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印刷2020/11/28 12:00

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【PR】GALLERIAのハイグレードモデル「ZA9C-R38」は,レイトレーシング時代のゲームを快適に楽しめるパワフルなゲームPCだった

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 PlayStation 5やXbox Series Xといった新世代の据え置き型ゲーム機は,「リアルタイムレイトレーシング」への対応を大きな進化としてアピールしている。PCゲームでは,2018年に登場したGeForce RTX 20シリーズがリアルタイムレイトレーシングに対応していたものの,肝心のゲーム側での普及が進んでいたとは言い難かった。しかし,新世代ゲーム機が対応したことで,今後はPCゲームでも,リアルタイムレイトレーシングを用いたゲームが急増していくことは間違いない。そうなると,PCゲーマーとしては,高いフレームレートでリアルタイムレイトレーシング対応ゲームをプレイできるだけの,高い性能を備えたゲーム用PCが必要になる。

 というわけで,これからのPCゲーマーが必要とする性能を備えたゲーマー向けデスクトップPCとして,今回はサードウェーブの「GALLERIA ZA9C-R38」(以下,ZA9C-R38)を紹介していきたい。なお,本稿で扱う評価機材の仕様は,すべて記事公開時点のものであり,今後は変更される可能性があることをお断りしておく。

GALLERIA ZA9C-R38
メーカー:サードウェーブ
問い合わせ先:ドスパラ購入相談窓口 03-4332-9656
税込価格:25万2978円(※BTO標準構成時,2020年11月28日現在)
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 GALLERIAブランドのハイエンドモデルであるZA9C-R38の実力を,実際にリアルタイムレイトレーシングをサポートするゲームタイトルでチェックしてみよう。

GALLERIA ZA9C-R38の製品情報ページ



GeForce RTX 3080を搭載するハイスペックモデル


 まずは,ZA9C-R38のスペックをまとめておこう。

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 ZA9C-R38の大きな特徴はグラフィックスカードに「GeForce RTX 3080」(以下,RTX 3080)搭載カードを採用している点だ。
 RTX 3080は,リアルタイムレイトレーシング向け演算ユニット「RT Core」の第2世代を搭載するAmpereベースの上位モデルGPUだ。第2世代のRT Coreは,GeForce RTX 20シリーズに搭載されていた第1世代に比べて,レイトレーシング性能が約1.7倍まで引き上げられ,リアルタイムレイトレーシングを用いたゲームタイトルでも,高いフレームレートが得られるのが特徴だ。
 もちろん,従来型のゲームタイトルでも極めて高い性能を持つ。NVIDIAが「4K解像度をターゲットにしたGPU」と位置づけるとおり,4K解像度のゲームでも,らくらくと60fpsを超えるフレームレートを叩き出すグラフィックスカードだ。

 話をZA9C-R38に戻すと,本機はPalit Microsystems(以下,Palit)製の「GeForce RTX 3080 GamingPro OC」を搭載している。Palitが「TurboFan 3.0」と呼ぶ3連ファンを使用したオリジナルクーラー搭載モデルで,発熱量が大きいGeForce RTX 3080を安心して利用できるほか,オーバークロック動作も可能という製品だ。

試用したZA9C-R38が搭載していたのは,Palit Microsystems製の「GeForce RTX 3080 GamingPro OC」だった。高耐久ボールベアリングを採用する3連ファン「TurboFan 3.0」を使用するオリジナルクーラーモデルだ
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 この3連ファンは,GPUに負荷がほとんどかかっていないアイドル時には停止する設定で,ゲームをプレイしていないときには,グラフィックスカードは無音になる。パワフルなグラフィックスカードだが,同時に静音性も兼ね備えているのでWebブラウジングのような軽作業時も,騒音とは無縁なのが特徴だ。

