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[E3 2006#188]ミドルウェア制作会社のサンプルでもここまで出来る! 一風変わった位置づけのMMORPG「Hero’s Journey」
そのSimutronicsだが,最近ではミドルウェアの開発だけでは飽きたらず,MMORPGそのものを自分達で作ってしまおうと考えているようだ。そんなSimutronicsが現在制作中のタイトル「Hero's Journey」が,E3 2006のKentiaホールで出展されていたので紹介しよう。
登場する種族はHuman(人間)のほかに,Stoneborn(小人族),Ilvari(エルフ),Suwari(ネコ科のヒューマノイド)の計4種類。職業は九つあるProfession「Warrior」「Healer」「Cleric」「Ranger」「Rogue」「Wizard」「Necromancer」「Bard」「Gearknight」のうち,メインとサブの二つを組み合わせるという形式。つまり最大72種類ということになり,かなり多めだ。職業の「Gearknight」に関しては,本作の世界観と照らし合わせるに,たとえるならば「Wizardry 8」の「Gadgeteer」のような,機械や銃器類の操作に長けたクラスだと思われる。
ゲームをプレイした印象としては,ミドルウェアの専門メーカーだけに骨格部分はしっかりしているものの,装飾面が全体的に荒く,完成にはまだまだ程遠いという感じだ。例えばキャラクターを動かすとモーションやテクスチャ面での粗が目立ったり,モンスターの配置もまばらだったりで,正直なところゲームとして評価する段階ではない。リリース時期については「2006年中」と発表しているが,もう少し時間が掛かるのではなかろうか。
とはいえHero's Journeyは,Simutronicsにとってサンプル用ソフトのような位置づけである。単体で利益を追求するという目的は薄いはずで,そういった意味では本気で完成させるつもりがあるかどうかも微妙だ。ゲームメーカーというよりは,ミドルウェアのメーカーとして今後の展開に注目していきたい。(ライター:川崎 政一郎)
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