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「GeForce 551.23 Driver」リリース。AIによる動画の自動HDR化機能を実装
同時に,Release 550世代へとメジャーバージョンが上がり,いくつかの新機能が盛り込まれているのが特徴だ。
GeForce 551.23 Driverにおいて,NVIDIAが強くアピールしているのは,AIによって動画を自動的にHDR化するという「RTX Video HDR」である。
これは,「GeForce 531.18 Driver」で実装されたドライバレベルでの動画アップスケーリング技術「RTX Video Super Resolution」(RTX VSR)に続く機能で,NVIDIAコントロールパネルの「ビデオイメージ設定の調整」タブで有効化するだけで機能するそうだ。
ただし当然ながら,RTX Video HDRを利用するためには,HDR10に対応するディスプレイが必要になる。
基本的にAIがHDR化を行ってくれるそうなので,ユーザーは有効,無効を設定するだけと,利用するのは簡単だ。デモ動画のとおり大きな効果が得られるようなので,HDR対応ディスプレイを持っているGeForce RTXシリーズのユーザーは,試してみるといいだろう。
もうひとつ,GeForce 551.23 Driverでは,遅延低減機能「Ultra Low Latency Mode」が,DirectX 12タイトルに対応するという地味に効果的かもしれない拡張が行われた。
Ultra Low Latency Modeは,「GeForce 436.02 Driver」で実装されたもので,事前レンダリングフレームを削減することでレイテンシを低減する機能だ。ゲームタイトルによっては大きな遅延低減が期待できるのだが,これまではDirectX 11タイトルにしか使えない機能だった。
GeForce 436.02 Driverがリリースされた2019年当時と違い,現在はDirectX 12対応タイトルが主流だ。その意味では,Ultra Low Latency Modeは目立たない機能になっていたが,DirectX 12に対応したことで利用する価値が大きく引き上げられたといえる。
設定方法はこれまでと変わらず,NVIDIAコントロールパネルの「3D設定の管理」から「Low Latency Mode」を有効にするだけ。フレームレートが100fpsを超えるようなゲームでより高い効果が期待でき,とくにアクション系タイトルをプレイしているGeForce RTXユーザーならば効果を実感しやすいはずだ。
GeForce 551.23 Driverではそのほかに,新作アクションRPG「Enshrouded〜霧の王国〜」や「龍が如く8」「鉄拳8」,そして2月2日発売予定の新作アクション・アドベンチャー「スーサイド・スクワッド:キル・ザ・ジャスティス・リーグ」への対応が行われている。これらのうち,龍が如く8はDLSS 3に対応し,それ以外の3タイトルもDLSS 2に対応する。GeForce RTXユーザーならば,4K解像度でも高いフレームレートで快適にプレイできると,NVIDIAは謳っている。
ゲーム以外では,メジャーバージョンアップにともない,新たに「CUDA 12.4」への対応が追加された。ドライバのアップデートは自己責任となる点を理解してもらったうえで,すぐにでも入手したい人は,以下に示したリンクかGeForce Experienceを利用してほしい。
→Windows 11・64bit版Windows 10用GeForce 551.23 Driver(634.13 MB)
https://www.nvidia.co.jp/download/driverResults.aspx/218127/jp
→ノートPC向けのWindows 11・64bit版Windows 10用GeForce 551.23 Driver(634.13 MB)
https://www.nvidia.co.jp/download/driverResults.aspx/218383/jp
●GeForce 551.23 Driverの対応製品
- デスクトップPC向けGeForce RTX 40シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce RTX 30シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce RTX 20シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX 16シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX 10シリーズ
- NVIDIA TITAN RTX
- NVIDIA TITAN V
- NVIDIA TITAN Xp
- NVIDIA TITAN Xシリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX TITAN X
- デスクトップPC向けGeForce GTX 900〜700シリーズ
- ノートPC向けGeForce RTX 40シリーズ
- ノートPC向けGeForce RTX 30シリーズ
- ノートPC向けGeForce RTX 20シリーズ
- ノートPC向けGeForce GTX 16シリーズ
- ノートPC向けGeForce GTX 10シリーズ
- ノートPC向けGeForce 900M〜800Mシリーズ
- ノートPC向けGeForce MX 500シリーズ
- ノートPC向けGeForce MX 400シリーズ
- ノートPC向けGeForce MX 300シリーズ
- ノートPC向けGeForce MX 200〜110シリーズ
●GeForce 551.23 Driverが統合するソフト(※比較対象はGeForce 546.65 Driver)
- GeForce Experience:3.27.0.120
- HD Audio Driver:1.3.40.14
- PhysX System Software:9.21.0713
- NVIDIA RTX Desktop Manager:記載なし
- CUDA:12.4(←12.3)
- NVIDIA Control Panel(DCH):8.1.964.0
●GeForce 551.23 Driverの新要素
- GeForce RTX 4070 Ti SUPERに対応
- RTX Video HDRに対応
- Ultra Low Latency ModeがDirectX 12に対応に
- RTX Video Super Resolutionに自動設定を追加
- Enshrouded〜霧の王国〜,龍が如く8,鉄拳8,スーサイド・スクワッド:キル・ザ・ジャスティス・リーグに対応
- CUDA 12.4に対応
●GeForce 551.23 Driverで解決した問題
- 「Forza Horizon 4」にAnsel/Freestyleフィルタを適用すると,ゲームがフリーズしたりクラッシュすることのあった問題
- GeForce RTX 4060 Tiにおいて,デスクトップアプリ使用時に画面上部に黒いバーが現れ,ディスプレイがランダムにちらつくことのあった問題
- G-SYNC対応ディスプレイの表示をHDMI接続のディスプレイにクローン表示すると,水平の帯が表示されることのあった問題
●GeForce 551.23 Driverにおける既知の不具合
- 「Microsoft Edge」で「Netflix」を鑑賞すると,動画表示に問題が生じることがある。この問題は,Windows版Netflixアプリを用いることで回避できる
- GeForce GTX 10シリーズおよびGeForce RTX 20シリーズで,NVIDIA SLI構成と,Windowsの「Hardware-Accelerated GPU Scheduling」設定を同時に有効にすると,PCがランダムにフリーズすることがある
- 特定のシステム構成で,Webブラウザをスクロールさせるとカクつき(スタッター)が生じる可能性がある
- 関連タイトル:
GeForce Driver
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