「Kinectの発売を機に，ファミリーを含めた広い層にXbox 360を楽しんでいただきたい」。Xbox 360の今後の展開が見えた，「Xbox 360 Media Briefing 2010」の模様を直撮りムービー付きでレポート

　マイクロソフトは本日（9月8日）都内の恵比寿ガーデンホールにて，メディア向け発表会「Xbox 360 Media Briefing 2010」を開催した。この発表会では，今後発売されるXbox 360のタイトルに加え，マイクロソフトが開発した新デバイス「Kinect」の日本国内での発売日（2010年11月20日）や同時に展開されるタイトルなどが発表された。その模様をお伝えしていこう。
　なお，内容の一部については，会場で撮影したムービーをアップしているので，合わせてご覧いただきたい。

　最初にステージに登場したのは，マイクロソフト執行役 常務 ホーム＆エンターテイメント事業本部長の泉水 敬氏。泉水氏はまずXbox 360の展開について，これまで「ユーザーに最高のゲームを届けること」「充実したオンラインサービスを提供すること」，そして「より良いハードウェアを提供していくこと」の3つに力を注いできたと話す。さらに今後，Kinectという新しいデバイスが加わることにより，プレイヤーに新しい体験をしてもらえるはずだ，と述べた。

　続いて泉水氏から，発売が予定されているXbox 360のラインナップが発表された。まず紹介されたのは，すでに発表されている「Xbox 360 250GB」と「Xbox 360 4GB」の2つ。泉水氏は「（いずれも魅力的な製品であるため）まだXbox 360を購入していない人は，ぜひとも店で見てほしいし，すでに本体を持ってる人も，これを機会に買い換えを検討してほしいと思います」と語っていた。

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　発売予定のゲームについて泉水氏は，来年（2011年）春までに発売されるXbox 360向けタイトルは100本にもなるとし，昨年（2009年）の同時期と比べて，その数は2倍以上であるとコメント。ここから同氏は，今後発売されるタイトルを一挙に紹介した。内容は以下のとおり。

・HALO REACH
・モンスターハンターフロンティア オンライン シーズン9.0 プレミアムパッケージ
・デッドライジング2
・VANQUISH（ヴァンキッシュ）
・Fable III
・NARUTO−ナルト− 疾風伝 ナルティメットストーム2
・ドラゴンボール レイジングブラスト2
・電脳戦機バーチャロン フォース
・アイドルマスター2
・Gears of War 3
・Mass Effect 2
・マインドジャック
・FRONT MISSION EVOLVED
・シンギュラリティ
・デウスエクス
・コール オブ デューティ ブラックオプス

SFをテーマにした「Mass Effect 2」は，すでに海外ではリリースされて高い評価を得ているRPG。満を持しての国内発売であり，前作のセーブデータも使用可能とのことだ。発売は2011年冬が予定されている

　

スクウェア・エニックスの専務執行役員 橋本真司氏（右）

　続いて，スクウェア・エニックスの専務執行役員 橋本真司氏が登壇し，まずは日本初公開となるタイトル「ガン★ロコ」が発表された。ゲームは「監獄の惑星」を舞台にした三人称視点のアクションゲームで，凶悪な犯罪者達の脱獄劇をスピーディかつ爽快に描いたもの。2011年内の発売が予定されている。

　また，コール オブ デューティ ブラックオプスについては，日本語字幕版と吹き替え版の2バーションが発売されることが改めて発表されたほか，追加コンテンツが2012年までXbox 360で先行配信されることが明らかになった。会場では，初公開となる日本語吹き替え版のトレーラーが公開された



　ここで，速報でもお伝えしたように「FINAL FANTASY XIII ULTIMATE HITS INTERNATIONAL」のプレゼンテーションが行われた。橋本氏に招かれて登壇したのは，プロデューサーを務める北瀬佳範氏だ。北瀬氏は，本作にはXbox 360版ならではの追加要素があると語り，それぞれの説明を行った。追加要素としては，難しいというプレイヤーの声に応えた「イージーモード」の実装が挙げられたが，ほかに，ビジュアルアート集や，ゲームのエンディングの「その後」を描いた短編小説などが収録された，初回特典ブックレット「FINAL FANTASY XIII ―corridor of memory―」の同梱が明らかになったことも，FFファンにとっては見逃せない話だろう。

