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[SIGGRAPH]「Emerging Technologies」展示セクションレポート(3) 液晶や有機ELの先にある「未来のディスプレイ」とは?
今回のE-TECH展示セクションレポート(3)では,ディスプレイに関連した発表や展示をお伝えしよう。
E-TECH展示セクションレポート(1)
E-TECH展示セクションレポート(2)
True 3D Display
by Burton・慶應義塾大学
〜気分はスター・ウォーズ!? 何もない空中に3D映像を結像させるレーザープラズマ3Dディスプレイ〜
Burtonと慶應義塾大学とが共同で研究開発中の「True 3D Display」は,スクリーンも何もない空中に自発光画素で映像を描き出すという,なんともSFチックな新型ディスプレイ装置だ。
まずは,下に掲載したムービーでその様子を確認してほしい。
レーザーとは,位相のそろった光を収束させたもので,遠くまで投射しても発散しないという特性を持つ光線のこと。このレーザー光線を光学系に通して,ある程度距離が離れた一点に集約すると,前述したようなレーザーとしての特性が失われて崩壊する。これが「レーザーブレークダウン」と呼ばれる現象だ。レーザーブレークダウン現象は,虫眼鏡で太陽光を集約させて紙を焦がすような遊びをイメージすると分かりやすいだろう。
このレーザーブレークダウンには,「レーザー光を集約した位置にある空気分子」の電離(イオン化)を伴うのだが,電離した直後に,レーザーの照射を止めてやると,空気分子は再び平常状態に戻り再結合する。それと同時に生じる光を自発光画素として用いるというわけだ。
なお,True 3D Displayでは,レーザーブレークダウンの距離を光学制御で行い,方角を電磁メカで制御しているとのことだ。
今回発表されたTrue 3D Displayの最新型となる「SRV-5000」では,備えているレーザー射出源は1基ながらも,毎秒5万か所の光点を描き出せるという。
実際に映し出された映像を筆者も見たが,空間上に光点が出現して画像が立体的に描画されるため,その印象は,確かに立体物といったところだ。ただしSRV-5000では,描画光点が毎秒5万か所なので,解像感に乏しいのは否めない。また,アニメーション表示も可能だが,フレームレートは15fps程度になるとのこと。
SRV-5000では,緑色レーザーを採用しているため,描かれる光点も当然緑色である。しかし研究室レベルでは,青色レーザーや赤色レーザーを用いた描画実験も成功しているとのことで,レーザーを多色(RGB)化すれば,フルカラー表現も夢ではないらしい。
何もない空中に映像が現れるという驚きは,パッと一瞬で人を引きつける魅力があるので,デジタルサイネージ分野での応用に強く期待できる。
Device-Independent Imaging System for High-Fidelity Colors
by シャープ・池上通信機・静岡大学
〜5原色ディスプレイの真価を発揮する活用法とは?〜
しかし実際には,SIGGRAPH 2010のレポートでお伝えしているように,5原色パネルのほうが元祖で,量産化にあたりシアン(水色)をカットしたのが4原色パネルだったわけだ。
あれから1年が経過したSIGGRAPH 2011のE-TECH展示セクションでも,シャープは再び5原色パネルを展示していたのだ。しかし今回は,2010年のそれとは微妙に内容が異なるものになっていた。
2010年に展示されていたのは,RGBの3原色で撮影された映像を,独自の解釈により色域拡張し,5原色液晶パネルで表示するというデモだった。広色域な映像になっており,美しく見えもしたが,「現実世界で見た実物どおりの発色なのか」どうか判断する術がなかったのも,また確かである。
前年の反省を生かしてなのか,2011年のE-TECH展示セクションでは,池上通信機と,静岡大学創造科学技術大学院ナノビジョンサイエンス部門の下平美文教授とに協力を仰ぎ,その場に実在する物体を実際にキャプチャ(撮影)して,5原色液晶パネルでリアルタイムに表示するという展示を行っていた。
