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オンラインボードゲーム「富貴達人」開発者ミニインタビュー
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印刷2006/03/31 20:51

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オンラインボードゲーム「富貴達人」開発者ミニインタビュー

 ガマニアデジタルエンターテインメントが,2006年の新規サービスタイトルとして発表した4タイトルのうち,最も早く日本に登場しそうなのが,この「富貴達人」だ。

 今回は,発表会のために来日していた台湾ガマニアのChief R&D Office of GHQであるAlan Kuo(郭炳宏)氏の時間を少しだけもらえる機会があったので,ゲームの内容について話を聞いてみた。

左:「お金はゲーム内だけで現金化できません」と注意してるのが,このゲームのマスコットキャラの米魯魯(口偏に魚の下に日)。招き猫らしい。
中:プレイヤーキャラは現在6人だが,正式サービス時に8人になる予定。
右:NPCの財神。わがままな性格らしいが,よいことしか起きないのでとりあえず誰からも嫌われないらしい。ほかに貧乏神の窮神もいる。


Gamania Digital Entertainment Chief R&D Office of GHQ Alan Kuo(郭炳宏)氏
4Gamer(以下4G):さっそくですが「モノポリーのようなゲーム」ということで説明されていますが,実際,どの程度モノポリーに似ているのでしょうか? 

Kuo氏:モノポリーは,投資などを行って自分の富を築いていきます。富貴達人でも投資はあるんですが,カードを使って自分の富を築いていくというふうにルールを簡略化しています。
 また富貴達人は,携帯電話でもサービスをしています。Windows Media Center Editionでテレビに接続して……といったものでも,コントローラでゲームを楽しむことができます。そしてそれらは一つの同じサーバーで対応しており,どの機器からでも同じマップで対戦が可能になっています。
 
4G:実際のモノポリーと比べるとどんな違いがありますか?

Kuo氏:カジュアルゲームですし,プレイに時間をかけないようにということに気を遣いました。モノポリーのルールでは,破産した人がその時点で負けて終わりなのですが,それまでだいたい1時間くらいはかかってしまいます。このゲームでは,1回のプレイ時間はだいたい20分くらいを目指して開発を進めました。台湾ではゲームの展開が早いので,何度も遊べるという部分がユーザーにうけているようです。

4G:なるほど。このゲームは何人くらいで遊ぶものなのでしょうか?

Kuo氏:サーバー全体では1000人までですが,1ゲームは2人〜5人です。チュートリアルでは1人でもプレイできますが。5人くらいでプレイをしていき,破産した人の資産を勝った人がもらえるというシステムになっています。

4G:一人でやる場合は,NPCと対戦するわけですか?

Kuo氏:そうですね。この場合は練習ですし,負けてもお金は減りませんので,安心してプレイしていただけます。

4G:では,普通のプレイで人数が足りない場合にNPCがAIでプレイに加わるといったことはあるのでしょうか?

Kuo氏:現時点ではそういったものは考えていません。ですが,今後要望があればそういった機能も加えたいと思います。



都市は配置されていないが,日本までしっかり見えている全体マップ
4G:ゲームのタイプとしては,モノポリーのように同じルートをぐるぐる回るようなゲーム展開でしょうか?

Kuo氏:そうなんですが,マップの種類がいくつかあって,大きさなども変わってきます。現状では台北,台中,高雄,香港など7種類のマップがあります。日本のマップはまだないのですが,今後日本でサービスされるようになったら,東京を始めとした日本の都市なども入れていきたいと思います。

4G:モノポリーは昔からあるゲームですが,それと似たようなゲームをオンライン化するに当たって,なにか苦労したことはありますか? なにか特殊な機能を付けたりとか。

Kuo氏:オンラインということで,まったく知らない人とゲームができるというのが一番大きな違いでしょうか。また,最近台湾で非常に流行っているロト機能が追加されています。

4G:そのロトというのは,どういったものですか?

Kuo氏:日本でもやっているロト6などとだいたい同じです。数字を選んでおき,当たった人一人だけにすべての賞金が転がり込みます。

4G:複数の人が同じ番号で当たった場合はどうなりますか?

