連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第224回「『ルイージマンション2』と“安定感”」
私もゲイである前に人間だから,ちょっくら考えてみるわね。
無駄に歳を重ねて知識を得た気にはなっているけど,よくよく考えてみると世の中についてまだまだ知らないことのほうが多い。なのに,知った風で先に進んでしまっていることはないか。本当はよく分かってないのに,分かっていることにしないと話が先に進まないから,とりあえず分かっているふりをしているけれども,実は分かっていないまま,今に至っているっていう事柄もけっこう多いんじゃないか。
それじゃいけない。人生で得られる知識なんて,森羅万象の前ではほんの一握りにしか過ぎない。それでも生まれてきた以上,得られる知識は得ておきたい。分かった風で,本当は分からないまま生きていくなんてもったいない。
そりゃね,分かっていないことに気付かずにいられるんだったら,それはそれでいいのかもしれない。ただ,自分を偽って今を生きている自分に気付いてしまった以上,そんな自分を変えずにはいられない。変えよう,日本を。その前に変えよう,自分を。
こんな具合に,孤独による面倒な革命意識にさいなまれている私の頭に,突如「安定感」という言葉がよぎったのね。「パワプロ」のスキルにもなってる,この安定感だけど,一体どういう意味なのかしら。何となくイメージはできるんだけど,よくよく考えてみると,具体的にどういうことなのか,よく分からないのよ。
というわけで,今回,私は安定感について考えてみました。
まず,「安定」とはどういうことなんだろう。よく,「生活の安定」みたいな形で使われるわよね。その意味で言えば,収入にばらつきがない状態を指しているという認識で,ほぼ間違いないでしょう。一方で,物体……例えばコマなんかが「安定してる」っていうのは,フラフラしてないという意味。つまるところ安定とは,“一定の水準を保つ”って意味なんでしょうね。
ここまではOK。でも,問題はここから。日本語のまか不思議でね,さっきの安定って言葉に「感」が加わると,途端にフワフワした印象になるのよ。“安定した感じ=一定の水準を保ってる感じ〜”。ホラ! 急に渋谷ギャルっぽくなるでしょ? 感じってなんだよ,と。
私は小中高とサッカーをヤってたから,サッカーで例えてみましょうか。ゴールキーパーを褒めるときに使う,「安定感がある」。この場合は,ミスが少ないって意味だと思うのね。誰とも答え合わせをしたことがないから,真偽のほどは定かではないけど。あと,お笑い芸人さんを評するときでも「安定感がある」は使われるけど,上記の法則に従うと「ある一定の水準を保ってすべらない」って意味なのかしらね。それもまあ,あくまで周りが勝手に評価していることだから,そういう印象を持たれてるっていうことなんでしょう。
つまり,「安定感」=「ミスなく一定の水準を保っていると周りから思われている」っていうのが,正解に近いのかしら? とりあえず,そういうことにしときましょう。分かってることにしないと,話が先に進まないから。
昔から「マリオ」と名の付く任天堂のゲイムのほとんどには,たとえアクションゲイムじゃなくても,どこかしらにアクション性があったのね。それはきっと,ゲイムの楽しさの根源である,「ボタンを押したら画面の中のキャラクターが気持ち良く動く」という原則を,忠実に守っているからだと私は理解しているわ。「スーパーマリオRPG」というRPGもあったけど,戦闘中にアクションゲイムっぽい感じで戦う部分があったしね。
だからきっと,マリオと名の付く作品から,アクション性がなくなることは,きっと今後もないんじゃないかな? って思っているのね。違ったら恥ずかしいけど。なので,マリオの弟が主人公となっている「ルイージマンション」シリーズが,もしシミュレーションゲイムだったとしても,きっとアクション性は無くならないはず。実際にアクションゲイムだったしな。誰だ経営シミュレーションだなんて言ったのは。
具体的なゲイム内容は,前回の担当さんによる紹介をコピー&ペーストするならば,「ルイージが,『オバキューム』を片手にさまざまな“マンション”を探索し,悪さをするオバケを捕まえたり,謎を解いたりしていくアクションゲーム」だそうですよ。
そう。つまるところルイージがオバケを捕まえていくゲイムなんだけども。ルイージマンション2の面白さって,言葉を超えているのよね。
というのも,「オバケを見つけてオバキュームで吸い込む」っていうこの作業自体が,単純に面白いのよ。操作していてストレスは感じないし,うまいことオバケを吸い込むと快感だし,相手の攻撃を受けたくないって自然に思える。そのあたりが突きつめられているの。だから,誰がプレイしても面白い。
これがすなわち,安定感。お兄さんが出るゲイムと何が違うかというと,ルイージというキャラクターのビビリ具合を最大限までコミカルに描いたストーリーと,ステージ制なんだけどもステージを繰り返しやればやるほどお金が溜まって,少しずつオバキュームが強化されていくっていうRPG要素(けっこうあっさり強化上限に達するけど)。そして,プレイを重ねるごとに自分の中にノウハウが蓄積されていって,新しいステージでもそれが生きるようなギミックの配置。つまり,プレイした分だけ攻略しやすくなるという意味で,努力が確実に報われるタイプのゲイムになっているわけ。
だから,どんどんプレイしちゃう。ステージにもよるけど,だいたい10〜20分でクリアできるから,気軽に遊べるしね。私はまだヤってないけど,マルチプレイもできるっぽいし,これはニンテンドー3DS持ちならぜひともプレイしてほしい名作。担当さん,教えてくれてありがとう。
そんなこんなで私もふと考えるのよ。考える葦だから。私がここで紹介することによって,読者は紹介したタイトルにどれほどの興味を持つんだろうか,と。基本的にはいい部分を抽出する紹介の仕方だから,全面的に信用しろって言うのも無理な話なんだけど。ただ,嘘をついてないことは信じてほしいわ。
……まあ,グルメ番組で「おいしくない」とは言わず「不思議な味」って評していたら,ちょっとその食べ物は怪しいと思ったほうがいいのと同じレベルだがな。ククククク。ただ! 面白いって書いたのであれば,それは確かに私が面白いと感じたってこと。それは本当。そういう意味で,ルイージマンション2は面白い。本当に面白い。これは真実よ。オススメです。
さて。問題は来週なのよ。2週使ってルイージマンション2を紹介したんだけど,ここにきてゲイム紹介ストックが尽きてしまったの。だから,発売からちょっと時間が経ってしまったゲイムを紹介するべきか,はたまた新たに発売される中からピンときたものを紹介するべきか悩んでる。うーん困った。
そんな安定感に欠くゲイムヒヒョーゼロ,来週もお楽しみに! ……うわぁ強引!
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 3:「真・三國無双7」
PlayStation Vita:「プロ野球スピリッツ2013」
PSP:「グラス ハート プリンセス」
Wii U:「ZombiU(ゾンビ U)」
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」
ニンテンドー3DS:「ルイージマンション2」
Xbox 360:「トロピコ4 日本語版」
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- 関連タイトル:
ルイージマンション2
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