「CPU-Z」で確認したi9-10850Kの主な仕様
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 CPUには,Intelの第10世代Core i9プロセッサ「Core i9-10850K」を採用している。10コア20スレッド対応で定格クロック3.6GHz,最大クロック5.2GHzという高いスペックを有するCPUだ。
 Core i9-10850Kは,第10世代Core i9プロセッサの最上位モデル「Core i9-10900K」から,動作クロックを定格,最大ともに100MHzだけ引き下げたモデルだ。Core i9-10900Kよりも安価ながら,ゲーム性能はCore i9-10900Kとさほど変わらないので,価格対スペック比に優れたCPUと評していいだろう。
 前述のとおり,ZA9C-R38は,極めて高速なGPUであるRTX 3080を採用するが,十分な性能を引き出すにはCPUの性能も重要になってくる。中途半端なCPUだと,それがボトルネックになってRTX 3080の足を引っ張るからだ。その点,Core i9-10850Kは,現行CPUのなかではトップクラスのゲーム性能を持つので,RTX 3080とのバランスは最高といっていいだろう。

マザーボードはASUS製のPRIME Z490-Pだ
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 マザーボードには,Intel Z490チップセットを搭載したASUSTeK Computer(以下,ASUS)製の「PRIME Z490-P」を採用している。同社のミドルクラス市場向けマザーボードで,発熱を抑えられるスイッチング素子「DrMOS」を使用した10+1フェーズの強力な電源部を備えるのが特徴の製品だ。電源部で発熱するDrMOSとチョークコイルには大型のヒートシンクを装備して,消費電力が大きなハイエンドCPUも安心して使える。

1TBのM.2接続SSDを標準採用。SSD自体は台湾Phison ElectronicsのOEM向け製品であるようだ
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 メインメモリは,標準で8GB×2の16GBを装備。ストレージには,PCI Express(以下,PCIe)接続でM.2対応,記憶容量1TBのSSDを標準で装備する。サードウェーブによると,本機が採用するSSDは,最大読み出し速度3200MB/s,最大書き込み速度3000MB/sというスペックを持つそうだ。
 試しに,代表的なストレージベンチマーク「CrystalDiskMark 7.0.0h」を実行したところ,逐次読み出し(シーケンシャルリード)では,公称スペックをやや上回るスコアが得られた。おおむねPCIe 3.0×4接続の上限に近い性能を持つSSDで,性能面では十分に満足できるだろう。

 容量も1TBあるので,5,6タイトル程度のAAAゲームでも,余裕を持ってインストールできる。もっと多くのゲームをインストールしたいのなら,BTOオプションとして最大容量8TBのSerial ATA接続型HDDや,最大容量2TBまでのSerial ATA接続型SSDを追加することが可能だ。
 なお,PRIME Z490-Pはマザーボード上に2基のM.2スロットを持ち,そのうち1基が空いているので,PC購入後にストレージが不足してきたら,M.2接続のSSDを増設するという使い方もお勧めできる。高速なPCIe接続のM.2 SSDでストレージを統一すれば,ゲームを快適に利用できるはずだ。

 以上のスペックを支える電源ユニットは,定格出力750Wのパワフルなものを採用する。この電源ユニットは,80PLUS GOLD認証を受けているのに加えて,省電力性能および静音性にも優れたものだ。なお,BTOオプションでは,より強力な定格出力850Wの電源ユニットを選ぶこともできるので,将来の拡張を検討しているゲーマーなら,より強力な電源ユニットを選ぶのもいいだろう。


大重量のグラフィックスカードを支えるリジッドカードサポートを装備


 続いては,ZA9C-R38の外観を見ていこう。
 ZA9C-R38はGALLERIAのATXサイズ向けの専用ケース「SK Standard」を採用している。SK Standardは,外側をガンメタリックで塗装したスチール製のPCケースだが,BTOオプションとして,表面にヘアライン加工を施したアルミニウム合金製PCケース「SK Premium」を選ぶことも可能だ。
 SK Standardは,ミドルタワー型のPCケースで,サイズは220(W)×440(D)×480(H)mm。ガレリアのSKケースは2種類あり,本機は大きなタイプであるが,480mmという高さは置き場所には困らない。

ZA9C-R38標準のSK Standardケース。サイズは220(W)×440(D)×480(H)mmと,ミドルタワークラスとしては,比較的コンパクトだ
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 前面パネルは黒い樹脂製で,中央にGALLERIAのエンブレムを配している。また,上部には5インチベイが1基あり,光学ドライブの装備も可能だ。BTOオプションでも光学ドライブを選択できるので,必要に応じて追加するといいだろう。

