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[G★2005#049]オレより強い奴を求めて。オンライン対戦格闘ゲーム「拳豪オンライン」現る!
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印刷2005/11/14 05:09

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[G★2005#049]オレより強い奴を求めて。オンライン対戦格闘ゲーム「拳豪オンライン」現る!

 RADIO GAMESが現在開発中の「拳豪オンライン」は,「バーチャファイター」や「鉄拳」のような対戦型格闘ゲームに,コミュニティシステムやアバター/成長システムを付加したオンラインゲーム。プレイヤーは,太極拳,八極拳,テコンドー,ムエタイなどといったスタイルの中から一つを選び,己の技を磨き上げながら,日夜対戦を繰り広げる。
 G★ 2005では,現在韓国国内で実施しているクローズドβテスト版がブース内に展示され,実際にオンラインを介してのゲームプレイが体験できたほか,開発を手がけるRADIO GAMES社の経営者Lee, Jae Man氏Lee,Dokyung氏にも,話が聞けた。そこで入手した情報を,早速お伝えしていきたい。

RADIO GAMESの代表取締役Lee, Jae Man氏(左)と,同じく代表取締役Lee,Dokyung氏(右)


 注目すべきは,なんといっても成長要素のある本格的な対戦格闘ゲームという部分だろう。これまでコンシューマゲーム機への移植作などで,シングルプレイ用の付加要素として成長要素を入れている作品はあったが,その成長させたキャラクター同士で戦うというシチュエーションはほぼ皆無。せっかくの成長要素もさほど意味を持たないタイトルが多かった。この拳豪オンラインの登場でようやく自分の育成したキャラクターで存分に戦える時代が来た……という印象だ。
 本作の育成システムは,まずキャラクター作成時にテコンドーやムエタイといった基本的な格闘スタイルを選択。それをベースとして,対戦を重ねるなどして経験を積み,レベルアップという形でキャラクターを強化していく。プレイヤーは,キャラクターのレベルが上昇していくにつれて,格闘スタイルそれぞれに用意された40〜60種類の技をスキルツリーの中から選んでいくことができ,同じ格闘スタイルでもプレイヤーごとに個性溢れる戦いが可能になるのだという。
 またそこで選択した個々の技に関しても,ほんの少しではあるが強化していけるとのことで,たとえ同じ技でも,威力や射程に若干の違いが出てくることもある,との話だった。
 ちなみに開発者のLee,Dokyung氏はこの点に関して,「あくまでも対戦格闘ゲームとしての面白さが主になるので,キャラクターの性能差があまり歴然としてしまうような形にしたくなかった」とコメントしており,続けて「このような微妙なバランスに関わる部分では,ユーザーからのフィードバックを手がかりにしながら調整していきたい」と,今後の方向性を語ってくれた。
 ちなみにレベルアップのための経験値獲得方法についてだが,現在行われているクローズドβテストのバージョンでは,対戦を繰り返すことで得られるという形式になっている。ただし,クローズドβでのフィードバックを受けて,「将来的にはクエストモードやミッションモードなどでも,経験値が得られるようにするかもしれない」とのこと。また〜で勝つ,〜連勝するなどといった特殊な条件をクリアすることでも,経験値や何らかのアイテムを得られるような仕組みを考えているようだ。

大きなスペースを使って大々的に展示されていた本作。ゲームの内容をテーマにした演舞などのイベントも定期的に行われ,ブースはいつも大勢の人で賑わっていた


 クローズドβの段階では,プレイヤーが選べる格闘スタイルは太極拳,八極拳,テコンドー,ムエタイの4種類だが,オープンβテストの時期などに合わせる形で,新たなスタイルを追加したいとのこと。追加されるのは投げ技系になるだろうという話で,「まだ確定ではないけれど」との前置き付きで,柔道などが次期追加スタイルの有力候補だという話である。
 また,アーケードゲームなどでは絶対できない(できたとしても難しい),コミュニティ機能がふんだんに用意されている点も重要だ。今回聞けた話の中では,その具体例として観戦機能が実装されており,現段階では一つの対戦につき最大10人までが観戦可能になっている。
 本作では,基本的にロビー型の対戦形式が使われているが,1対1の対戦を軸とするゲームシステムながら,そのロビーには6人までが参加可能になっている点がミソだ。残りの4人が何をするかというと,ほかの2人の対戦を観戦したり,対戦を肴にチャットをしたりという流れになる。
 これは,例えば友達の家に集まって,かわるがわる対戦するような遊び方を指向しているようで,Lee, Jae Man氏は「無機質なマッチングだけではなくて,やっぱり知り合いと一日中対戦するような遊び方も重視したい」と,このようなシステムになった経緯/理由を語ってくれた。
 ちなみに観戦といえば,トーナメントなど大きな大会などに関しては,より大規模に観戦できるようにする計画もあるらしく,いわゆるe-Sports的な展開も視野に入れているのだという。本作のパブリッシャであるNHNのマーケティング担当は,「クローズドβテストの感触からすると,観戦自体が収益源の一つになるかもしれません」と,観戦へのニーズの高さを語っていたのが印象的だ。なんでも,上級者や大会のプレイムービーを放送してほしいという要望がかなり来ているようで,韓国での本作への注目度や期待度がうかがえるエピソードだといえるだろう。

 現在までに2回のクローズドβテストが実施されている本作だが,2005年12月末あたりにオープンβテストを予定しており,2006年上半期には,次のステップへ進みたいとのこと。日本での展開についてはまだ未定という話であった。
 展示されていたβ版に触れた限りでは,ネックとなるであろう回線の遅延の問題などはほとんど(というか,まったく)感じられず,これはかなり期待できそうな雰囲気。開発を担当するRADIO GAMESも,ネットワーク周りの設計に関してはいろいろと試行錯誤を繰り返しているようで,独自のプロトコルを開発するなど,開発者達のこれまでのノウハウを,ふんだんに盛り込んだ作品になっているようだ。(TAITAI)


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