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　さて，ここからは「Kinect」の紹介に移る。まずはテレビの海外特番のように仕立てられたムービーが上映されたが，いささか悪ノリ感の感じられるもので，なんと泉水氏も出演していた。

お互い健闘していたが，結果は男の子の勝利

　そのあとは，泉水氏と一人の男の子が登場し，Kinect対応タイトル「ソニック フリーライダース」のデモプレイを披露。泉水氏も男の子も，ジャンプしたり体をひねったりなどかなり激しい動きだったにもかかわらず，Kinectのセンサーが正確に反応しているのが確認でき，快適にプレイできるであろうことがうかがえた。
　そして，デモプレイ終了後は，お伝えしているとおり，Kinectの発売日が11月20日であることが明らかにされた。

　また，Kinect対応タイトルとして，明らかになったのは以下のとおりだ。


・「ソニック フリーライダーズ」（11月20日発売予定）
・「Kinect スポーツ」（11月20日発売予定）
・「クロスボード7」（11月20日発売予定）
・「DanceEvolution」（11月20日発売予定）

・「DECA SPORTA FREEDOM（デカスポルタ フリーダム）」（12月16日発売予定）
・「ユアシェイプ フィットネス・エボルブ」（12月29日発売予定）
・「Kinect アニマルズ」（12月29日発売予定）
・「Kinect ジョイライド」（2011年初頭発売予定）

　ここで泉水氏は，「このタイトルが，日本市場でXbox 360とKinectを広めていく起爆剤となるのではないか」と語り，このイベントが初公開となる新作タイトル「東北大学 川島隆太教授 監修・指導　体で答える 新しい脳トレ」が披露された。プレゼンテーションは，バンダイナムコゲームスの制作プロデューサ―である西本泰大氏が担当した。


　西本氏は本作について，「Kinectが狙うファミリー向けタイトルを考えたとき，それは，誰もが慣れ親しんでいる遊びであることと，簡単なルールで楽しめ，激しい運動を必要としないものでなくてはいけないと考えた」と話し，クイズのように問題を解きながら，同時に体を動かせる遊びとして，誰もが親しみのある「脳トレ」ならKinectにピッタリなのではないかと思いついた，と述べる。

　そこで，川島教授にこの企画を持ち込んだところ，ちょうど川島教授も，体を動かすことと脳の活性化の関連について調べていたところであり，「かなりタイミングが良かった」と西本氏。

「新しい脳トレ」のデモプレイをするバンダイナムコゲームスのスタッフ。本作には，計算問題の答えが書かれたサッカーボールを瞬時に判断して蹴るものや，「パックマン」をモチーフにしたものなど，数種類のミニゲームが収録されている

　最後に登場したのが「ZUNE ビデオ」だ。ZUNE ビデオは，映画などの映像コンテンツをオンデマンドで配信するXbox 360の新しいサービスであり，これまでは海外のみでの展開とされていたが，いよいよ日本でもサービス開始となるわけだ。
　ちなみに映像コンテンツは，現在すでに100本以上が用意されており，毎月順次配信されていくとのことだった。


　プレゼンでは，泉水氏がKinectによってZUNE ビデオを操作した。リモコンを用意しなくても，「ストップ」「スタート」と声に出すだけでいいのだ。その後，Kinectと本体の同梱パックや，単品での発売も発表されたのだ。


　最後に泉水氏は「東京ゲームショウでは基調講演の時間も設けさせていただいていまして，今日ここではお話できなかった発表も行う予定です。ぜひ期待していてください」とコメントし，発表会を終了した。

発表会終了後，会場には，Kinectの試遊台も設けられていた

Xbox 360 Media Briefing 2010にプレイアブル出展されていた，「Dance Evolution」「体で答える新しい脳トレ」など6タイトルを遊んでいるムービーを掲載