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印刷2006/11/16 18:47

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[G★2006#96]WebzenのMMOFPS「Huxley」開発総括プロデューサー姜基宗氏に聞く,Huxleyのゲームシステム詳細

 FPSとMMOの要素を融合させたWebzenの「Huxley」は,Unreal Engine 3.0ベースの美麗なグラフィックス,最大100人対100人の大規模対戦,そしてMMORPGのようなシステムやクエストなどを取り入れた意欲作だ。
 WebzenのHuxley開発総括プロデューサー姜基宗氏に,G★会場で,Huxleyの概要をレクチャーしてもらいつつ,話を聞く機会を得た。まずはレクチャーから判明したHuxleyのゲーム概要からお伝えしよう。

 Huxleyでは,まずは二つの種族のどちらに属するかを決め,その後,三つあるクラスと性別を選び,ゲームをスタートする。
 ゲームの拠点となるのは,シティと呼ばれるMMO空間だ。シティには最大5000人が接続可能とのことで,ここでNPCと会話することで,バトルゾーンと呼ばれるPvP(Players vs. Players)の戦闘マップに移動することになる。

 Huxleyでは数百の武器/防具が存在するが,戦闘マップに持ち込めるのはそのうちの一部だけとなる。そのため,シティで特定のNPCと会話することで,戦闘マップで使う武器を決める(RPGでいうところの装備にあたる)ことになる。
 また,HuxleyではMMORPGのようなクエストが存在するが,これもシティでNPCから受けることになる。姜氏によれば,クエストには「レーダー基地を占領する」などの目的があり,達成すると経験値やアイテムがもらえるとのことだ。
 ちなみに,このレクチャーでは現在開発中のXbox 360版と同時接続するデモも見せてもらった。残念ながら開発中とのことで画面は掲載できないのだが,会場で見た限り,視認レベルではタイムラグもなく,ハードの垣根を越えた対戦もスムースに実現できそうだった。

 Huxleyの目指すジャンルは「FPSをベースにした新しい形態のMMOゲーム」とあるように,そのシステムはMMORPGのそれに非常に近い。MMORPGでの戦闘をFPSに置き換えたものと考えるのがしっくりくるだろう。
 だいたいのゲームシステムを把握したところで,Huxleyの気になるところを姜氏に聞いてみた。

4Gamer:
 さて,ここからはHuxleyのさらに突っ込んだ話を聞かせてください。

Huxley開発総括プロデューサーである姜基宗氏
姜基宗氏(以下,姜氏):
 お手柔らかにお願いします(笑)。

4Gamer:
 さてHuxleyですが,プレイヤーは二つの種族(Sapiens/Alternative)のいずれかを選ぶことになります。種族による違いなどはありますか?

姜氏:
 二つの種族は外見がまず違いますね(笑)。あと,まだ調整中なんですが,能力の違いも出すつもりです。


4Gamer:
 お,外見だけじゃないのですね。それでは,クラスについてはどうでしょう。それぞれ「Enforcer」「Avenger」「Bantam」というクラスがありますが,どのような特徴付けがなされているのですか?

姜氏:
 こちらもまだ調整中ですが,基本的にはクラスによって武器の射程距離や得意武器が変わってきます。具体的には,Enforcerはマシンガン系の武器などが得意で,近接戦闘に向いた重量級のクラスです。Avengerはライフル系の武器が得意なバランス型で,Bantamは狙撃系の武器を使う遠距離型の軽量級クラスです。

4Gamer:
 Huxleyにはスキルも存在しますが,クラスによって用意されるスキルが異なるのでしょうか?

姜氏:
 スキルは,クラスを問わず共通のものを用意しています。ただし,クラスによって使い方が変わってくると思います。
 例えば,高速移動するスプリンターというスキルがありますが,Enforcerであれば敵との距離を詰めるのに使い,Bantamでは,近寄ってきた敵と距離を取るのに使うでしょう。また,プレイヤーの戦略によってもスキルの使い方は変わってくるのではないかと思います。

4Gamer:
 なるほど,ではクラスごとに専用武器が用意されていたりしますか?

