連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第337回「人生,勝つこともあれば,負けることもある」
これは先週,私とこの連載の担当さんのやり取りの中に出てきた言葉。
この連載もけっこう長く続いておりまして,最初からずっと同じ人に担当してもらってるんだけども,担当さんは放任主義というかなんというか,まあまあ自由にやらせてくれているのね。これだけ長く連載していて,ほぼ圧力ゼロ。
読者からは「取り上げなきゃいけないゲイムあるの?」的な質問をされることがちょくちょくあるんだけど,これがまったくないのよ。本当に自由。
まあ,そもそも「ゲイムが好きなゲイレスラーがゲイムをヤってその感想を書く」っていう,何の飾りもない極めてシンプルな趣旨で始まってるからね,この連載。そのときのまま今に至っているわけで。
思えば,4Gamerも大きくなったもんよ。私が連載を始めた当初は主にPCゲイムの情報を扱ってるサイトだったんだけど,今やあらゆるゲイム情報が集まるサイトになっていて。私も,連載を続けてる間に,プロレスラーとしては中堅レスラーからしがない中堅レスラーに何となくランクアップして。そういった中でも,連載の内容については,連載開始当初からほぼほぼノータッチのまま現在に至ってるわ。
知ってる? 「好き」の反対は「嫌い」じゃなくて,「無関心」なんだよ? で,担当さんからの愛が注がれずグレた時期もあるけど,要するに書くべきゲイムを指示されたことは,ほぼないってことなの。
逆に,私がゲイム迷子になったとき,何をプレイしたらいいのか聞くことはあるのね。
そういうときも,別に「連載で書け」ってことは一切言わず,ただ「○○面白いみたいですよ」「○○の評判はいいですね」っていう,あくまで一般論で教えてくれるわけ。簡単に言うと,押し付けてこない。そんな担当さんがね,珍しくプッシュしてきたタイトルがあって,それが「Splatoon(スプラトゥーン)」。
もちろん,ブキによって相手を妨害することはできるんだけど,それよりもマップをインクでより多く塗りつぶすことのほうが,行動価値が高いっていうのがいいわね。自分が死ぬわけじゃないから,恨みつらみが残りづらい。でも,負けたらそれはそれで悔しい。そういうゲイム。
で,担当さんが珍しくこのゲイムを私に強く勧めてきたわけ。私も,話題になっているゲイムだってことは知っていて,でもまあ買うまでの興味は持っていなかったタイトルだったからね。滅多にない担当さんのオススメだし,調べてみたのよ。公式サイトを。
するとまあ案の定,面白そうじゃありませんか。すごく任天堂の据え置き機ゲイムっぽい。私,正直今の今まであまりWii Uを有効活用できていなかったのね。あまり私の琴線に触れるゲイムが多くなかったというか。でも,担当さんいわく,このゲイムのためにWii Uを買ってもいいレベルなんだとか。
私,思ったね。Wii Uを買っておいて良かった,と。だって,急に本体と一緒に買うとなると,さすがに財政が破たんするじゃない。こちとらしがない中堅プロレスラーですから。だから,買えるときに買っておいて良かった,と。ようやく私のWii Uがうなるときがやってきた,と。
その旨を担当さんに伝えたら,返ってきたのがこのメッセージなのですよ。
「勝ち組です」
いやね,人生,勝ち負けだけじゃないのよ。そんなもん思い込みでどうとでもなるんだから。負けても負けたって思わなきゃ負けじゃない。勝ちだって思いさえすれば勝ちになることだって,意外と多いからね。
私に言わせりゃ,勝負なんて人生を楽しむためにヤることで,勝っても楽しくなきゃ本末転倒。逆に言うと楽しむために勝ちを目指すわけで,さらに言うと楽しめれば勝ちなんですよ。
Splatoon(スプラトゥーン)の話じゃないけど,負けたら悔しい。勝ったら嬉しい。だから楽しいわけで。あ,勘違いしないでね。適当にヤっちゃダメよ。本気でヤればヤるほど悔しさと嬉しさが大きくなるから,ヤるときは全力で。仕事じゃないんだから真面目にヤんなきゃ。
おっと話が逸れたわね。だから,勝ち負けじゃないのよ。正確に言うと,勝ち負けが目的じゃないのよ。楽しむことが目的で,そのためには勝ち負けにこだわんなきゃって話。なので,勝ち組とか負け組とか,そのこと自体はどうでもいいのよ。
今回のことで言えば,Wii Uはすでに買ってるから,ソフトを買うだけで楽しめる。まさしく勝ち組。この勝ち組は,負け組がいない勝ち組だから価値が高い。人生にとってプラスばっかり。だから私はゲイムが好きなのね。ゲイムを楽しめている人は,勝ち組だと私は思うわ。だからといって,ゲイムをプレイしない人を負け組だとは思わない。ここがミソ。
またしてもSplatoon(スプラトゥーン)の話になるけども,このゲイムの提示している面白さって,そういうことだと思うのよね。敵を銃器で殺すTPSの場合,どうしても殺す側と殺される側が出てしまうじゃない。それを否定してるんじゃないわ。それによる緊張感こそが,そういったTPSの魅力でもあるから。
でも,Splatoon(スプラトゥーン)の売りはその楽しみ方ではない。もちろん勝った負けたはあるけど,殺される絶望感と屈辱感はない。負けてそこにあるのは悔しさだけ。でも楽しいから勝ち。結果,勝ち組。勝っても負けても勝ち組。そういうゲイムなのよ。
そして,そんなゲイムを,私はソフトだけの金銭的負担で楽しむことができるわけ。本体まで買っていたら費用対効果的にハードルが上がっちゃうけど,過去の私のグッジョブにより,ソフト代だけ。まさに勝ち組。
それが,先週の木曜の話。
人生,勝つこともあれば,負けることもある。
Splatoon(スプラトゥーン),3店舗回ったけども,売り切れ続出。ダウンロードしようにも,Wii Uにクレジットカード情報を登録してない。ついでにクレジットカードが見つからない。現金払い派なもんで。よって,週が明けた今も,まだプレイできていない。
しかし! 負けを負けと認めないうちは,負けてない。だから,勝つまで負けてない! 認めない!
担当さん……私……負け組……なんですかね?
安西先生……スプラトゥーンが……したいです……。
※編注:ダウンロードカードを買えばいいのに。あるいはSUICAなどの交通系電子マネーを使えばいいのに
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「トロピコ 5」
PlayStation 3:特殊なDVD ※死亡確認→復活予定
PlayStation Vita:「不思議のダンジョン 風来のシレン5 plus フォーチュンタワーと運命のダイス」
PSP:「サモンナイト5」
Wii U:「ゼルダ無双」
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」
ニンテンドー3DS:「ファイアーエムブレムif 白夜王国」
Xbox 360:「剣の街の異邦人 〜白の王宮〜」
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- 関連タイトル:
Splatoon(スプラトゥーン)
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