シックな見た目のZA9C-R38前面(左)。黒いパネルの周囲をLEDのラインが囲んでいる。GALLERIAのエンブレムより上に,5インチベイを備える(右)
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 左側面パネルには,アクリル製の窓が設けられている。ZA9C-R38が採用しているGeForce RTX 3080 GamingPro OCは,カード上にLEDイルミネーションを搭載しているので華やかに光る内部が透けて見えるのがポイントだ。

左側面パネルには透明アクリルの窓を装備(左)。GeForce RTX 3080 GamingPro OCにはカラーLEDイルミネーション機能がある(右)
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アクリル製の窓から,グラフィックスカードの光る様子が見てとれる仕組みだ
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 左側面パネルを開けると,まず目に飛び込んでくるのが,グラフィックスカードを支える大きなステー(支柱)である。これは,「リジッドカードサポート」と呼ばれるグラフィックスカード専用のステーで,GALLERIAがブランドイメージを一新して新筐体を導入した頃から採用を予告していたものだ。これがZA9C-R38では標準装備となっている。
 なお,評価機材のリジッドカードサポートは初期出荷版であるため,金属の色そのままになっているが,本稿掲載時点で出荷される製品では黒く塗装されているそうだ。

左側面パネルを開けた状態。リジットカードサポートがとても目立つ
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 リジッドカードサポートをもう少し詳しく見てみよう。これは,PC筐体内部を縦断する金属製の支柱と,それを支える基部,グラフィックスカードを固定する金具からなるものだ。
 筐体内部の上側フレームと,下配置の電源ユニットを覆うカバー部分に基部がネジで取り付けられており,上下の基部を橋渡すような形で支柱が置かれた構造になっている。この支柱から,グラフィックスカードを挟むように2つの金具をネジ止めする仕組みだ。

支柱と金具を取り外してみた。グラフィックスカードに接する部分には,固いゴム素材が使われており,カードを傷付けないようになっている。金具の位置やゴム素材は,ネジ止め位置を変えることで動かせるようになっており,さまざまなサイズや形状のグラフィックスカードに対応できる
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角度を変えてリジッドカードサポートがグラフィックスカードを挟み込む様子を見てみた
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 ZA9C-R38が採用するGeForce RTX 3080 GamingPro OCは,カード長293mmで2.5スロット占有タイプという,大型かつ重量のあるグラフィックスカードだ。これだけ大きく重いグラフィックスカードになると,ただ差した状態でもマザーボードのPCIeスロットに負担がかかるうえ,PCを動かすと衝撃や振動でさらなるダメージを与えかねない。
 大重量のグラフィックスカードによるたわみを防ぐ支柱は,さまざまなものが市販されている。しかし,それらは使用時に重さでたわむことは防げても,PCを移動させるときに生じる振動からの保護には適さない。その点,リジッドカードサポートは,筐体にガッチリと固定された支柱に金具を取り付けて,上下からグラフィックスカードをしっかり挟み込む構造なので,グラフィックスカードによるダメージを与えることなく,PC本体を移動させられるわけだ。
 これは,GALLERIAのPCケースでしか得られない明確なメリットと言えよう。

CPUクーラーには定番の虎徹 MarkIIを採用。虎徹 MarkIIと背面のファンがほぼ一直線に並んでおり,無理のないエアフローで効果的にCPUを冷やしている
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 冷却に関する要素も見ていこう。ZA9C-R38は,CPUクーラーとしてサイズ製の「虎徹 MarkII」を採用する。国産ということもあり,サイドフロータイプの空冷CPUクーラーとして国内では人気が高い製品だ。冷却性能には定評があり,大型のフィンと120mm径のサイドファンで,高性能である分だけ,125WとTDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)も高いCore i9-10850Kを効果的に冷やすことができている。
 SK Standardケースでは,この虎徹 MarkIIと140mmの背面の大型排気ファンがほぼ一直線にならぶレイアウトになっているのも大きなポイントだろう。エアフローに無理がないためにケースに熱がこもりにくい設計だ。

 SK Standardケースのエアフローは,左右側面前側から吸気して,背面および天面から排気するという一般的なものである。CPUクーラーの直上にも,140mm径の排気用ファンが設けられており,ケース内に熱がこもらない造りだ。
 なお,SK Standardケースは,前面側と天板側に液冷システムのラジエータを取り付けられるので,将来的に液冷システムへのアップグレードも可能である。