つまり来場者は,そこにある実体物と5原色パネルに表示された物体とを見比べることができるわけだ。そのうえで,「あ,本当に現物そのものの色が再現できるんだ」と納得してもらおうというのがシャープの狙いである。
今回展示されていたデモの公式紹介ムービーを下に掲載したので,ひとまず確認してみてほしい。
実際のデモに用いられていた機材を見ていくと,映像表示に使われていた5原色液晶パネル「QuintPixel」は2010年の展示と同じ,1920×1080ドット解像度で60インチサイズのものだ。
QuintPixelとは,赤緑青(RGB)にシアン(C)と黄色(Y)を加えた合計5色のサブピクセルで構成される液晶パネルのことである。
ちなみに実際の5原色パネルでは,「RCGRBY」というように2つのRを含んだ6つのサブピクセルで1画素とされている。どうしてRが2つあるのか,何でこの並びになっているのかは,2010年のレポートを参照してほしい。
RTC-21は,1画素あたり12bitのダイナミックレンジを備えた1920×1080ドット解像度の単色CMOSイメージセンサーが3つ内蔵されており,「Luther-Ives condition」(ルザーイブス条件)を満たすカラーフィルタがそれぞれに適用されているカメラである。
Luther-Ives条件とは,視覚特性と透過特性の色補正が人間と同等レベルで行えるかどうかを示したもの。つまり,今回の展示に使われていたRTC-21は,3刺激値を用いて撮影する点は民生向けの一般的なカメラと同じだが,それぞれのセンサーが段違いの精度と広色域を備えているというわけだ。
このRTC-21で撮影された映像は,まずXYZ表色系のRAWデータで出力される。そのうえで,5原色液晶パネルに組み込まれた「XYZ表色系のRAWデータをRGB+CYから成る5原色パネル駆動用データへと変換する映像処理ロジック」を通して表示されるそうだ。
ちなみにXYZ表色系とは,RGB表色系だと再現できない色までをカバーするために定められた広色域な表色系のことである。
デモの場には,3原色液晶パネルも用意されており,実物と5原色液晶パネルでの比較だけでなく,パネルによる違いも比べることができた。5原色パネルと3原色パネルとで見比べるとその違いは明らかで,リアルさがかなり異なるのも分かる。
そもそもデモに用いられていた物体がRGB表色系で表すのが苦手そうな色のものばかりだったため,当然といえば当然なのだが,5原色液晶パネルの表示を見てしまうと,3原色液晶パネルの表示が色あせて見えてしまうという印象だ。
なお,シャープの担当者は,「5原色液晶パネルを用いた広色域表現は,美術館や博物館のデジタルアーカイブプロジェクトや,遠隔医療などの分野に応用されていくのではないか」と推測していた。
Photochromic Sculpture: Volumetric Color-Forming Pixels
by 東京大学大学院情報理工学系研究科苗村研究室
〜紫外線で書き込み,立体的な表示ができるディスプレイ〜
東京大学大学院情報理工学系研究科苗村研究室が開発した「Photochromic Sculpture: Volumetric Color-Forming Pixels」(以下,Photochromic Sculpture)は,書き込みにだけ電力を消費し,書き込み後も映像を一定時間表示し続けられるという,いわゆる電子ペーパー的な特製を持ちながらも,透過型の表示面を採用しているという新しいディスプレイ装置だ。
Photochromic Sculptureのディスプレイ部。透明なディスプレイパネルが多層になるように配置されている |
紫外線の照射時間によって色の濃さが変化する仕組みだ |
このディスプレイパネルの画素は,Photochromic Material(フォトクロミック物質)でできているとのこと。
フォトクロミック物質とは,特定波長の光を当てると分子構造が異性化する材質のこと。Photochromic Sculptureでは,365nm波長の紫外線が照射されると有色化する,スピロピラン系の材質が採用されているという。
要するに,Photochromic Materialでは,紫外線を照射した部分を有色化し,その部分を画素として表示させるというわけだ。
