プレイレポート
「エミル・クロニクル・オンライン」SAGA8:戦歌の大地テストプレイ。未知の強敵DEMと,PvPシステムのプロトタイプを体験
王都ウェストフォートのレジスタンスと侵略者“DEM”
王都は視点開放マップのため,高台では空も見られるが,薄紫色の空に浮かぶ太陽は黒い。これが,ドミニオンの世界では常に皆既日蝕が起きているためであることは,街のNPCから聞ける。見たところエミルの世界よりもやや未来的で,現実世界の大都市に近い外見だ。
王都は非常に広く,かつNPCが多い。エミルの世界にも存在する必須のシステムとしては,商人,武具屋といった基本NPCから,ヘアサロン,アイテム交換機,掲示板までほぼ揃っている。武具融合も裁縫屋でできるため,ほぼ不足はない。
また,現時点での一般商店におけるアイテム販売価格は,装備品が1割程度,実包や矢など安価なものを除く消耗品が2割程度,エミルの世界より高いようだ。代わりに,エミルの世界では生産系の技能で作成する装備品なども,レベルキャップに合わせてか,普通に店売りされている。
王都ウェストフォートにはさまざまな職人が集っている。広大な街のため,案内がないと迷子になりやすいが,ショップなどは一部の商人を除いてほぼ一区画にまとまっており,利用しやすい印象だった。
PvPのランキング掲示板は,通常掲示板と一緒に街のあちらこちらに立てられており,更新ボタンを押せば,現在の順位とプレイヤー名,レベルとジョブレベル,職業が確認できるようになっている。これは「天まで続く塔の島(ドミニオン世界)」に設置されているもの(右下)と同じ。なお自分の順位も最下段に表示される。
NPC達は,何度も話しかけると2種類程度の話を返してくれることが多く,ドミニオンも世界に関する知識をもたらしてくれる。全体にシビアな雰囲気が見え隠れする内容が多いが,エミルの世界よりも戦闘に関わる話題が多いというだけで,コミカルな味付けは同じだ。だが一般市民たるドミニオンNPC達の外見は,商人などといった共通職人系を除いて,非常にバラエティ豊か。髪型や装備などを確認するだけでも目を楽しませてくれる。
それだけでなく,NPCとの会話ではエモーションを使った派手なリアクションが見られたり,ミニイベント風の長い会話があったりと,戦乱と混乱が続く暗い雰囲気のなかにも,明るくコミカルな話題や,動きのある会話が,随所に仕掛けられている。
とはいえ,なんといっても今回最も注目すべきは,ベリアルがドミニオン世界に来る折に語るイベントにつながると思われるメインストーリー。現時点では王都でベリアルに会うことはないが,プレイヤーキャラクターが一定条件を満たしていると,王都で,以前のインタビューで語られた「エミルのライバル」らしき存在と出会う。その,大きな謎をもたらすメインストーリーを見られるのだ。
天まで続く塔や,街中の多くのNPCから聞ける「DEM」という敵の存在。インタビューで多く語られたとおり,現在ドミニオンの世界は異世界,つまりドミニオンの世界より「さらに下」から,はるか昔に訪れたとされる機械族「DEM」の侵略を受けている。中央大陸はDEM達に占領され,どうなっているか様子すら分からない有様だ。そう,王都と呼ばれてはいるが「ウェストフォート」とは西の端に残された要塞にすぎず,ドミニオン族は大陸の枢要部を失って追いつめられた状態にあるのだ。
信頼を得る条件を充たしたキャラクターは,レジスタンスリーダーに認められ,仲間に入るよう誘われる。それを承諾すると,以後WRPポイントのアイテムとの交換といった恩恵が受けられるほか,今回追加される物語のなかで,おそらくは最も衝撃的な事実が語られるイベントを見られるようになる。
イベントは一連の長いものとなるようで,続きが順次導入されていくようだ。そのイベントが語るドミニオンの世界,そして、三つの平行世界を襲う「DEM」とは……?
さてレジスタンスの仲間になって説明を受けている途中で,皆から「若」と呼ばれるレジスタンスリーダーが,仲間に呼ばれ,表に出ていってしまう。「若」を追って王都への入口とちょうど反対=西にある「羅城門」――普段通行止めにされている場所――に行くと,門を守る兵士の「若」の身を案じる声が。
その奥では,見たこともないドミニオンの羽を持ったネコマタと,奇妙な少年が……。どうやら人間ではないようだが,これが以前インタビューで語られた「エミルのライバル」なのか? また「マム」という言葉からして,彼らは母権制社会,あるいは社会性昆虫のような組織を持っているのだろうか? そして「若」の正体も気になるところだ。
次に,強大な敵「DEM」と,西アクロニア平原に築かれた彼らの占領地域を見てみよう。夜間の西アクロニア大陸への進入は禁じられているが,日中ですら,レベルキャップが30の現在では,クローキングやインビジブルといった姿を消して移動できるスキルを使わない限り側に寄ることすらできない。
地形から見ると,緑色の巨大なライトが灯された半円形が,エミルの世界でいう「アップタウン」への入口と思われる。侵略されたドミニオンの地は,奇妙な機械風の風景に改変されてしまっている。なおエミルの世界では,キャラクターを初めて作成する際のイベントや,光の塔,マイマイ遺跡などで実際にDEMを見られる。
拠点の内外には,隊長らしき特殊なDEMに率いられた,「DEM−クリンゲ」や「DEM−ゲヴェーア」達が徘徊している。ちなみにゲヴェーアとはドイツ語で小銃兵の意味だ。隊長らしき個体の名前には「−R」が付いており,カラーリングも異なる。彼らは一団となって行動し,発見した相手には一斉掃射の広範囲攻撃などを見舞う。
また,ほかにもよりエミル族に近い外見をした「イリミネーター」なるDEMも存在するようだ。ちなみにイリミネーターの髪の模様は光り具合が常に変わり,外見こそエミル族に近いが,非常にメカっぽいアレンジとなっている。
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