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[COMPUTEX]「4KでPCゲーム」の時代はすぐそこに!? ASUSが4K解像度のPCディスプレイを2機種展示
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印刷2013/06/07 13:07

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[COMPUTEX]「4KでPCゲーム」の時代はすぐそこに!? ASUSが4K解像度のPCディスプレイを2機種展示

画像集#002のサムネイル/[COMPUTEX]「4KでPCゲーム」の時代はすぐそこに!? ASUSが4K解像度のPCディスプレイを2機種展示
これは,2012年1月当時の価格が288万円というナナオ製4K液晶ディスプレイ「FDH3601」を使い,「Radeon HD 7970」搭載PCを接続して行われた,4K解像度のリアルタイムレンダリングデモの写真。接続にはDisplayPortが用いられていた
画像集#003のサムネイル/[COMPUTEX]「4KでPCゲーム」の時代はすぐそこに!? ASUSが4K解像度のPCディスプレイを2機種展示
こちらは3月に秋葉原で開かれたイベントで,シャープの32インチ4K液晶ディスプレイ「PN-K321」に,「Radeon HD 7850」をDisplayPortで接続してゲームを表示したデモの写真。発売当時,PN-K321の実勢価格は40万円前後だった
 2013年のテレビ業界のトレンドキーワードは「4K」と「スマートテレビ」だ。今夏商戦向けの新製品テレビでは,この2つのキーワードが乱舞している。

 スマートテレビのほうは,「Xbox Oneがその立ち位置を目指す」(関連記事)という意味では関係がないわけではないものの,PCやゲームの世界から見ると,縁遠いキーワードだ。しかし「4K」のほうはそうでもない。PCやゲームの世界にとっても無縁ではなく,すでに関心を持って,買い時になる日を待っているという人も少なくないだろう。

 4K出力に対応するGPUは,Radeon HD 7000シリーズがまず出揃い,その後に,NVIDIAのGeForce 600シリーズが加わった。HDMI接続なら30fps,DisplayPort接続なら60fpsで4K出力に対応するグラフィックスカードは,ここ1〜2年で一気に身近な存在になってきた。

 一方,表示する側のPCディスプレイでは,2013年2月にシャープが,32インチサイズで解像度3840×2160ドットの液晶ディスプレイ「PN-K321」を発売している。現時点でも実勢価格は30万円台後半から40万円程度という高価な製品だが,製品発表会では「The Elder Scrolls V: Skyrim」や「ファンタシースターオンライン2」を使ったデモが披露されるなど,PCゲームは高解像度を生かせるコンテンツの代表格に挙げられている。
 価格的には,ほとんどの人にとって手が届きにくいとはいえ,4Kテレビと4K出力に対応したRadeonやGeForceと組み合わせれば,簡単に家庭でも4K表示が可能な状況になりつつある。

 まとめると,4K環境は「対応ディスプレイ・テレビの価格が高い」ということ以外は,すでに身近な存在になりつつあるということだ。
 そんなわけで,COMPUTEX TAIPEI 2013の会場にも4Kディスプレイ製品がないかと探し回ったところ,ASUSTeK Computer(以下,ASUS)のブースで2製品を発見した。本稿の主役はその2製品である。


PQ321:シャープ製PN-K321の兄弟機?


 ASUSが展示していた4Kディスプレイは,32インチワイドモデル「PQ321」と,名前のない39インチワイドモデルの2製品だ。どちらも解像度は3840×2160ドットとなっている。

PQ321
画像集#004のサムネイル/[COMPUTEX]「4KでPCゲーム」の時代はすぐそこに!? ASUSが4K解像度のPCディスプレイを2機種展示

PQ321の接続インタフェース部
画像集#005のサムネイル/[COMPUTEX]「4KでPCゲーム」の時代はすぐそこに!? ASUSが4K解像度のPCディスプレイを2機種展示
 PQ321は,シャープ製IGZO液晶パネルを採用した液晶ディスプレイで,外観やスタンドの形状,接続インタフェース部(テレビ用語では接続端子パネル)までもが,PN-K321に酷似している。「PN-K321のASUS版」と言った雰囲気なので,どちらがどちらかはさておき,ODMないしはOEM製品ではないかと推測される。

