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[E3 2006#047]イギリスの人気ADVシリーズ第4作「Broken Sword:The Angel of Death」
ゲームの紹介を行ったのは,Revolutionの社長Charles Cecil(チャールズ・セシル)氏。今回は開発の技術的な部分をイギリスのSumo Digitalが担当していることについて,セシル氏は最初に「内部に開発チームを抱えていると,気苦労などが増えて大変なことも多い。外注は創作に専念できていいよ」と語った。うーむ,いろいろ大変なんだなぁ。
第4作の,とりあえず目につく最大の特徴は,なんと過去3作でヒロインを務めてきたNico Collard女史に代わり,新たにAnna Mariaという謎の金髪美女が冒険の相棒となる点。しかも今回は,GeorgeとAnnaが恋に落ちてしまう展開が待っているというのだから,ガールフレンドのはずのNicoは大ピンチもいいところだ。
「アドベンチャーゲームとは」という自問自答を繰り返し,さまざまな試行錯誤を経てアドベンチャーの歴史の一遍を綴ってきたセシル氏だが,ファンから寄せられた前作への意見を参考にし,第4作では簡単で分かりやすいインタフェースと,不条理過ぎる謎の排除を心がけて開発しているという。今回はとにかく,“難しかったという第3作の反省点を踏まえ”を強調していたので,よっぽどファンから悲鳴のような意見が寄せられたのだろう。
さて今回は,いかにもな悪人に追われているAnna女史が,Georgeを頼ってくるところから始まる。仕事を失い落ち込んでいたGeorgeは,なし崩し的にAnnaと共に追われる身となり,知恵を絞りながら彼女を連れて街を脱出することになる。最初からパズル的な謎の連続で,例えば入り口まで悪人が迫っている建物から,なんとかして脱出口を見つけなければならない。
基本的にはGeorgeを操作するが,人手が必要なところでは,Annaをアイテムと同じ要領で使い,何かを押さえさせたり,引っ張らせたりしつつ,二人で協力してテンポ良く先へ先へと進んでいく。すべての操作はマウスだけで可能だ。
セシル氏ほどの歴戦のアドベンチャーゲーム開発者ともなると,考えを巡らすのはゲームシステムだけではないようだ。「Broken Swordでは,プレッシャーのかかるシーンと安堵できるシーンが交互にやってくる。このバランスが重要だ」と説明する。
いろいろあって建物の外に脱出すると,悪人は外で扉をガンガン蹴っ飛ばしている。「最初は,5分で扉が破られて敵が中に入って来る設定だったんだが,今はじっくり考えて謎を解いてもらえるよう,あの扉は破られないようになっている。開発期間は秋まであるから,今後また変わる可能性もある。おそらく最終的には,扉は破られる仕様になっているんじゃないかな」と語る。そんなこと言ってしまっていいのだろうかと心配になったが,うーむさすがセシル氏だ。
また,これはあくまでセシル氏が言ったことだが,魅惑のAnna女史と冒険の中で恋に落ち,このままではエッチな関係になってしまいそうで,ちょっとちょっとNicoはどうするの? というのも本作の焦点らしい。
アメリカでは2006年9月に発売予定の本作。シリーズならではの要素もありそうだが,もちろん前作を知らなくてもアドベンチャーゲームとして十分遊べる。ヨーロッパでは第3作が25万本ものセールスを記録したという大人気作だし,アドベンチャーゲームファンは,期待しつつ(人によっては英語の勉強をしつつ)秋の発売を待とう。(Kawamura)
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Broken Sword: The Angel of Death
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