プレイレポート
「エミル・クロニクル・オンライン」SAGA8:戦歌の大地テストプレイ。未知の強敵DEMと,PvPシステムのプロトタイプを体験
「SAGA8」初回のアップデートでは,「天まで続く塔の島(ドミニオン世界)」「軍艦島」「西アクロニア平原」「ヘルサバーク」「ゴールデンブリッジ」「ステップキャニオン」「ウェストフォート」の7マップが追加され,ドミニオンの世界でのみ,フィールド上でPvPを行える。
情報がある程度明かされて以来,フリーPvPが基本となる点を中心に,プレイヤー間でもさまざまな見解が飛び交うドミニオンの世界だが,「ハートフル」を合言葉として展開してきた本作で,システムや方向性次第では殺伐とした雰囲気になりやすい対人戦要素を,どのように取り入れていくことになるのだろうか?
ここでは,ガンホー・オンライン・エンターテイメント(以下,ガンホー)側スタッフの協力を得て行ったパーティ同士のPvPを含め,ECO世界の根幹を流れるストーリーの序章ともいうべき「SAGA8」を,テストプレイを通じて紹介していこう。
なお,テストプレイは開発途上段階で行われたため,画面ではキャラクターネームの横にレベルが表示されているものがあるが,この表示は実際のアップデートでは行われない。そのほかにも細部の仕様が変更される可能性があることについては,あらかじめご了承願いたい。
緑と陽光に溢れていたタイタニアの世界の入口,ウォーターレイアーとは正反対,荒涼とした砂漠や荒野の上に皆既日蝕の昼が訪れる,ドミニオンの世界。ここでは,一部地域を除いてプレイヤー同士の対戦が可能であり,驚愕のイベントストーリーも用意されているのだ。
次元転生を経てドミニオンの世界へ
ベリアルがメインとなって,ドミニオンの世界の危機を告げるイベントが進むと,扉が開いて塔内への出入りが可能に。塔内では入口から続く一連のイベントが発生するが,SAGA7におけるウォーターレイアーへの移動時とは異なり,ワープポイントに入るだけで戦闘の必要はいっさいナシ。塔に入ったら,ワープポイントからイベントを経て,すぐ外に出られる。ただし,ここを越えると「次元転生」が起きることになる。
次元転生は,エミル世界でのレベルから,ジョブと所持スキル内容だけを持ち越し,レベルおよびジョブレベルが1になるというもの。なお,この次元転生が起きるのは初回だけで,以後は,ドミニオンの世界からエミルの世界に戻ると「エミル世界で育てたレベル」に戻り,そこからあらためてドミニオン世界に行くと「ドミニオンの世界で育てたレベル」でプレイを再開できる。
塔内から初めてドミニオンの世界に出たとき,ベースレベル/ジョブレベルが1になる。左上の写真が塔を出る直前,その隣が塔を出た直後。荷物のキャパシティやペイロード,装備できる装備品のレベルも1になるので,レベル30以上必須の装備品が脱げて下着姿になったり,荷物が持ちきれなくなったりもする。塔のすぐ外に商人はいるが,次元転生時には,事前に装備品や持ち物を確認しておいたほうがよいだろう。
ドミニオンの世界側の「天まで続く塔の島」マップでは,巨大なエンドウの蔓や実が青々としていたエミルの世界やタイタニアの世界と異なり,枯れている。薄紫色の空はまるで夕方のようだが,これがこの世界の昼間だ。
そしてそこにはドミニオンの商人や,全職業対象の討伐クエスト,採取クエストが受けられる「レジスタンス受付」,バックパッカー系(以下,BP系)のクエストカウンターとなる「調達屋」などがいる。NPC達もエミルの世界とは異なり,すべてドミニオン族だ。また,新世界の入口となるこのマップでは,PvPのランキングを示す「ランキング掲示板」は確認できるものの,PvP自体は行えず,とりあえずレベルの低いキャラクターでも十分倒せる弱いモンスター達と戦うことで,レベルを上げられる。
船着場で100Gを支払って飛空庭に乗ると,いよいよ中央大陸へ。エミルの世界とほぼ同じ地形,同じ地名を持つ大陸西端の「軍艦島」に到着する。だが地形こそエミルの世界と同じに見えても,フィールドの内実はまったく異なる。