紫外線を照射している時間によって表示画素の濃淡が決まり,長く照射すればするほど色が濃くなる。約1秒の照射で画素の書き込みが完了し,その後,徐々に透明へと戻っていく。約30秒で元の透明状態に戻るため,表示をし続けるには30秒ごとに再書き込みが必要である。
各ディスプレイパネルは透明なので,奥に配置されたディスプレイパネルに紫外線を照射することも当然可能だ。ただし,照射したい部分の照射線上に有色化している画素があると,紫外線を遮蔽してしまうため,各ディスプレイの画素は紫外線を遮蔽しないように配置しておく必要がある。結果として,得られる映像(≒立体像)は,点描画のような味わいのものとなる。
1024×768ドット解像度――約78万画素――のプロジェクタを紫外線源として用いた場合,照射された紫外線を遮蔽しないように各ディスプレイパネルへと画素を配置すれば,理論上で約78万個のボクセル表示可能ということになる。ただし,精度的な問題もあり,現時点で表示できるのは数10ドット×数10ドット×10枚程度になる。
なお,展示デモでは発色数が限定的なものだったが,さまざまなフォトクロミック物質を利用すれば,より多くの色を用いた多色表示ができるそうだ。
筆頭研究者の橋田朋子氏は,「Photochromic Materialは太陽光でも書き込めるため,この仕組みを屋外に設置し,日よけや鏡などをうまく操作しつつ太陽光の入射角度を制御すれば,日の出から日没までで時刻によって表示が変わっていくアニメーションを描くことができるのではないか」と話していた。
この技術,デジタルサイネージ分野からの大きな引き合いがありそうだ。
Thermal Interactive Media
by Walt Disney Imagineering
〜ディズニーが贈るインタラクティブ液体立体ディスプレイ〜
Walt Disney Imagineering(以下,WDI)は,Walt Disney Parks and Resortsの子会社で,パークにおけるアトラクションの新技術を開発しているところだ。
そんなWDIが展示していたのは,「Thermal Interactive Media」と呼ばれるディスプレイ装置で,水が張られている水槽の表面に映像が映し出されているという一風変わったものだ。
まず被験者は,3D立体視用のメガネを着用して映像表示面を覗き込むことになる。するとそこには,水面や凹凸感がある水底の様子が立体視で現れるのだ。
Thermal Interactive Mediaはこれだけの装置ではない。被験者が映像表示面に柄杓(ひしゃく)で温水をかけると,温水を注いだ部分だけ岩が出現するのだ。この岩は立体的に見えるだけでなく,ウニョウニョと生き物のように動くのが特徴と言えよう。さらにこの岩に冷水をかけると,その部分の岩は背が低くなり,終いに消えてなくなってしまう。
実際にデモが行われている様子を撮影したので,下に掲載するムービーで確認してほしい。
ポイントは,このサーマルマップをホストPCで高低分布(ハイトマップ)に変換しているところである。温度が高ければ高いほど,高さを持ったハイトマップテクスチャが生成され,このハイトマップテクスチャをもとにGPUで表示映像へエフェクトを加えているのだ。つまり,展示されていたデモでは温度が高い部分に岩のCGを生成していたということになる。
最後にサーマルマップの様子が分かる表示モードでのデモも行ってもらったので,その様子を撮影したムービーを下に掲載しておこう。
Volumetric Display Based on Vibrating Mylar Beam Splitter and LED Backlit LCD
by Walt Disney Research
〜あたかも手に取れそうな,空中浮遊する立体表現〜
続いて紹介するのがWalt Disney Research(以下,WDR)の展示だが,WDRもWalt Disney Parks and Resortsの子会社である。WDRは,ややITやロボティックスにフォーカスした研究開発を行っているところだ。
下に掲載したのは,そのデモの様子を撮影したムービーだ。
このディスプレイ,動作原理は実に斬新である。
表示されているCG自体は,通常の平面視液晶パネルで表示されているのだが,そのCGに対応したZバッファの内容が立体視のために利用されている。
