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印刷2008/04/15 17:57

連載

Soul of the Ultimate Nation エレメンタリスティックな午後
第1回:「SUN」の魅力を駆け足で把握したい貴方へ

 

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 韓国Webzenが開発し,ゲームオンが日本国内でサービスを行う,オンラインRPG「Soul of the Ultimate Nation」(以下,SUN)。日本円で総制作費12億円以上を投じて作られ,これまで韓国,中国,台湾,そして日本の順に展開してきている大作タイトルだ。
 日本では3月24日から,事実上のOBTに相当するオープンサービスが行われているが,その開始から2週間で同時接続者数1万人を記録。また,4Gamerの「注目タイトルランキング」では長らくダントツの首位を突っ走っており,少なくとも,国内のPCオンラインゲーム市場における,この春最大の注目作といってよいだろう。

 パッと見ド派手なグラフィックスや,美男美女が勢ぞろいしたキャラクター達が印象に残りやすい本作だが,果たしてSUNはどういうゲームなのか。オンラインRPGとしてどのような特徴を持ち,どのような面白さが秘められているのか。これから本連載を通じて,そんなSUNの魅力をお伝えしていきたい。
 第1回はSUNの大まかな特徴を紹介しつつ,それぞれについて簡単に解説していく。次回以降は各要素をより掘り下げていくが,とりあえず第1回だけで,SUNのセールスポイントを知り,ちょっと遊んでみるくらいのところまではいってみよう。

 

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まずはなんといってもグラフィックスを楽しみたい そんな「SUN」のゲーム内容をかいつまんで紹介

 

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異論はあるかもしれないが,SUNの最大の魅力はグラフィックス! と言い切ってしまおう。実際に見ると凄いんだからもう!

 基本的にゲームの紹介というのは,ストーリー設定やシステムから入るのが常だが,本作に限ってはそうはいかない。本作の最大の魅力はなんといっても,そのグラフィックスなのである。なかでも人物の描画,とくに4種類のクラスそれぞれのグラフィックスは大迫力で,見ているだけでドッキドキする。
 そしてまた,これでもかというくらいの拡大表示に対応しているのも嬉しい。拡大しても絵が粗くならないのも嬉しい。筋骨隆々のバーサーカーや,肌も露なエレメンタリストらが戦う姿を存分に眺めて楽しむというのが,本作の正しい楽しみ方である。……というコンセプトのもと,本連載を進めていきたい。

 

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ゲーム内は陰鬱なダークファンタジーから明るい大自然まで幅広い。銃器が出てくるなど世界観はヒネリを利かせている

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オンラインRPGで,ここまでキャラクターを拡大表示できるタイトルは少ないかも。思わずこの状態で戦ってみたくなるようなタイトルだ

 

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マップを開くと「?」マークが記されている。こういった場所を追っていけば,クエストは自然と進展していく

 それではSUNの基本的なゲームシステムをざっくりと見ていこう。キャラクターの操作は,マウスクリックあるいはキーボードによるWASD式のどちらでも可能だ。そして12個のスロットに登録したスキルなどを繰り出して戦っていく。このあたりはオーソドックスなMMORPGから外れていないが,例えば敵をターゲットする方法が複数あって,連続した素早いターゲッティングが可能だったり,同一アカウント内のキャラクター間で共有倉庫を使えたりと,細かなところでプレイヤーへの配慮が感じられる。過去にMMORPGを何本か経験している人なら,プレイ中に感心することが多いかもしれない。

 一度攻撃を行った敵には,その後も自動的に攻撃が継続されるが,各行動におけるモーションのスピードは全体的に速い。そのためSUNでは,簡単な操作でテンポの良い戦闘を実現している。割と適当にスキルボタンをバシバシ叩いているだけでも,キャラクター描画に迫力があるおかげで,しっかりと“魅せて”くれるのはいいものだ。
 もっとも,使用時にシビアなタイミングを求められるスキルなどは少なく,プレイヤーテクニックが必要なケースはそれほどない。戦闘で重要なのは,事前のステータスポイントの割り振りや装備などといった部分だ。どちらかというと,SUNの戦闘システムはコアゲーマーよりも,初〜中級者に向けて強くアピールするものとみていいだろう。

 

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非戦闘時は,体力などが早いスピードで回復していく。ポーションをがぶ飲みするようなゲームではないのでご安心を

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画面左下のスロットでは1列あたり12個のスキルやアクションを登録でき,これが何列もある。まあ一般的なMMORPGタイプ

 