Kuo氏:同じ番号で当たった場合は,2人の場合は半分で,3人の場合は3当分です。このあたりは普通のロトと同じになっています。



4G:カードを使用するということですが,このゲームで使うカードは,トレーディングカードゲームのように自分で蓄積しているカードを使用するということでしょうか?

Kuo氏:最初に6枚のカードが配られますが,同様にゲーム内で支給される仮想マネーでカードを買っていくこともできます。

4G:ゲーム内でカードを買っていくわけですね。

Kuo氏:そうです。カードはゲーム内で拾ったりすることもあります。

4G:カードはゲーム内で配られるということですね。カードは何種類くらいあるんでしょうか?

Kuo氏:200枚以上です。大きな種類として8種類に分かれています。相手を妨害したり,お金を払ったり,「何歩進む」といったカードもあります。

4G:では,課金モデルとして,リアルマネーでカードを買ってゲーム内で使えるようにするようなことは考えていますか?

Kuo氏:カードを直接売るということは考えていません。現在台湾で行われているものでは,課金はゲームマネーのチャージのみです。仮想マネーのチャージにGASHが使われることになります。ただ,日本で展開するときにこれと同じになるとは限りませんが。

4G:それでは,1ゲームいくらといった感じの課金モデルになっているのでしょうか? それとも,お金を払うとたくさんポイントが入るといった感じでゲーム内マネーを追加していく感じでしょうか? 

Kuo氏:たくさんお金を払うとたくさん仮想マネーが増える形ですね。

4G:じゃあ,やはりたくさんお金を使ったほうが有利ではあるんですね?(笑)

Kuo氏:はい。ですが,ランキングの方式はいろいろありまして,お金持ちだけが勝つというわけでもありません。「ビルをどれだけ建てたか」とか,さまざまな指標でランキングが行われます。また,ゲームが終わると,「ほかのユーザーをどれくらい妨害したか」とか「どれくらいお金を貯めた」とかいったものが分析されて,グラフで表示されるようになっています。

4G:なるほど,プレイヤーの傾向が分かるのは面白いですね。早く日本でも遊んでみたいです。本日は,ありがとうございました。



 さて,時間制限もあってインタビューを早々に切り上げることになったのだが,このままではゲームの全貌が捉えづらいかもしれない。そこで,現状で把握できている範囲でゲームの概要を紹介してみたい。

 基本的に,マス目でできたマップの上をすごろくのように移動していくゲームだ。自分のターンがくると,サイコロを振ってコマを進める。各マス目にはところどころに建物がある。銀行や監獄なんてのもある。
 原理上ターン制のゲームとなるが,短時間で終わらせるために,各ターンには時間制限もあるようだ。自分のターンには,カードも使用できる。

 カードについて,だいたいのところをまとめてみると以下のようになる。

・最初にカードが6枚配られる
・手札の最大枚数は6枚である
・いらないカードは捨てることができる
・マップ上のカード屋に止まるとカードを購入できる
・カードを引かなくてはならない建物もある
・カードは路上で拾えることもある
・手札がいっぱいのときにカードを拾うと,3秒以内ならどれかのカードを捨てることができる


 カードには,「1歩進む」〜「15歩進む」といった移動系のものをはじめ,病気を治したり,刑務所から出たり,ミサイルをぶっぱなしたりといった多彩なものが揃えられているようだ。
 カードの購入のためにはカードショップに止まらなければならないので,仮想マネーをたくさんチャージしている人が無条件で有利になるわけでもない。マップ上には「運命」とか「機会(Chance?)」といった建物もあり,そこではどうもカードを引いて無条件に使わなければならないらしい。
 なんとなくイメージはつかめただろうか? 

 ということで,富貴達人はオンラインゲームでは珍しいタイプのゲームである。プレイ時間が20分程度で済み,ちょっとした空き時間にプレイできるというのはかなり魅力的だ。このゲームが多大な影響を受けているモノポリーは,ボードゲームの中でもかなり高いゲーム性を持った熱いゲームとして知られている。それをベースとして,カードを取り入れたシステムがどういったゲーム性を持っているのか気になるところだ。国内でもプレイできるようになる日が待ち遠しい。(aueki)

  • 関連タイトル:

    ネットdeすごろく す〜ぱぁ★リッチ

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