液晶パネルの背面に実装されている白色LEDバックライトは,16×16の256個に分割した液晶パネルの表示面へ,それぞれの領域ごと個別に光照射ができるようになっている。液晶テレビに例えると,エリア駆動に対応したバックライトシステムといえるだろうか。
液晶パネルに表示された映像はハーフミラー(ビームスプリッター)を経由して立体映像化されているのだが,ここで「ハイテクかつローテク,ローテクかつハイテク」なメカニズムが介入してくる。それは,ハーフミラーを振動させるという荒技だ。
採用されているハーフミラーは円形で,直径約910mm(≒36インチ)。このハーフミラーの外周3点にはボイスコイル,いわゆる振動板なしのスピーカーユニットが備え付けられており,ホストコントローラ――PCではなくカスタムコントローラユニット――制御で振動させている。ちなみに振動数は30Hz以上だという。
ハーフミラーの外周3か所に取り付けられたボイスコイルで高速振動させている |
ボイスコイル部のアップ。このようにハーフミラーへと取り付けられている |
つまり,前後に移動しているハーフミラーの位置とCG側の深度値を照らし合わせ,それぞれが符合していれば,そこに対応するCG領域を16×16の単位で分割表示し,立体視表示を実現しているということになる。
なお,ホストコントローラが生成できるデプス(奥行き)表現は8〜10段階とのこと。ただ,バックライトのエリア駆動が256領域なため,ある程度大ざっぱなデプス表現になる。そのため,1つの領域内で急激に凹凸が変化するような立体感を表現することはできないそうだ。
システムの内部の様子。中央上に凹面鏡を備える |
写真の中央に見えるのがハーフミラーだ |
ここがCGを表示している液晶パネル部分になる |
空中浮遊した立体像表現というと,いかにもWalt Disneyなネタだけに,近い将来,実際のアトラクションに採用されたりするのかもしれない
A Dynamic BRDF Display
by Max-Planck-Institut Informatik
〜色ではなく材質を表示するディスプレイの研究〜
実写映像の場合,液晶でも有機ELでもプラズマでも,ディスプレイは,ある方向から対象に光を当てその反射光をカメラで捉えて映像として表示している。
ディスプレイに表示されている映像は,明暗の分布か,あるいは色の分布をカメラで捉えたものでしかないため,眺める角度が変わったとしても色に変化が生じることはない。もし変わったとしたら,ディスプレイ自体の視野角に依存したエラーということになる。
その現状を打破するため,世界の研究機関が研究を開始しているのが「質感を表示できるディスプレイ」だ。具体的にいうと,金属を表示しているならば,見る角度を変えたときに光沢感が変わって見えるような,異方性の反射を再現できる能力を持つディスプレイである。
こうした特殊なディスプレイは,映画やスポーツを見るためのテレビ的な用途や,PCのデスクトップを表示するような用途ではなく,その質感を遠方に伝えなければならないような,特定の業務用途に使われる。
ドイツを代表する研究機関であるMax-Planck-Institut Informatik(マックスプランク情報科学研究所)は,質感を表示するディスプレイの基礎研究中間報告を「A Dynamic BRDF Display」としてSIGGRAPH 2011で公開した。
このA Dynamic BRDF Displayは,質感表現を何らかの手段でBRDF画素として再現できるとてもユニークな手法である。
ちなみにBRDFとは「Bidirectional Reflectance Distribution Function」の略で,日本語だと「双方向反射率分布関数」になる。これは「光がどう反射するか」を実際の光学現象に則って一般化したもので,リアルタイム3DCGの反射モデルにおいてもBRDFを採用する事例が登場している。
今回の主題は,このBRDF再現を水面上の微細な波で行うこと。まずは,下に掲載した公式ムービーを見てほしい。
漆黒に塗られているこの極小プールは,振動がなければ鏡面のように反射を返すが,振動を与えていくと水面上に微細な凹凸ができるため,入射光がさまざまな方向へと拡散する仕組みになっている。
最初は鏡のように見えた水面も,高周波振動を与えれば与えるほど拡散反射してザラっとした質感に見えるようになる。