姜氏:
 クラスによる武器制限のようなものは今のところ考えていません。Huxleyでは九つの武器カテゴリがあって,それにクラスごとの向き不向きが出る形になります。防具についても同様です。

4Gamer:
 そういえば先ほどのレクチャー時にも話に出ましたが,防具というのは一般的なFPSにはあまりない要素ですよね。やはりMMOゲームということを意識して,長時間遊べる要素を入れたということでしょうか?

姜氏:
 そうですね。そのほか,キャラクターの顔についても細かくカスタマイズできるようになっています。MMOゲームなので装備と顔でプレイヤーの個性は出せるよう意識しました。MMOゲームで同じ顔が並んでいたら興ざめですから(笑)。そのほか,ライセンスという要素を入れてあります。


4Gamer:
 では,そのライセンスについても具体的に教えてください。

姜氏:
 ライセンスを獲得することで,使用できる武器や防具が増えていきます。これは,一般的なFPSでいうところのアンロック,RPGでいうところのレベルアップに相当する部分ですね。

4Gamer:
 そのライセンスは,どのような形で獲得するのでしょうか。

姜氏:
 主にクエストですね。クリアすると経験値がもらえて,一定の値になるとライセンスを獲得し,新しい武器や防具が使えるようになります。いわゆるRPGでいうところのレベルアップですね。あと,ライセンスを獲得することでスカッドリーダーになる資格が得られたり,飛行機や装甲車など,運転できる乗り物が増えたりします。

4Gamer:
 乗り物もですか。まさにライセンスですね。

姜氏:
 そうですね。

4Gamer:
 いまクエストの話が出ましたが,クエストとはどのような形で提供されるのですか?

姜氏:
 PvE(Player vs. Environment)で,NPCが相手となるものが主となります。

4Gamer:
 それは一人で行うものですか? それとも数人でチームを組んでやるものでしょうか?

姜氏:
 基本的には一人ですね。ただ,今後はPvPクエストの実装も考えています。

4Gamer:
 複数プレイヤーでチームを組むクエストは実現しますか?

姜氏:
 それも考えています。4人1チームのスカッドでのクエストや,最大10人1チームで挑戦するクエストも実現したいと思います。

4Gamer:
 それは楽しみですね。ところで,HuxleyはUnreal Engine 3.0を使った美麗なグラフィックスがウリですが,CPUやグラフィックスチップ(GPU)については,どのくらいのスペックを要求することになるのでしょうか。

姜氏:
 そうですね……。今はCPUを含め調整中なのですが,GPUについては,GeForce FX 5000シリーズくらいの古いものでもプレイできるようにしたいですね。


4Gamer:
 なるほど,そのレベルの必要環境であれば,かなり多くの人がプレイできそうですね。それでは,読者も気になるであろう今後のサービス予定について聞かせてください。

姜氏:
 最初は,韓国とアメリカでのサービス開始を予定しています。これは2007年内に正式サービスまで持っていきたいと考えています。もしかしたらパッケージ版も販売するかもしれません。また,Xbox 360版については,開発が遅れていますが,PC版からちょっと遅くなる程度で発売できるようがんばっています。

4Gamer:
 日本でのサービスは,いつ頃になるでしょうか?

姜氏:
 日本については,申し訳ないですが未定としか今のところ言えません。韓国,アメリカでのサービスがある程度安定してから展開を検討することになると思います。ただ,私が以前作ったゲームは日本で人気が出なかったので(笑),今度はぜひ日本で多くの人達にプレイしてもらいたいと思っています。

4Gamer:
 日本でのサービス実現を期待しています。本日はありがとうございました。

 FPSとMMOゲームを融合させたタイトルとして注目を浴びているHuxleyは,実際のデモ機でプレイした感覚やXbox 360との同時接続デモ,姜氏の話から推測するに,完成は近そうだ。また,PCのスペックをそれほど要求しないものになりそうだという点は好印象である。
 FPSを軸としたMMOゲームということで,Huxleyに注目している人も多いだろう。日本でのサービスは今のところ未定ということだが,本作が韓国/アメリカで成功し,日本に上陸する日が早くやってくることを期待したい。(oNo)

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