テストレポート
ロジクールの最新マウス「PRO X2 SUPERSTRIKE」ファーストインプレッション。ラピトリ対応eスポーツマウスは,新感覚ながら扱いやすい
直販税込価格は,2万6500円(製品保証1年)または2万9150円(製品保証2年)だ。
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発売前にサンプルを試用できたので,独自機能に注目したファーストインプレッションをお届けする。
●目次
ツートンカラーが特徴的な本体
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マウスでありながら,左右メインボタンのアクチュエーションポイントを変更でき,ゲーマー向けキーボードでおなじみの「ラピッドトリガー」機能を使える。それに加えて,左右メインボタンを押し込んだときのクリック感を,カスタマイズできるのだ。
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外観を見ていこう。
ボディ形状やボタンのレイアウトと数,搭載する光学センサー「HERO 2センサー」などは,ロジクールの既存製品である「PRO X SUPERLIGHT 2 Wireless Gaming Mouse」(以下,PRO X SL2)と同一だ。
HERO 2センサーは,トラッキング速度が最大888 IPSで,最大加速度 88G,トラッキング解像度は最大4万4000 DPIという,現状最高クラスのスペックを備える。eスポーツプロが使うのに十分な性能だ。
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ボディ自体は左右対称形状だが,サイドボタンは左側面のみの配置で,右手用に最適化されている点もPRO X SL2と同じだ。
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ロジクール独自のワイヤレスマウス専用充電機能付きマウスパッド「POWERPLAY 2 WIRELESS CHARGING SYSTEM」に対応する点も変わらない。
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SUPERSTRIKEがPRO X SL2と異なる点は,光学式スイッチとHITSの有無,公称本体重量,公称バッテリー駆動時間※1,そしてカラーリング程度だ。ベースモデルのメインボタンに光学式スイッチを搭載した上位モデルと理解していい。
※1 SUPERSTRIKEは約61g,PRO X SL2は約60g
※2 SUPERSTRIKEは最大90時間,PRO X SL2は最大95時間
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なお,HITS対応の光学式スイッチを使っているのは,左右メインボタンのみ。2つのサイドボタンや,ホイールクリックは一般的なボタンだ。
PCとの接続は,ロジクール独自の低遅延ワイヤレス接続技術「LIGHTSPEED WIRELESS」(以下,LIGHTSPEED)を採用しており,USBレポートレート(ポーリングレート)は,LIGHTSPEED接続時で最大8000Hz,USBワイヤード接続時は最大1000Hzまで設定可能である。
ラピッドトリガーやクリック感を調整
SUPERSTRIKEに触れて,まず驚いたのは,マウスの電源をオフにした状態だと,メインボタンをクリックしても,「カチッ」といったフィードバックがまったくないこと。光学式スイッチ自体にはクリック感を出す仕組みがないからだ。
指で押せばそのまま沈み,力を抜けばそのまま戻ってくる。その感触はリニア系のキーボードスイッチのようで,慣れ親しんできた感覚との差に脳が混乱する。
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HITSの機能は,ロジクールG製品でおなじみの統合設定ソフト「G HUB」で,カスタマイズが可能である。
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ただ,本稿執筆時点では,G HUBは本機の設定に対応していなかった。そのため,今回のテストでは,ロジクールよりレビュワー向けに提供されたテスト版ソフトを使用したことを先にお断りしておく。
記事内で掲載しているG HUBのスライドも,ロジクールから提供されたものだ。
ここからは,HITSのカスタマイズ機能を中心に,本機の特徴を解説していこう。なお,これらの機能はすべて,左右ボタンのそれぞれについて,独立した設定が可能である。
●Actuation Point(アクチュエーションポイント)
メインボタンをクリックしたときに,どれくらい押し込むと入力と判定するかの設定である。「1」(小)〜「10」(大)までの10段階で設定でき,「5」が初期設定だった。
筆者の体感では,「1」は本当に軽く触れたレベルで検知して,「5」はごく普通,「10」は底まで押し込まないと検知しなかった。
●Click Feedback(クリックフィードバック)