どのような振動でどういった質感が作り出せるかは,これからの研究になるようだが,もし,任意の質感を作り出せるようになれば,これが質感表示ディスプレイの構築に一歩近づくことになるわけだ。
もちろん,今は20mm×20mmというサイズだが,これを微細化して液晶画素クラスの大きさにシュリンクし,1画素として構成する必要がある。MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を使えばマイクロメートルサイズの振動生成装置を製造することも可能であるため,微細化できるのではないだろうか。
水面がフラットなときは,水面上にチェッカーパターンが見える(※写真だとぼんやりしているが,実際にはもっとはっきり見えた) |
高周波の振動を与えるとチェッカーパターンが見えなくなる。写真では黒くなっているが,肉眼では表面がザラザラした印象だった |
The Cyclone Display: Rotation, Reflection, Flicker and Recognition combined to the pixels
by ジセカイ(落合陽一氏)
〜回転するピクセルによる質感表現〜
最後に紹介する「The Cyclone Display: Reflection, Flicker and Recognition combined to the pixels」(以下,The Cyclone Display)も質感表現を目指したユニークなディスプレイ装置で,アプローチこそ異なるが前出のA Dynamic BRDF Displayと同系列の研究発表である。
各画素は,直径数十mm程度の樹脂製円盤でできており,これがPWM(Pulse Width Modulation)モーターの駆動により回転数10Hz〜60Hz程度で回転する。円盤上には白黒のパターンが貼り付けられており,被験者は回転するこの白黒パターンを見るわけだ。
展示されていた実験機は,画素となる円盤が60個実装され,「色の違い」ではなく「質感の違い」で模様を形成する表示デモが行われていた。
現在の試作機では,直径数十mmの円盤が画素になっている。回転を与えているのはPWMモーターだ |
1ブロックあたり10個の回転画素が三角形状に実装されており,このブロックを組み合わせて表示面を構成する |
下に掲載したのは,The Cyclone Displayの解説がされている公式紹介ムービーだ。
円盤の直上には,単板式のDLPプロジェクタが設置されており,60個の回転画素に対してそれぞれ独立した10Hz〜60Hzの周期の光の明滅を与える仕組みになっている。つまり被験者は,明滅する照射光に照らされながら回る白黒模様を見ていることになるわけだ。
実はこの組み合わせこそがミソで,白黒模様の回転速度と,照射光の明滅周期の組み合わせを変えてやることで,表現できる質感に違いを生み出すことができるのだ。
高速シャッターで撮影すると,白黒パターンのあるコマが回転しているだけと分かる |
こちらは,コマが完全に静止している状態だ |
繰り返すが,プロジェクタから投射しているのは,明滅する白色光で,カラーの模様ではない。それなのに人間の目には,この回転画素が,磨き上げた金属っぽい光沢感のように見えたり,あるいは拡散反射が支配的な素焼きの陶器のようにも見えたりする。
回転数が速いところは,拡散反射が支配的な素焼きの陶器のような質感に見える。写真は,この素焼きの質感で「*」の模様を描いたところ |
各画素の回転速度は個別に制御できる。プロジェクタからの光も,画素ごとに個別の明滅周期で照射可能だ |
The Cyclone DisplayもまるでBRDFを再現しているかのように見えるのだが,「回転させる円盤の模様」「回転速度」「光の明滅周期」がどのように影響し合って多様な質感を被験者に知覚させているのかはまだよく分かっておらず,今も研究中だという。
現在は,1画素自体が大きく,回転駆動させるのにPWMモーターが用いられているが,最終的なディスプレイ装置になったときには,円盤が一般的な映像パネルの1画素くらいにまで微細化され,モーター部分も回転するMEMSなどが用いられることになるに違いない。
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