写真左からPaul Otellini氏,Pandemic Studios創業者兼社長のJosh Resnick(ジョッシュ・レスニック)氏,Jeff Yates氏
|
Intelの主催する開発者向け会議
「Intel Developer Forum Fall 2007」(以下IDF Fall 2007)が,米国カリフォルニア州サンフランシスコの「Moscone Center West」で開幕。Intelが
2007年9月14日に買収を発表したばかりの物理エンジンベンダー,Havokが,“Intelファミリー”のなかでどのような役割を担っていくのか明らかになった。
Havok買収で,物理エンジンの
マルチコア対応を加速させるIntel
IDF Fall 2007のオープニングは,Intelの社長兼CEO(最高経営責任者)であるPaul Otellini(ポール・オッテリーニ)氏の基調講演だったが,そこにHavokのプロダクトマネージメント担当副社長であるJeff Yates(ジェフ・イェーツ)氏がさっそく登場。Yates氏は「物理演算によって3Dグラフィックスのリアリズムを追求していくためには,より多くのコンピューティングパワーが不可欠であり,マルチコアCPUがその手助けとなる。そして,Intelが現在開発を進めているメニイコアプロセッサベースのグラフィックスプロセッサ
『Larrabee』は,ゲームにおいても,よりインタラクティブな環境をもたらすだろう」(Larrabee:ララビー,開発コードネーム)と述べ,Intelと共同で物理演算環境を整備していく考えを示した。
デモの冒頭で,ゲームがブラックアウトするハプニングも。ただ,むしろそれが,ムービーではなくライブデモであることを強く印象づける結果となった
|
続けて,Intelファミリーの一員となったHavokの(現時点における)成果を示すデモとして,Pandemic Studiosが2008年第1四半期以降の発売を目指して開発中のTPS
「Mercenaries 2: World in Flames」のプレイデモが披露された。今回Upしたムービーは,それを撮影したものである。
Mercenaries 2の詳細は
E3 2007のレポートを参照してほしいが,24種類以上の航空機や,130以上の武器やビークルを使って,敵だけでなく建物や樹木まで,ゲームシーンに登場するものすべてを破壊できるのがウリだ。デモのクライマックスに見える,2発の爆弾でビルを破壊するときの“自然な倒壊”は必見だが,Mercenaries 2において,高いフレームレートを維持しつつ,より自然な爆発,炎やほこりの表現が実現されているのは,クアッドコアCPUとHavok製物理演算エンジンによる連携の賜物,とのことである。
→ムービーのダウンロードは「こちら」(2分4秒,WMV)
ダウンロードの詳細:23.7MB(24,912,866バイト)
Intelは,Havokを傘下に収めることで物理エンジンのマルチコア対応を加速。同時に,同社が開発中のグラフィックスプロセッサやグラフィックスコアへの最適化を図っていく意向だ。