Creative Technology(以下Creative)は,COMPUTEX TAIPEI 2006会場に隣接したホテル「Grand Hyatt Taipei」に商談ルームを設けていた。そこでは,プロゲーマーJohnathan“Fatal1ty”Wendel氏がプロデュースするゲーマー向け周辺機器がいくつか展示されていたので,担当者に聞いたり,実際に触ったりして判明した内容をお知らせしよう。
■「Pro Series」でCreative初のレーザーセンサー搭載マウス
Fatal1ty Pro Series Laser Mouse
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国内ではあまり知られていないが,Creativeはゲーマー向け周辺機器に最近力を入れている。並行輸入品が国内でも若干出回っている「Fatal1ty 1010 Mouse」などが,その代表例だ。そして,Creativeが商談ルームに置いていたのが,その上位モデルともいうべき
「Fatal1ty Pro Series Laser Mouse」(以下Fatal1ty Laser Mouse)である。
底面のレーザーセンサー
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Fatal1ty Laser Mouseは,Creativeが最近導入した新シリーズ「Fatal1ty Pro Series」の新モデルという位置づけ。レーザーセンサーは最高2400dpiをサポートし,マウス上に用意された「RapidRes」というボタンを押すごとに,
3段階で切り替え可能だ。最高解像度はドライバソフトウェア側から1600/2400dpiのどちらかを選択するようになっており,400/800/2400dpiと400/800/1600dpiの,どちらか片方の3段階切り替えを利用できる。
スクロールホイールボタンの近くにあるボタンを押すごとに,解像度が切り替わり,対応するLEDが点灯する。ちなみに写真手前のFatal1tyロゴは白色LEDで常時点灯
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G-Weightを取り外した状態
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形状もなかなかユニークだ。まず,中央の赤いFatal1tyマークは,実は「G-Weight」という
“おもり”になっており,付属する3.5/11/26gのG-Weightのうち,好みのものを選択して利用できる。そう聞いてLogitechの「G5 Laser Mouse」が持つ「ウェイトカートリッジ」を思い出す人もいると思うが,ゲームプレイにおける有効性にいま一つ疑問が残る点も含め,同じようなものと理解しておいて問題ないだろう。
また,写真を一見すると,横に大きな2ボタン+スクロールホイールといった趣なのだが,単なるギミックのように見える右のふくらみは,実は
第3のボタンだったりする。左側面の小さなボタンと合わせて,合計5個のボタンを,5本の指すべてで操作できるようになっているというわけである。
左:G-Weight 3種。標準では3.5gが装着されている
右:本体側面には,親指で押すための,エンジ色の小さなボタンもある
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Fatal1ty 1010 Mouse(左)と比較したところ。外見についていえば,色以外まったく同じだ
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長々と説明してきたが,実のところ,読み取りセンサーが変わって解像度の選択肢に変化が生まれたのと,メインボタン部のカラーリングが変わった以外,Fatal1ty 1010とほとんど同じ印象だ。製品版では,ドライバの差別化などが行われる可能性もあるが,これは出てみないとなんともいえないところである。
「Fatal1ty 1010ですら国内正規流通してないのに,その上位モデルは入手可能なの?」という疑問を持った人もいると思う。そこで聞いてみたところ,Creativeのアドバンストペリフェラルマーケティング部プロダクトマーケティングエンジニアのErnest Sim Li Ern氏いわく「Fatal1ty Laser Mouseの発売に合わせて,Fatal1ty 1010も
日本で発売する予定」とのこと。日本法人であるクリエイティブメディアに台湾から連絡してみたところ,あいにく担当者と連絡が取れなかったので確証は得られなかったが,少なくとも本社筋は,Fatal1ty Laser Mouseの国内展開に前向きだ。
なおワールドワイドでは,Fatal1ty Laser Mouseは7月に69ドル90セントで発売されるとのことだった。
■ヘッドセットとキーボードも(世界では)近日発売
Fatal1ty Laser Mouseと同じFatal1ty Pro Seriesに属するゲーマー向けヘッドセット
「Fatal1ty Pro Series Gaming Headset」と,ゲーマー向けとされるキーボード
「Fatal1ty Gaming Keyboard」についても言及しておきたい。
Fatal1ty Pro Series Gaming Headset(左)とFatal1ty Gaming Keyboard(右)
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Fatal1ty Pro Series Gaming Headsetは,可動域の自由度が高いブームマイクが特徴のヘッドセットだ。ヘッドフォン部は密閉式で,Fatal1tyブランドらしい,黒地と赤いワンポイントの外観は,なかなか高級感があって好印象だ。接続インタフェースはアナログミニピン。150ドルで,「ワールドワイドでは」6月中に発売される予定だ。
一方Fatal1ty Gaming Keyboardは,パンタグラフ仕様のキースイッチを採用し,埋め込まれたLEDによって,キートップが淡く青色に光るのが特徴。こちらは,59ドル90セントで7月発売予定となっている。(佐々山薫郁)