ちなみに,今回実装されるドミニオンの世界のマップでは,王都である「ウェストフォート」と「天まで続く塔の島(ドミニオン世界)」が,自由に空や足元を見られる視点開放仕様。それ以外は,視点の距離と向きだけが変更でき,角度には制約のある通常視点となる。
ドミニオンの世界では,NPCもドミニオン族だ。商人は,エミルの世界では恰幅のよい男性だが,戦乱の続くドミニオンの世界では,腹筋が割れたスリムな男性になっている,といった違いも見られる。
今回導入されるマップは王都を除いて,基本的にエミルの世界の西地域と同じ形をしている。ただし,例えば「キラービーの峠道」とそっくりな地形の「ヘルサバーク」では,前者でキャラクターが移動できない谷間だった部分が,後者で砂漠となっていて,周囲の道に出現するものより,多少強いモンスターがいる。そのほか,「ビーの巣穴」の位置が,インタビューでの話題としてもおなじみ,妻に逃げられた切ない悪魔ブラフスキーの家になっている。
ドミニオンの世界におけるメインの拠点となる「王都ウェストフォート」までは,このキャンプから徒歩で向かわねばならない。キャンプ近くには「闇の精霊」の姿もあるが,その発する言葉はかなりダークなもので,この世界がエミル世界と異なる次元にあることが,ひしひしと実感できる。
なおこの地域から先は,王都の内部を除いてPvPが可能となるが,周辺のモンスターを倒すことでも手軽にレベルアップできるようになっているので,ある程度レベルを上げてから先に進むのがよいだろう。なお,PvPについては後述する。
キャンプのある軍艦島を抜けると「ステップキャニオン」があり,そこから「ヘルサバーク」「ゴールデンブリッジ」を通り抜ければ,王都に入れる。ヘルサバークからは「西アクロニア平原」方面にも向かえるが,機械族「DEM」の侵略によって,そこは非常に危険な地域となってしまっている。
前述のとおり,夜は昼よりもレベルの高いモンスターが出現するようになる。PvP可能なフィールドということを別に考えても,最大レベル30でHPやキャパシティも低い状態となる現時点では,出歩くならば,きっちりパーティを組んだほうがよいだろう。パーティで夜のマップに行く方法はマイマイ島の場合と同じで,パーティメンバー全員が宿に泊まる必要がある。
出現するモンスターにはさまざまな系統のものがいる。機械系の「サーチアイ」を除けば,ほぼノンアクティブ。ただし,同類が攻撃されると一緒に反撃するリンクモンスター群も存在する。アーチン系の「フレイムゴーチン」や,水色の「インプ」なども登場。なお,3色のリンゴが連なる「マリュス」は,エミルの世界でいう「プルル」に相当する最弱モンスター。倒される瞬間のモーションには,一見の価値アリ。なおモンスターのドロップアイテムのなかには,白くて四角いが「ポーション」に分類される鈍足状態解除アイテム「シップ」(湿布)などもある。
夜には,「フレイムゴーチン」と同系の「フラズルゴーチン」など,昼出現するものの上位版モンスターが登場することが多い。だが,なかには夜にしか姿を現さない「サラマンダー」などもいる。サラマンダーは,トカゲが丸い炎の石を抱えて浮遊する愛らしい外見に反して,強力なので要注意だ。また,エミルの世界のモンスターと似ているが,よく見るとより凶悪な顔つきになっている,妖精型の「スプライト」などもいる。
植物,鉱物としては,フィールド上に普通の草が見当たらない代わりに「コンランキノコ」など,いかにも危険そうな名前のキノコ類が多く,ところどころには「紙の木」や「小枝の木」が生えていて,「かたい岩」なども転がっている。フィールドでは,ドミニオン達の世界であることを象徴するように,「闇の花」や「闇の水晶体」も多く見られた。
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