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SUNのモーションはとにかくスピード感がある。初心者のプレイヤーでも,簡単操作で爽快感を味わえるのが魅力だ

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長時間プレイしていると,何体ものキャラクターを作成したくなってくる。こういったとき,共有倉庫があるのはとても助かる

 

 

MO/MMOのどちらも選択可能「バトルゾーン」は従来のMOゾーンにはない魅力が

 

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「バトルゾーン」のお手軽さは一度知ったら病み付きになるかも。インスタンスエリアの魅力を手軽に味わえるシステムだ

 昨今のオンラインRPGは,大きく分けてMMOタイプとMOタイプの2種類ある。両者について簡単に説明すると,MMOタイプ(1ゲームに数百人〜数千人規模のプレイヤーが参加)では広大な世界で見知らぬ人々と接する面白さがあり,一方のMOタイプ(1ゲームに数人〜数十人規模のプレイヤーが参加)では,参加人数が制限されているため快適なプレイが保障される。
 大半のオンラインRPGがMMO/MOのどちらか片方に特化した作りだが,SUNには「MMO」「MO」どちらの冒険も用意されている。

 なかでもSUNの大きな特徴となっているのが,「バトルゾーン」と呼ばれるMOシステムである。バトルゾーンとは,ストーリー仕立てのミッションや,PvPなど,それぞれの目的に応じてプレイヤーが作るインスタンスエリアで,各拠点エリアに受付NPCが何人かいる。

 

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各拠点エリアにバトルゾーンの受付NPCがいて,話しかけるだけで移動できる。エリア移動の面倒な手間はかからない

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バトルゾーンで待機していると,メンバーが続々とやってくる。彼等とは初対面だが,同じ目的の仲間なので意気投合しやすい

 

 バトルゾーンで一度のプレイに要する時間は30分前後。道中にはモンスターがわんさかと待ち受けており,これを10人までのプレイヤー(5〜7人くらいが多いかな)が力を合わせ,ものすごい勢いで突破していく。行く手を阻む問題を解決するイベントがあったり,要所では強力なボスが立ち塞がっていたりもする。無事にクリアするとボーナスアイテムなどが得られ,また倒すモンスターの数が半端じゃなく多いため,レベルもグングン上がっていく。フィールドでのんびり狩りをするのとは,まったく違ったゲーム感覚である。

 

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ひとたびバトルゾーンが開始されると,ノンストップで戦い続けることに。その分,経験値などの報酬もがっぽり獲得できる

 プライベートエリア自体は珍しくないシステムだが,SUNのバトルゾーンは,ほかのMMORPGのそれとは雰囲気が少々異なる。とにかくSUNは戦闘がさほどシビアではなく,参加するキャラクターのレベル差が結構あっても極端な経験値カットがないので,本当に誰でも気軽にバトルゾーンへの参加/作成が行えるのだ。とにかくルームをガンガン作成して誰でもいいからメンバーを募り,みんなでガンガン1周して,終わったらまたすぐルームを作成して……という雰囲気だ。開放的で,勢いがあり,ギスギスした感じが全然しないので,人見知りで友達がいない人にもSUNはオススメなのだ。

 バトルゾーンの存在感が突出しているので隠れてしまいがちだが,広大なエリアを舞台としたクエストや,レアポップのモンスターを追い求めたりといった,MMO的な遊び方もSUNにはたくさん用意されている。

 

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もちろん,MMO形式のフィールドエリアでの冒険もたっぷりと用意されている。そのときの気分に応じて,MO/MMOを選べるのが良い

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途中には謎解きがあったり,ボスが立ちふさがったりとメリハリが利いた展開。メンバーと力をあわせて戦い抜こう

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ラスボスを倒してバトルゾーンを無事にクリア! 武具などの特別なアイテムを得られるので,また次も挑戦したくなってしまう

 

 

クラスは現在4種類 育成時はボーナスポイントの割り振りが悩ましい

 

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現在選べるクラスは4種類。顔や髪型の違いは,頭の防具を身に着けると遠目に分かりにくくなってしまうのがやや残念

 SUNに登場するクラスは,現在は「バーサーカー」「ドラゴンナイト」「エレメンタリスト」「ヴァルキリー」の4種類。各クラスの役割を大まかにいうと,「タンク」「近接アタッカー」「キャスター/ヒーラー」「遠隔系アタッカー」といったところだ。

