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[CJ 2006#38]広告モデルを搭載した,近未来が舞台のSF MMORPG「都市2046」
ゲームの内容は,モンスター(人型。通行人?)との戦闘やPvPが主体となるが,ゲームのコンセプト自体は,近未来社会でゲームを意識させずに,実際に「生活」しているような感覚を生み出したいとのことだった。具体的な方策についてはまだあまり固まっていないようで,戦闘以外には,各種イベントやアイテムの交換などのコミュニティ,宝くじなどのシステムが盛り込まれているようだ。
近未来を舞台とするものの,キャラクターのクラスは格闘家と剣士,弓系,魔法系の4種類である。
本作の場合,左クリックで移動はよいのだが,攻撃が右クリックで行われるので,ちょっと操作に違和感が残る。画面の回転はキーボードのみで,ちょっと操作しづらい。操作系に慣れが必要なこと,戦闘時の打撃感に欠けることなどから,ゲームの基本的な部分については,いま一歩の感がある。
3D表示には,韓国製のエンジンが使われているとのことだったが,どこのエンジンかはブース担当者が把握しておらず,聞くことができなかった。
都市2046は,中国で,基本料金無料&アイテム課金によるサービスが行われる予定。有料アイテムとしては,楽器,拡声器などが予定されているという。
また本作は,企画の段階から,ゲーム内広告について考慮されていることも特徴的。すなわち,ゲーム内に看板があり,そこにさまざまなスポンサーからの広告を表示して収入を得ようというというプランがあるようだ。現状はクローズドβテスト中のため,実際の広告主が入っているわけではなく,広告のイメージとしてダミーが表示されていた。
「Anarchy Online」をはじめとして,ゲーム内での広告展開は徐々に増えてきているが,まだ直接的な広告は少ないといえる。その理由の一つに,広告によってゲームの世界観が壊れることを嫌っているというのがあるだろう。都市2046の場合,近未来を舞台にしているということで,純ファンタジーやSFの世界よりも,現実世界の広告を入れやすいというアドバンテージがあるわけだ。実際,サンプルで表示されているものを見ても,現代風な街並みとの間に違和感はない。
それはよいのだが,画面に出てくるキャラクターが,なぜかセーラー服なのである。隣のデモ機を見ると,学生服(肩のあたりに装甲は入っていたが)である。もちろん,服装はこういったもの以外にも豊富に用意されているのだが,デモ機ではなぜかセーラー服ばかりが使われている。
中国でも学生服やセーラー服は一般的なのかと聞いてみたところ,そういうことでもないらしい。ではなぜ学生服なのか尋ねてみると,「戦闘っぽいイメージを出すため」だそうで,ひょっとして日本文化に対してかなり偏った理解がされているのではないか……なんて危惧してしまう面もあった(?)作品だ。(aueki)
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都市2046
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