 液晶パネルのドットピッチは140ppiで,応答速度は8ms。画面輝度は350cd/m2,公称コントラストは800:1とされている。
 業界関係者の話では,「シャープ製の32インチ4K IGZOパネルは,配向モードとしてIPS方式を採用している」とのこと。念のために解説しておくと,IGZOパネルの「IGZO」とは,TFT回路を構成する半導体の種類を表すもので,液晶の配向モードと関係はない。IGZO液晶でIPS方式採用というのは,確かにあり得る話だ。公称コントラストの800:1という値も,いかにもIPSらしい値だといえるだろう。

 接続インタフェース周りの仕様は,PN-K321と完全に同じで,1系統のDisplayPort入力端子と2系統のHDMI入力端子,3.5mmアナログサウンド入出力各1系統を備えている(※出力はライン出力とヘッドフォン出力兼用)。
 スタンドは左右45度の回転(スイーベル)と,上下方向の回転(チルト)は上25度から下5度までに対応する。内蔵スピーカーはおまけ的なものだが,2W+2Wの2ch出力となっている。

140ppiの圧倒的な解像感はさすが。発色は派手さを抑えたナチュラル志向で,黒の沈み込みは普通だ。なお,ルーペで確認したところ,サブピクセルの形状は「く」の字型で,シャープのPN-K321と同一だった
画像集#006のサムネイル/[COMPUTEX]「4KでPCゲーム」の時代はすぐそこに!? ASUSが4K解像度のPCディスプレイを2機種展示

 なお,北米市場におけるメーカー想定売価は4000ドルとのこと。価格もPN-K321とほぼ同じというわけだ。


無名の4K試作機は,VA液晶でコントラスト重視


 一方,製品名未定のまま展示されていた39インチワイドモデル試作機は,シャープのIGZOではなく,Innolux(旧Chimei Innolux)製の液晶パネルを採用するとのこと。配向モードはVAだそうだ。

無名の試作機。もちろん価格も公表されていない
画像集#007のサムネイル/[COMPUTEX]「4KでPCゲーム」の時代はすぐそこに!? ASUSが4K解像度のPCディスプレイを2機種展示

 液晶パネルの輝度は,PQ321と同じ350cd/m2でありながら,VA液晶らしく優秀な黒の沈み込みにより,公称コントラストは5000:1となっている。
 ドットピッチは113ppi。サブピクセル形状をルーペで確認したところ,PQ321とは異なる,きれいに縦割りにされた素直な構造だった。
 全体的な発色は若干派手めだが,黒表現や暗部階調が優秀なので,映像全体の見た目はとてもクリスピーで,万人受けしやすい画調だ。

 約40インチという大きさは,テレビとして見れば,今や「大画面」とは言いにくくなっているが,PC用ディスプレイ製品としてはなかなか迫力がある大きさだ。しかも,30〜50cmの視聴距離からでも画面全体を見渡せるので,PCディスプレイとして普通に使えそうなの点はポイントが高い。

39インチは意外にも大きすぎない印象だ
画像集#008のサムネイル/[COMPUTEX]「4KでPCゲーム」の時代はすぐそこに!? ASUSが4K解像度のPCディスプレイを2機種展示

 接続インタフェースが用意されておらず,本体から直接“生える”ケーブルでPCとつながっているあたりからして,このまま製品化されるとは考えづらいが,面白い試作機なのは確かで,製品版相当の機材を早く見てみたいものだ。

本体背面を覗き込んで見たところ,外側に接続インタフェース部は用意されておらず,配線直結のような構造になっていた
画像集#009のサムネイル/[COMPUTEX]「4KでPCゲーム」の時代はすぐそこに!? ASUSが4K解像度のPCディスプレイを2機種展示

ASUSTeK Computer日本語公式Webサイト

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