連載
ハロー!Steam広場 第13回:ランボー/怒りの龍ヒレスープ
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー Steam 広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者の独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,昨日買ったゲームのタイトルを忘れてしまう上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第13回は,映画「ランボー」を題材にしたレールシューティング「RAMBO The Video Game」をメインに紹介しよう。このほか,謎の浮遊島で冒険をするサンドボックス型アドベンチャー「Windborne」や,JRPGに影響を受けたというローグライクな戦略シミュレーションRPG「Dragon Fin Soup」もあるので,お見逃しなく。
映画「ランボー」を題材にしたレールシューティング「RAMBO The Video Game」
今回紹介するのは,映画「ランボー」をテーマにした一人称視点のシューティングゲーム「RAMBO The Video Game」だ。始めに断りを入れておくが,本作は,海外のゲームメディアから散々酷評を受けたあげく,Metascoreが30点代(2014年3月7日現在)という,評価があまりよろしくないタイトルだ。
では,なぜそれを“オススメ”として紹介するのかというと,“個人的”には面白かったからである。なんたってこの連載は,筆者の独断と偏見でピックアップしたゲームを紹介する場なので,Metascoreなんか関係ない。個人的に面白ければ紹介しちゃうのである。ぐへへへ。
そんな話はさておき,本作は,あらかじめ決められたルートを自動で進む“レールシューティング”というジャンルに該当する作品だ。プレイヤーは主人公である「ジョン・ランボー」を操作して,映画と同じストーリーを,1人称視点で体験することができる。なお,収録されているストーリーは「ランボー」「ランボー/怒りの脱出」「ランボー3/怒りのアフガン」の3つだ。
ゲーム自体は,ゲームセンターなどにある“ガンシューティング”そのものといった印象だ。移動は自動で行われるため,プレイヤーが主に操作するのは,銃の照準移動や,物陰に隠れるカバーアクション,画面に表示されたキーを入力するQTEアクションといった感じで,そこまでトリッキーな操作は要求されない。
ただし例外として,リロードシステムは少し特殊だ。リロードをするには,該当キー([R」キー or 右クリック)を2回押す必要があり,2回目を押すタイミングを,画面中央に表示されるサークル内のパーフェクトゾーン(黄色)にうまく合わせることで,通常よりも素早く,そして大量の弾薬を装填することができる。この辺りは「Gears of War」や「VANQUISH」をプレイしたことのある人ならばイメージしやすいだろう。
コンシューマ向けのガンシューティングということもあり,本作にはレベルを上げてスキルを取得するといった成長システムが採用されている。レベルは,ステージクリアまでに入手したポイントが経験値として反映されることで上昇していき,レベルが上がるたびにスキルポイントが1つ手に入るという仕組みだ。
5つのカテゴリーに分けられた各スキルを取得していくことで,ランボーの耐久力や,武器の攻撃力を上昇させることが可能で,これらスキルは取得した時点で効果が発動する。RPGでいうパッシブスキルのようなものだと思ってもらっていい。
スキルのほかにもPERKSというものが存在する。こちらもレベルアップで獲得でき,最大3つまでセット可能だ。リロード速度を上昇させたり,カバーのスピードを上げたりと,スキルよりも効果が目に見えて分かるのが特徴となる。ちなみにPERKSでオススメなのは,ヘッドショットを決めると体力が回復する「DeadShot」だ。これさえセットしておけば,銃弾をも恐れない,まさに“ランボー”なプレイが楽しめる。
本作は,視点の移動が自動ということもあり(プレイヤーが操作するのはあくまで照準),ゲームプレイ中の演出を見逃すことがないのは,大きなポイントの1つだ。通常のFPSだと,目の前の敵に夢中になって,すぐ横で起きているイベントを見逃してしまうということが多々あるので,この点はレールシューティングの強みといっていいかもしれない。
ストーリーも3部作が16チャプターにまとめられていて,若干駆け足ながらも,テンポは良い。イベントムービーにおける品質の悪さや,すべてQTEで構成されたステージなど,いただけないと思える部分もそれなりにあるが,1チャプターのクリア時間も10分前後と短いので,気晴らしにサクッと遊べてしまう。