天面側の排気ファン(左)と前面側の吸気ファン(右)。天面には液冷用のラジエータを取り付ける余裕もある
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 天板や底面にあるメッシュパネルは取り外しが可能で,埃がついても清掃は容易だ。

天板のメッシュは取り外して清掃が可能だ(左)。底面にある電源ユニットの吸気孔もメッシュパネルで覆われていて,これも簡単に取り外して掃除できる(右)
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 将来の拡張性という点では,ドライブベイが豊富な点もSK Standardケースの特徴として上げられるだろう。すでに触れた5インチベイのほかにも,3.5インチHDDベイが2基と,2.5インチHDDベイを2基,本体右側面側に備えている。M.2スロットと合わせれば,M.2 SSD×2,2.5インチストレージ×2,3.5インチHDD×2,5インチベイ×1と多くの拡張用スペースがあるので,ストレージの拡張性は十分だろう。

本体右側面のパネルを外した状態(左)。マザーボード裏側に2.5インチHDDベイ×2が,マザーボードと電源ユニットの隙間に当たる部分に3.5インチHDDベイ×2がある(右)
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 高い冷却性能と拡張性を備えているうえ,頑丈なスチール製ということもありSK Standardケースは長く利用できるはずだ。ゲーム用のPCをアップグレードしつつ長く使いたいと考えているゲーマーにもZA9C-R38はお勧めできる製品と言える。


ZA9C-R38の基本性能と実ゲームのレイトレ性能をチェック


 それでは,ZA9C-R38の性能をチェックしていくことにしよう。まずは,定番のベンチマークから「3DMark」(version 2.15.7078)と「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」(以下,FF XIV漆黒のヴィランズベンチ)でゲームの基本性能をチェックする。計測方法は,4Gamerベンチマークレギュレーション23.2に準拠した。
 そのうえで,リアルタイムレイトレーシングの性能に少し注目すべく,Windows 10のDirectX Raytracingに対応する「Fortnite」を使って,その実用性を検証してみる。

 3DMarkのDirectX 11テストとなるFire Strikeの総合スコアをまとめたものがグラフ1だ。

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 4K解像度相当のFire Strike Ultraでも総合スコアが10000を超えており,フルHD相当のFire Strikeでは30000を超えた。NVIDIAが4KをターゲットとするRTX 3080を搭載するだけあって,ZA9C-R38は,DirectX 11を使用するタイトルなら4Kでも十分にゲームをプレイできることを示すスコアだ。

 グラフ2は,Fire StrikeのGPUテストとなるGraphics scoreをまとめたものだ。

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 4K解像度相当のFire Strike Ultraで10000を,2560×1440ドット相当のFire Strike Extremeで20000を超えたうえ,フルHD相当のFire Strikeではなんと40000を超えるスコアが得られた。1世代前のGeForce RTX 20シリーズでは到達不可能なスコアで,最新世代のGeForceを搭載するZA9C-R38の性能をよく表している。

 Fire StrikeでCPU性能を測るPhysics scoreをグラフ3に,またFire StrikeにおいてCPUとGPUの双方に付加をかけて性能を調べるCombined scoreをグラフ4にまとめた。

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 Physics scoreは,おおむね29000台で,これは第10世代Core i9プロセッサの最上位モデルCore i9-10900Kと,ほとんど変わらないスコアだ。Core i9-10850Kが最上位モデルに引けを取らない性能を持つことの証だろう。

 続いては,3DMarkのDirectX 12テストとなるTime Spyの結果を見ていこう。Time Spyの総合スコアがグラフ5だ。GPU負荷が非常に高いTime Spy Extremeでも,8000を超えるスコアを残しており,DirectX 12世代のゲームであっても,解像度2560×1440ドット以上でプレイできる性能を示している。

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 グラフ6にTime SpyでGPU性能を調べるGraphcs testの結果を,グラフ7にはCPU性能を調べるCPU testの結果をまとめている。どちらも総合スコアとおおむね同じ傾向のスコアが得られていることが分かるだろう。

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 3DMarkの最後に,DirectX Raytracingを用いたリアルタイムレイトレーシング性能を調べるPort Royalテストのスコア(グラフ8)を,参考値として掲載しておきたい。

