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印刷2008/05/12 19:14

連載

剣と魔法の博物館 〜モンスター編〜
第84回:ムスッペル(Muspell)
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 北欧神話の多くのエピソードには,巨人族が関連している。そもそも北欧神話に登場する世界は,巨人ユミルの死体を材料として作られているし,北欧神話のクライマックスである神々の最終戦争“ラグナロク”は,神々と巨人族の総力戦であり,その結果,ほとんどの者が死に絶えてしまうという壮絶な内容となっている。これらを見る限り,ある意味北欧神話は巨人の神話といってもよさそうだ。
 北欧神話における巨人といえば,霜の巨人や山岳の巨人が有名どころだが,それらとは一線を画する存在がいる。それがムスッペル(Muspell)と呼ばれる巨人族だ。彼らは世界の南端に位置するムスペルヘイム(Muspelheim)で暮らしており,別名「炎の巨人」と呼ばれている。
 もちろん「炎」と冠されるには理由がある。彼らの生活するムスペルヘイムは,熱風が吹き荒れ,灼熱に包まれた過酷な世界なのだ。そこで生活できるのはムスペルヘイムに生まれついた者だけ,つまりムスッペルのみである。
 こうした特性からも分かるように,ゲームに登場するムスッペルは熱に対して高い耐性を持っているばかりか,炎による攻撃/魔法を繰り出すことが多い。おまけに炎による攻撃を加えれば,彼らを活性化することにもなりかねないので注意が必要だ。
 とはいえ灼熱の世界に生きる彼らは,冷気属性の攻撃を苦手としているので,もしもムスッペルと戦うならば,冷気系の魔法などを駆使して戦いたいところだ。
 北欧神話をベースにしたRPGでは登場する可能性があるものの,ムスッペルが登場するゲームは数多くない。代表的なところでは,モンスターや悪魔の網羅性が高いことで知られる女神転生シリーズが挙げられる。

 

 ムスッペルの長とも言える存在がスルト(Surt)である。彼はムスッペルの門番としても知られる存在で,ラグナロクでは死者の爪で作ったとされるナグルファル(Naglfar)という船に乗り込み,ムスッペルの子らを率いて神々の住むアスガルドへと進撃している(古代ゲルマン人達はナグルファルを脅威に感じていたため,その完成を少しでも遅らせようと考え,死者の爪を切ったそうである)。
 スルトに率いられたムスッペルの子らの侵攻は極めて激しく,武勇で知られる神フレイが立ちはだかったが,それでも止めることができなかったほど。そればかりか,フレイはスルトによって討ち取られてしまったのである。そして神々と巨人族の激しい戦いの中でほとんどの者が倒れたにも関わらず,スルトは生き残り,一説によると炎の剣(杖?)レーヴァテイン(Laevatein)を振るって世界を焼き尽くすと,いずこかへと姿を消したという。スルトとその剣についての詳細はここでは割愛するが,興味がある方は「こちら」を参照してほしい。
 北欧神話では,ムスッペルにまつわる話題はあまりないし,彼らがどうやって生まれたのか,そしてラグナロクの後にどうなったのかも不明だ。一説によればムスッペルハイムは,北欧神話の始祖ともいえるユミルの登場以前から存在していたという話もあり,謎はますます深まるばかり。
 ともあれ,世界に幕を下ろすためだけに存在したとも思える不気味な巨人族に,大きな魅力を感じてしまうのは筆者だけではないだろう。

 

次回予告:ミルメコレオ

 

■■Murayama(ライター)■■
先日「こちら」の著者紹介欄でお伝えしたように,何の予定も立てず,ほとんど準備もせずにフランスへ旅立ってしまったMurayama。出発前,「そういえば,フランスの地下鉄って英語が通じないらしいぞ」などと言っていたので,きっとトラブル満載の新婚旅行になっているに違いない。次回の著者紹介ネタを聞くのが非常に楽しみである。
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