアレンジBGMや,イベント用のオリジナル楽曲などは,ほぼすべて松本氏の手によるものだ。今回はせっかくなので,松本氏にIMAGINEサウンド構築のポイントなどを聞いてみた。
そこでアレンジにあたっては,電子楽器を入れたり,ループを入れたりというように,生楽器を使った楽曲であっても,聴いた人が異質な感じを覚えるような要素を加えて,『真・女神転生』らしさを出しています。あとは可能なら,バトル曲は基本的にロックテイストにアレンジしていますね」(松本氏)
具体的な手法として松本氏は,楽曲の前半に原曲のメロディを打ちだし,後半で遊びを入れるというような形でアレンジを行っている。たとえば2013年には,この手法で通常戦闘のバトル曲に2度目のアレンジを施したとのこと。しかし一部の戦闘では,後半の部分をきちんと確認できるほどのバトルになることはそうそうないだろうと,松本氏と新川氏は苦笑していた。
「それ以外でも,たとえばイベントなどでムービーからバトルにつながるというケースでは,2周目以降だとムービーをスキップすることが考えられますよね。そのとき,ゆったりした前奏の曲では,もうバトルが始まっているのに,曲のテンポが遅いということになりかねません。ですから松本は,常に実際のプレイを想定しながら曲を作ってくれています」(新川氏)
またIMAGINEオリジナルの楽曲を作るときにも,「真・女神転生」ファンを意識したプレッシャーがあると松本氏。「真・女神転生」の世界観を再現するため,シリーズのサウンドトラックを参考にしながら,頭を悩ませているという。
その一方では,バトル中のボスの変身に合わせて,それぞれのフェーズごとに曲を用意し,通して聴くと3部構成の楽曲になるというようなチャレンジも忘れない。その一つの完成形が,2013年に実施した「メインエピソード」の後日談を描くクエスト「side.b」のBGMである。
「あのBGMは,メインエピソードにおけるセトとのラストバトルの曲をアレンジしたものです。もともと私自身が前半後半の2部構成でアレンジした曲なのですが,一度,自分の中でイメージが固まってしまったものを,もう一度アレンジするというのは,結構大変でしたね。そこで1戦目では,原曲を作った当時は簡単にできなかったループを組み込んだりすることで違いを出してみました。さらに2戦目では全然違う重い曲に,3戦目でアップテンポな感じというようにしつつ,どの曲でも原曲のフレーズをモチーフにするというアレンジを施し,全体を通して一つの楽曲として聴けるように仕上げました」(松本氏)
今回は,松本氏の手がける音楽の話だけになってしまったが,新川氏によれば,IMAGINEチームでは,スタッフ全員が自身のパートに多大な熱量を注いでいるとのことだ。例えば3Dモデルのデザイナーは,悪魔の原作者である金子一馬氏の原画と設定を忠実に再現するべく,日夜奮闘しており,難しい注文があるほど燃えているという。ところで,以前のインタビューでも言及されていた“ご立派様”こと「マーラ」の実装はどうなっているかというと……。
「確かマーラは,シリーズ全体を通して,過去1回か2回しか3Dモデル化されていないと記憶しています。あのときよりもムチャムチャ動いていますよ。ビクンビクンして『これ,大丈夫かな?』と心配になるほど(笑)。もう最終チェックに入っていますから,はやく皆さんにお届けしたいですね」(新川氏)
と,このように語る新川氏からは「凄くいい出来だ」とユーザーを唸らせる3Dモデルになるとの言葉もあったので,期待したい。そして新川氏によれば,今後は「デイビット」「ブラックマリア」「フォルトゥナ」といった,コアなファンからの注目度が高い悪魔の実装を予定しているそうだ。いずれも,入手難度は低く設定し,むしろ入手後に育成やバトルを楽しみたくなるような提供方法を検討しているという。
5月以降のスケジュールは……?
アップデートの内容は新しい悪魔の実装ばかりではない。5月13日には,新たなコラボレーションイベントも始動。このインタビューのタイミングでは,まだ詳細を公開できないとのことだが,新川氏いわく「臨・兵・闘……のアレ」「あと鬼とか日本刀とか……」だとか。
続いて5月27日には,プレイヤーキャラクターが修得するスキルにおけるバランス調整が行われるとのこと。詳細の告知は5月に行うとのことだが,全般的に上方修正になっているということだ。2013年に多種のバランス調整が行われてきた中で,どれもユーザーには好評であったというから,こちらも期待したい。
さらに,6月以降は「憑依システム(仮)」が新たに導入される。これは複数の悪魔を同時に育てることによって,プレイヤーキャラクターの能力を上積みできるようになるのだとか。育てた仲魔をシステムにセットすることで発動するこの能力は,セットした仲魔が強ければ強いほど,またセットできる仲魔が複数いればいるほど,プレイヤーキャラクターが優位に戦えることを目的としている。
好きな仲魔を育てるメリットをどんどん増やしていきたいなというところが,このシステムを作ろうとしたきっかけなんです。ただそれだけではなく,いわゆるサマナー職と,非サマナー職との戦闘力といいますか,これの偏りを是正し,可能な限りプレイスタイルにあったバトルバランスの均衡化も含めています」(新川氏)
10周年に向けて
今の「真・女神転生IMAGINE」の枠を越えるチャレンジを
この7周年以降の展開として,新川氏はPC版MMORPG真・女神転生IMAGINEの枠を越えた取り組みにチャレンジしていきたいと展望を語る。その一つがスマートフォンアプリ版IMAGINEの構想だ。実現できるとすれば,モバイル端末の手軽さを生かし,人と人とのつながりや,全国に設置されたポイントに出向くと,その地にちなんだ悪魔が入手できるといった要素を重視した内容にしたいとのこと。ただしIMAGINE本体が,スマホが登場する前に設計されたゲームであるため,実現には乗り越えなければならないハードルが多々あるという。
またその一方では,真・女神転生IMAGINE本体を従来路線に留まらず,これまでとは異なるベクトルにも拡張するべく,後継者育成にも力を入れていると新川氏は語っていた。
自分も長い間このプロジェクトに携わってきて,自分の中にあるIMAGINEが相当固まってしまっている自覚もあります。だから,新しい視点を持って,僕とは違う楽しみ方を提供できるスタッフにどんどん業務をスライドしていくつもりです。いや,もう既にスライドしまくっているんですけども(笑)」(新川氏)
最後に,7周年を迎えたIMAGINEの今後の展開に向けて,新川氏に語ってもらった意気込みを掲載して,本インタビューの締めとしよう。
2013年のハロウィンイベントで実装したスキルの調整不足でご迷惑をおかけしたこともありましたが,ぜひこの7周年のタイミングで,ゲーム内をプレイし,真・女神転生IMAGINEの楽しさを確認していただきたいという思いです。
今後の方針としては,プレイヤーの皆さんが積み重ねてきたものを,資産として上積みしたり,あるいはパワーアップしたりすることで,次のステージに生かせるような展開を計画しています。
もちろんストーリーや世界観は『真・女神転生』らしさを損なわないテイストで続けていきます。今回のフロストエースのような遊びを入れることもありますが,それでもベースには『真・女神転生』があると感じていただける,そんなコンテンツであり続けるよう努力し続けますので,ぜひお暇なときはログインして,真・女神転生の世界をオンラインで体験してみてください」(新川氏)
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