正直に言うと,当初は酷評されている部分をネタにして紹介しようというゲスなこと考えていたのだが,実際にプレイしてみると意外にも楽しめたのは,良い意味で期待を裏切られたといったところだ。
前評判を聞いて随分とハードルが下がっていたのか,それとも筆者のツボがずれているのかは定かではないが,そこまで酷評するほどでもないと思えた。
それでも,手放しにオススメできる作品ではないのは確かで,生粋のランボー好き,あるいはガンシューティング好きでなければ,フルプライス(39.99ドル)で買うだけの価値はないかもしれない。もし,少しでも興味を持ってもらえたならば,カートに入れておいて,セールの時にでも購入して遊んでみてほしい。
「RAMBO The Video Game」Steamページ(39.99ドル)
謎の浮遊島で冒険をするサンドボックス型アドベンチャー「Windborne」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は,ハイファンタジーなサンドボックス型アンドベンチャーゲーム「Windborne」を紹介しよう。
本作の舞台は,雲より高い場所に位置する謎の浮遊島だ。プレイヤーは,ここの島で好きな建物を作ったり,お宝を求めて洞窟の中に入ったりと,自由気ままな生活が楽しめるのだ。
素材を集めて家を建てたり,鉱石を掘って道具を作ったりなど,基本的な部分は「MineCraft」と同じだが,まだ実装されていないコンテンツが多く,現時点で出来ることはかなり限定されている。まだまだ開発の初期段階といったところだろう。
とはいえ,浮遊島を冒険するというのはなかなかに神秘的で,散策しているだけでも,先ほどまで怒り任せにベトナムで暴れていた筆者の心が癒やされていくのが分かる。上を向いても下を向いても空ってなんだか素敵。
散策していて個人的にグッときたのは,地面の裂け目を覗いたら地下鉱脈が広がっているのを発見した時と,ひたすら下に向かって掘り続けていたら,マントルではなく空が見えた時だ。とくに後者なんかは,浮遊島だからこそ体験できるシチュエーションだろう。
なお,メニュー内にあるVOTE ON FEATURESでは,優先的に実装してほしいコンテンツに投票することができる。「もっと世界を広げて欲しい」だとか「敵対NPCを実装してほしい」といった要望があれば,こちらにチェックを入れて開発者に送ろう。
まだまだこれからといった感じだが,おおいに期待できるタイトルなので,一緒に盛り上げていこうといった気構えがあるのならば,今からアーリーアクセスに参加してみよう。
「Windborne」Steamページ(29.99ドル)
JRPGに影響を受けたというローグライクな戦略シミュレーションRPG「Dragon Fin Soup」
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回は,3月4日にGREENLIGHTに登録されてから1日も経たずに100件以上ものコメントを集めている注目のタイトル「Dragon Fin Soup」を紹介しよう。ちなみに邦題は「龍ヒレのスープ」。やだ美味しそう。
プレイヤーはRed Robinと呼ばれる少女を操作して,自動で生成されるダンジョンへひたすら潜り続けることになる。なお,ゲーム内では昼と夜がリアルタイムに切り替わるうえ,天候もランダムで変わるようだ。
本作のデベロッパであるGrimm Brosによると,「Dragon Fin Soup」は古典的なJRPGのスタイルを盛り込んだ作品とのこと。説明文を読む限りだと,ローグライクRPGに戦略シミュレーションの要素を加えたハイブリッドRPGのようだ。
ここでいうJRPGが何を指すのかは不明だが,スクリーンショットやムービーを見た限り,「不思議のダンジョン」シリーズに影響を受けているのは間違いないだろう。
この手のローグライクRPGに目がないという人は,1秒でも早くリリースされることを願って“いいね”を連打しよう。あ,一回しか押せない。
「Dragon Fin Soup」GREENLIGHTページ
- 関連タイトル:
Steam
- 関連タイトル:
RAMBO The Video Game
- この記事のURL:
(C)2019 Valve Corporation.All rights reserved.
RAMBO (C) is a Registered Trademark owned by Studiocanal S.A. (C) 2012 Studiocanal S.A. All Rights Reserved.