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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第588回「ほかとは違うことを武器に」
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印刷2020/07/02 11:00

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第588回「ほかとは違うことを武器に」

画像集#001のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第588回「ほかとは違うことを武器に」

著者近影
画像集#002のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第588回「ほかとは違うことを武器に」
 “ほかとは違う”ことは武器だ。っていうのが,今回のお話です。
 人は少なからずコンプレックスを持っているものよね。みんなができていることが自分だけできない,自分の容姿に自信が持てないなどなど……。それこそ,千差万別。ややこしいことに,コンプレックスを抱くポイントも人によって違ったりするから難しい。
 例えば,銭湯で二度見され,うらやましがられるような立派なパーツを持っていても,当の本人はそこにコンプレックスを抱いていたりするわけで。足が速いとか物覚えがいいとか,そういう分かりやすい強みは自分でも愛しやすいけど,そうでない個性は考え方で強みにもコンプレックスにもなったりするのよね。
 そしてコンプレックスの何が厄介かって,一度コンプレックスとして認識してしまうと,なかなかポジティブに認識し直しにくいってことなの。自分がコンプレックスに感じていることが,思いもよらず自分を助けてくれたっていう成功体験でもなければ,なかなかポジティブには考えられない。
 それでも私は伝えたい。欠点と思われることも,考え方次第では長所になり得るということを。

画像集#003のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第588回「ほかとは違うことを武器に」
 今回紹介する作品は「Death Come True」Nintendo Switch / iOS / AndroidPCPlayStation 4でもリリース予定)です。
 この作品は,「ダンガンロンパ」シリーズでおなじみの小高和剛氏がシナリオ&ディレクションを担当した点や,人気俳優の本郷奏多氏が主演を務めることで話題になってるんだけども。まあ,そこら辺はこの作品の分かりやすい強みと言えるでしょうね。ただ,私が注目したのはそこではなく。

 ところで,昨今のゲイムにおいて,ボリュームが少ないことは武器になりづらいわよね。普通に考えたら,ボリュームがあるのと無いのではあるほうが良いに決まっている。……って思うでしょう? 普通に考えたらね。それがね,この作品においては「ボリュームがあるわけではない」ことが武器になっているんですよ。
 どういうことか。そもそもこのゲイムって,映画のように進行していくの。セリフがあって,役者さん達が演じていく。まさに映画を見ているように。そして,重要なポイントでプレイヤーが選択肢を選ぶ。すると,選択肢に従ってシナリオが展開し,また映画のような進行になる。つまり,プレイヤーが展開を選べる映画なの。そして,何度か死ぬことによってまた新たな展開を迎える。そういうゲイム。

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 だから,早ければ2時間近くでクリアできる。そりゃそうだ。映画なんだもん。映画って,だいたい2時間くらいじゃない。おそらく狙って,そういう設計にしてある。映画って映画館で見る限りは一気に駆け抜けて見ないといけないじゃない。そういう点を踏まえたうえで,ゲイムとして考えたら少なく感じる人が多いであろうこの2時間というプレイ時間こそが,このゲイムの武器になってるんでしょうね。まさに駆け抜けるような2時間。ゲイムじゃないと味わえない映画ね
 いやぁ,ホント見事。価格も1960円(税込)と,ちょうど映画を1本見るくらいの金額なんで,ゲイムでしか味わえない映画として体験してみてほしいわ。今日び,2時間くらいで「いやーゲイムをしっかり最後までプレイしたわー」って気持ちを味わえることってないじゃない。それがこのゲイムではしっかりと体験できる。オススメですな。
 「ボリュームが少ないからやめておいたほうがいい」ではなく,「ボリュームが少ないからこそプレイしてみて」と言いたくなる作品よ。是非に。

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 というわけで今週は,普通は欠点と思われることもアプローチ次第で長所になり得ることを具体的に感じたってお話でした。普通じゃない,みんなとは違うってことで悩んでる人がいるならば,「普通はこうだ」って考えないほうがいいよ。逆に「自分は普通だ」って悩んでいる人もいるんだから。普通に基準を合わせなくても,君の基準で物事を考えればいい
 普段の連載では長々とあれこれ書いておりますが,今回はDeath Come Trueから影響を受けて,言いたいことを短くまとめてみました。長ければいいってもんじゃない。もちろんケース・バイ・ケースだけども。そんなこんなで今週は駆け抜けた風を装いつつこの辺で。また来週。

今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「ドアズ・アンド・ルームズ
Nintendo Switch:「Death Come True
iOS:「龍が如く ONLINE
iOS:「ハンドレッドソウル
iOS:「ウイニングイレブン カードコレクション

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,7月3日に東京・新宿FACE大会「DDTで逢いましょう2020」を開催します(動画配信サービス「WRESTLE UNIVERSE」でも生配信予定)。ディーノ選手は平田一喜選手とのタッグで,大鷲 透選手&納谷幸男選手,勝俣瞬馬選手&飯野雄貴選手,松永智充選手&中村圭吾選手と4WAYタッグマッチで対戦予定。やっぱり「全員ぶっ潰す」そうです。
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