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 見てのとおり,ZA9C-R38は10000を超えるスコアを叩き出した。前世代のGeForce RTX 20シリーズでは,10000を超えるスコアは望めなかったので,このスコアも,レイトレ対応第2世代となるRTX 3080搭載ならではと言えるかと思う。

 従来型ゲームタイトルの代表として,FF XIV漆黒のヴィランズベンチの結果も見ておこう。FF XIV漆黒のヴィランズベンチでは,3840×2160ドット,2560×1440ドット,1920×1080ドットの3つの解像度でベンチマークを実行した。グラフ9がその総合スコアをまとめたものだ。

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 ZA9C-R38では3840×2160ドットでも「非常に快適」という公式の判定を遥かに上回る10000を超えるスコアを叩き出した。

 グラフ10には,FF XIV漆黒のヴィランズベンチにおける平均および最小フレームレートをまとめたが,3840×2160ドットでも平均で96fps,最小でも40fpsと十分すぎるほどのフレームレートが得られている。FF XIV漆黒のヴィランズであれば,らくらくと4K解像度でプレイできることが分かるはずだ。

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 続いては,Fortniteを使ってリアルタイムレイトレーシングの実用性をチェックしていきたい。
 Fortniteでは,APIとしてDirectX 12を選択すると「レイトレーシング」を有効化できるようになる。Fortniteのレイトレーシングはかなり描画負荷が高いのだが,NVIDIAのGeForce RTX 20シリーズや30シリーズでは,AIベースの高精細化技術「DLSS」(Deep Learning Super Sampling)を利用することで,大きくフレームレートを引き上げることが可能だ。

テストに使用したレイトレーシングとDLSSの設定例
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 FortniteでDLSSを有効にすると,レンダリング解像度をディスプレイの表示解像度より低くしてフレームレートを稼いだうえで,DLSSで映像を高精細化することで解像度に見合った画質を実現できるようになっている。
 そこで,Fortniteでは,右に示す設定画面のように,DLSSの設定を「バランス」に設定した場合と,DLSSをオフにした場合で,レイトレーシング有効時のフレームレートを調べてみた。その結果がグラフ11だ。

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 グラフのとおり,レイトレーシング有効でDLSS無効時には1920×1080ドットでもプレイアブルの目安となる平均70fpsを超えることができなかったが,DLSSをバランスに設定すると,レイトレーシングを利用した状態でも大幅にフレームレートが向上して,2560×1440ドット以下の解像度なら快適にプレイできる目安をしっかりと超えている。
 さすがに4K解像度だと,DLSSを利用してもレイトレーシングを利用したプレイは無理だが,2560×1440ドット以下ならば,リアルなグラフィックスでFortniteを楽しめるわけだ。

 実際にリアルタイムレイトレーシング+DLSSの画質をチェックしてもらうべくプレイ動画を録画したので,それも見てほしい。画面中央右上にフレームレートを表示させているが,2560×1440ドット時には70fps前後,1920×1080ドット時には100fpsを超えていることが確認できるかと思う。リアルタイムレイトレーシングならではの陰影の表現といったあたりも動画で見ることができるだろう。

 なお,実際にプレイしたところでは,やはり2560×1440ドットだと少し重いかなという印象だった。戦いを有利に進めるのであれば,100fpsを超える平均フレームレートが得られる1920×1080ドットがおすすめだろうと思う。




レイトレ時代を戦えるゲーム用PCとしておすすめできるZA9C-R38


 PlayStation 5やXbox Series Xはまだ発売されたばかりということもあり,これらに対応するリアルタイムレイトレーシング対応タイトルの評価があまり行われていない状況だ。ただ,事前の情報から,新世代ゲーム機といえどもリアルタイムレイトレーシングの性能はさほど高くはないと推測できるので,せいぜいフルHD解像度でリアルタイムレイトレーシング対応タイトルがプレイできる程度に留まるだろう。

 一方,今回紹介したZA9C-R38ならばFortniteでレイトレーシングを有効化しても2560×1440ドットまでならば快適にプレイできるフレームレートが得られた。冒頭で述べたとおり,今後レイトレーシングを採用するゲームタイトルが一気に増えるはずだ。そんなレイトレ時代に対応できるゲーム用のPCを探しているのなら,ZA9C-R38はいい選択肢になってくれるだろう。

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