 クラスと性別は完全に固定されており,バーサーカーとドラゴンナイトは男性で,エレメンタリストとヴァルキリーは女性となっている。また,各髪型/フェイスタイプ/身長はそれぞれ5種類(段階)が用意されているが,体つきなどは固定だ。
 SUNはキャラクターの個々の出来栄えが素晴らしいだけに,作成時のバリエーションが少ないのがちょっと残念。例えばバトルゾーンに参加すると,メンバーの全員がほぼ同じ容姿のエレメンタリストという構成になることもある(まぁ自分もその中の一人なので大きなことは言えないが)。

 それぞれのクラスは二つのスキル系列が用意されている。例えばバーサーカーの場合は,防御関連の「ディフェンダー」と,攻撃関連の「バーサーク」とに分かれている。そしてSUNでは,一般的なスキルポイントとは別に“ボーナスポイント”という概念があり,これがキャラクターの育成を奥深くさせているのだ。
 まずボーナスポイントから説明していくと,これはレベルアップ時に5ポイント獲得できる。そしてこれを割り振る対象は,バーサーカーの場合だと「力,敏捷,体力,知力,精神力」のステータスと,「ディフェンダー,バーサーク」のスキル系列の計7項目がある。

 

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ウィンドウ右下に,スキル系列についての項目がある。各ステータスだけでなく,これにもボーナスポイントを割り振れるのが特徴

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スキルの効果は強力だが,武具のアップグレードも忘れないように。ボーナスポイントの割り振りバランスは最重要課題だ

 

 ボーナスポイントを各ステータス項目に割り振っていくと,HPや攻撃力などといった基本戦闘力がアップするほか,武具の装備条件を満たせる。一方のスキル項目にボーナスポイントを割り振っていくと,新たなスキルの習得や,習得済みスキルのランクアップが行える。つまりスキルポイントは,この段階ではじめて関与してくるわけだ。
 そして悩ましいことに,ボーナスポイントに限りがあることから,武具の装備条件を満たし,2系統のスキルをすべて習得することはできない。つまり同じクラスでも,キャラクターの育成方向を選ばねばならないというわけだ。クラスによっては,上げる必要のまったくないステータス項目もあり,ここは事前にしっかりとプランを考えておきたいところ。SUNでは現状,一度割り振ったボーナスポイントを取り戻すことができない。

 

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バーサーカー

ディフェンダー:防御タイプ
スキル例:モンスターの敵対心をアップさせる「タウント」,体力を一定時間増強させる「ワイルドスピリット」

バーサーク:攻撃タイプ
スキル例:敵に突撃してスタンさせる「タックル」,一定時間攻撃力をアップさせる「バーサーカーモード」

 

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バーサーカー

コンバット:通常攻撃タイプ
スキル例:剣を素早く4回突き出して攻撃する「ソードダンシング」,剣気を飛ばして遠距離攻撃を行う「ソニックブレード」

ドラゴニック:竜の力を宿らせて攻撃
スキル例:敵を怯えさせる「フィアー」,竜に変身して攻撃する「アームドラゴントランスフォーム」

 

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エレメンタリスト

エーテル:攻撃タイプ
スキル例:炎の塊を投げつけて攻撃する「ファイアボール」,敵を地面に縛りつけ継続ダメージを与える「ソニーバイン」

サークル:回復/補助タイプ
スキル例:味方メンバーの体力を回復させる「キュアハンド」,死亡したメンバーを蘇生させる「リザレクション」

 

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ヴァルキリー

オフェンシブ:遠距離攻撃タイプ
スキル例:素早く連射攻撃を行う「ファストショット」,単体の敵に強烈なダメージを与える「スナイピング」

サモン:召喚タイプ
スキル例:ヒーラータイプの精霊を召喚する「ライフスピリット」,火・水属性に対する抵抗力を高める「マークオブファクション」

 

 

 

次回は各クラスの育成プランを教えます

 

 とりあえず今回は連載初回ということで,SUNの未経験者が,どういった特徴を持ったタイトルなのかを大まかに把握できるように説明してみた。次週掲載予定の連載第二回では,各クラスの詳細や,キャラクター育成時の実践的なコツなどを紹介していこう。

 

今週のSUNベイブ写真集
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今週のSUNガイ写真集
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■■川崎政一郎(ライター)■■
かつては「MMORPGで女キャラなんか使うくらいなら割腹する」と,硬派を装っていた川崎氏。だが4Gamerで仕事するようになり,「絶対に女キャラで画面撮影してください」などという業務命令によって信念を曲げられ,いつしか硬派要素は微塵も消え失せていった。本連載の打ち合わせの内容も「エレは胸でしょう」「いや太ももではないかと」といった話題から始まった体たらくである。ところで「エレメンタリスティックな午後」ってどういう意味ですか?
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