メインボタンを押したときに,指先に感じるクリック感の強弱を設定する。
強弱は,Off(クリック感なし)から「1」(弱)〜「5」(強)の6段階から選択でき,「3」が初期設定だ。
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内部で振動を起こすことで,疑似的なクリック感を生み出す仕組みだ。クリック感が発生するポイントは,アクチュエーションポイントと連動している。
●Rapid Trigger(ラピットトリガー)
ゲーマー向けキーボードでおなじみ,ラピッドトリガー機能そのもの。「1」(高速)〜「5」(低速)の5段階で動作を選択でき,機能自体の有効,無効も切り替えられる。
「1」に設定すると,底まで押し込んでいても,一瞬指を離しただけで再入力が可能になるような感触だ。高速な連続入力を求められるゲームや状況で,アドバンテージを得られるだろう。
これら本機独自の設定を含む,DPIやリフトオブディスタンス,ボタンへの割り当てやポーリングレート(USBレポートレート),BHOPモード(マウススクロールの誤入力を防止する設定)などのプロファイルは,内蔵オンボードメモリに保存することも可能だ。
製品版では,G HUBの自動プロファイル切り替え機能を用いて,PCに保存したプロファイルのひとつを使うといった想定になっているのだろう。
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カスタマイズで本領発揮。好みに合わせたセッティングを探るのが楽しい
本稿におけるSUPERSTRIKEの試用では,eスポーツ系を含むさまざまなジャンルのゲームをプレイしつつ,一般的なオフィスワークでも使用した。先に断っておくと,全体的な動作は安定そのものだ。
ラピッドトリガーというキーワードが目立つ本機だが,実際に手に取って感じる既存製品との差は,アクチュエーションポイントを自在に設定できる点にあると感じる。
アクチュエーションポイントを1〜3段階にすると,明確に入力が速い。そもそも,物理的にストロークが短い状態で入力と判定できるので,体感でも差がつくのは納得である。
最も入力が速いのは「1」だが,筆者はさすがにピーキーすぎると感じた。マウスを保持しているとき,わずかに指が力むだけでも入力と検知してしまうのだ。
そこで辿りついたセッティングは,左メインボタンはアクチュエーションポイントを「2」,右メインボタンは「3」という設定だ。
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次に,クリックフィードバックだが,設定の強弱によって,印象はかなり変わる。筆者としては「1〜2」あたりが使いやすかった。
人工的に振動を生成するという都合上,どの設定でも,「物理的になにかが違う」という違和感は,正直ある。「カチッ」ではなく「ブッ」という感覚なのだ。
物は試しで機能をオフにしてみたのだが,「クリック感のないマウス」という存在も,思いのほかいい。当たり前になっていて考えも及ばなかったが,指先からのフィードバックは,ノイズとも捉えられるわけだ。試してみる価値はあると思う。
最後は,ラピッドトリガーだ。今やすっかり高級ゲーマー向けキーボードでは定番となった機能だが,ゲーマー向けマウスで実装されたのは初となる。
入力オフ判定がアクチュエーションポイント依存ではなくなるため,単純に連打が速くなり,ユーザーの意図に近い動作が可能となる。クリックを連打することになるMOBAやMMORPGなどとの相性は,非常に良いと感じた。
注意点としては,5段階の「1」に設定すると,ボタンを押しっぱなしにしている状態で少しでも力が抜けると,入力を解除してしまうほどシビアな判定になることだ。
ボタンを押しっぱなしにする場面が多いゲームでは,ラピッドトリガーを緩めにするか,機能自体を無効化してしまうのもいいだろう。
新感覚と馴染みやすさが共存するSUPERSTRIKE
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新感覚のマウスと既存のマウスが,ひとつのボディに共存しているとでもいえようか。
進化でアドバンテージだけを追及するのでなく,ユーザーの好みに応じてカスタマイズできる幅を広げてきたのも興味深い。
また,SUPERSTRIKEはeスポーツ特化型の高性能だがシビアでピーキーなマウスではなく,シビアでピーキーにもなる高性能マウスであることが,非常に大きなポイントだ。結果として,よりユーザーの感覚にフィットし,より幅広いユーザーに受け入れられるマウスになっているとも感じた。
総じて,ゲーマー向けマウスで低遅延ワイヤレス技術を定着させたように,技術で面白いことをしてくれるロジクールが帰ってきた印象も受ける。勝利を求めるゲーマーはもちろん,新感覚のマウスを試してみたいゲーマーも,チェックして損はない製品だろう。
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- ライター:夏上シキ
- カメラマン:佐々木秀二
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